コラム

ギター初心者はまず何をすればいい?押さえるべきポイント

2024.03.15

年齢を問わず、新しい趣味の一つでギターを始めたい人は多いでしょう。しかし、初めてだと「何を買ったらいいかわからない」「どうやって練習すればいいかわからない」などと不安に感じますよね。

そこで今回は、ギターを弾くのに必要なものや、ギターの選び方などを解説します。基本のポイントを押さえて、楽しくギターを始めましょう。

ギターの初心者に必要なものは?

ギターを始めるにあたって、最初にすることは準備です。準備段階として、ギターを弾くために必要な道具を揃えます。

ギターをより楽しく弾くには様々な道具を使いますが、初心者の方が用意するのはシンプルなため安心してください。

ギター

ギターを弾くには、ギター本体を買わないと始まりませんね。ギターは、エレキギターとアコースティックギターに分けられます。

エレキギターは基本の素材が木材で、鉄弦を張ったギター。ボディ部分に、弦の振動を電気信号に変える装置「ピックアップ」が埋め込まれています。

エレキギター単体の音は小さくて周辺機器が必要ですが、音色を変えられる楽しみや、弦が細くて弾きやすいのが特徴です。

アコースティックギターも基本は同じですが、電気を使いません。「生音」ともいわれ、エレキギターよりも弦が太いものの、周辺機器を使わなくても弾けるのが特徴です。

チューナー

チューナーは弦が出す音を確認する道具です。ここでは、クリップ型とカード型の2種類を紹介します。

■ クリップ型
弦の振動ではなく、鳴っている音をマイクが拾います。ギター以外の音にも反応する可能性はありますが、手軽で安価なものが多いです。

■ カード型
リズムを取るためのメトロノーム機能が付いたチューナーもあり、昔から人気の高いタイプ。エレキギターとつなぎ、シールドを通して送られる電気信号で音を調整します。

カード型はシールドを使うことでエレキギターの音だけを感知できるため、より正確にチューニングできるでしょう。

ただし、アコースティックギターにはシールドを接続できません。専用のチューナーマイクを使ってチューニングできますが、音を直接捉えられないので精度は下がります。

ピック

ギターで音を出すためには、弦を弾かなくてはいけません。指で弦を弾く方法もありますが、初心者はピックを使うのがおすすめです。

ピックは形状や重さなどで様々な種類があり、正三角形のような形状が一般的。シャープな先端部分で弾く「ティアドロップ型」や、どの頂点でも弾ける「トライアングル型」などがあります。

ピックの厚さは約0.5mmから約1.15mmまで幅があり、弾いたときの音が少しずつ違います。初心者はティアドロップ型かトライアングル型で、約0.7mmの厚さがおすすめです。慣れてきたら、違う形状や厚さにチャレンジしてみましょう。

アンプ

こちらはエレキギターに欠かせない道具です。弦の振動を電気信号に変えて音を出すためには、アンプが必要です。

アンプには細かい音色や音量を調整する役割があり、それぞれをコントロールするツマミがあります。ツマミ部分は英語表記のため、主なツマミの名称と役割を簡単に説明します。

Volume    音量の調整
Treble    高音域の調整
Middle    中音域の調整
Bass    低音域の調整
Gain    音の歪みの調整

アンプも種類が豊富で、電気信号をトランジスタという電気部品で増幅させる「トランジスタタイプ」が初心者におすすめ。

音量の目安であるW(ワット)数は、10Wが自宅での練習に適しています。

シールド

シールドもエレキギターに使う道具。アンプやチューナーなどの周辺機器と接続するアイテムです。

エレキギターから送られる電気信号は、微弱でノイズの影響を受けやすいものです。なるべくノイズに強いシールドを選ぶ必要はありますが、シールドを良くしても音が良くなるわけではありません。

何かを通過する際に劣化する電気信号を、できる限り劣化させないのがシールドの役割。シールドの形状はストレートプラグとL字型プラグがあるため、エレキギターや周辺機器の差し込み口に合わせて適切なものを選びましょう。

初心者向けのギターの選び方

初心者がギターを始めるのに必要なアイテムがわかったら、買うときの選び方です。

ギターの選び方について、3つの観点をお伝えします。

見た目

初心者がギターを続けていくために、ギター本体の見た目は大事です。アコースティックギターとエレキギターで大きく異なり、それぞれにも様々なデザインがあります。

「好きなアーティストが使っているギターに似ているものがいい」「自分の好きな色のギターを使いたい」など、ギター選びはあなたの希望を優先しましょう。ギターのメインともいえるボディの色はもちろん、形も多種多様なため直感を大事に選びます。

自分が気に入ったデザインのギターを選ばないと、ギターを弾こうという気持ちが薄れてしまいます。

記念すべき1本目のギターは、見た目を重視して選ぶのも一つ。ギターを手に取りたいと思えるデザインを購入して、楽しくギターを始めましょう。

音色

見た目と同じくらい大事なのが音色です。何種類ものギターがあり、一本一本で音色も違います。

エレキギターの場合、弦を弾いた振動はピックアップというマイクからアンプに入力される仕組み。ピックアップは大きく分けて2種類あり、シングルコイルは明るく軽やかな音色が特徴です。ポップスや軽めのロックなどに使われています。

もう一つのハムバッカーは、2本のシングルコイルが合体したようなルックス。力強く太い音色が特徴で、激し目のロックなどにも使われています。

またアコースティックギターは、大きさや使う木材などで音色が違います。

せっかく気に入ったデザインのギターを選んでも、音色が合わないと気持ちよく演奏できません。ギターで弾いてみたいと思う曲をイメージして、ギターを選びましょう。

価格

見た目と音色が決まったら、3つ目の観点は予算です。

質の良い素材を使ったギターや職人さんによる手作りのギターは、高価格で高性能なギターであることは確かです。しかし、初心者が1本目からいきなり高いギターを買うのはハードルが高いでしょう。

価格を抑えたものでも、きれいな音色を奏でるギターは増えています。初心者には1万円から5万円程度のギターがおすすめ。

また、初心者が簡単にギターを始められるように、ギター本体にチューナーやギターケースなどがついた「初心者セット」もあります。

ギターをゲット!まず何をすればいい?

いよいよ実践です。
弦のそれぞれの音を合わせる「チューニング」、複数の弦を押さえて音を鳴らす「コード」を覚えましょう。

初心者でも簡単にできるコツを紹介します。

チューニング

弦はそれぞれに音が決められており、音を合わせる作業がチューニングです。ギターは弦を弾いて音を出すため、弾いているうちに張り具合が変わります。

気温や湿度によっても弦の調子が変化するため、こまめにチューニングしなくてはいけません。チューニングはクリップ型やカード型、無料のスマホアプリなどのチューナーを使います。

チューナーを用意したら、弦に付属するペグと呼ばれるネジを回して音を調整します。力強く回すと弦が切れてしまうため、優しく少しずつ回してください。

初心者はギターの練習前に毎回チューニングして、音のずれに気がつけるようになりましょう。

コードを覚える

コードは2音以上の響きで「和音」と訳されます。どの弦を押さえるか、どの位置を抑えるかは、コードによって様々です。

ギターを構えて一番下にある細い弦を1弦といい、一番上の太い弦を6弦。指板に打ち込まれた棒状の金属をフレットと呼びます。フレットはヘッドに一番近いものを1フレットとして、2フレット、3フレットと順に続きます。

最も簡単なコードは「Em(イーマイナー)」でしょう。2フレットの4弦を薬指、5弦を中指で押さえるコードです。

コードのコツは、指を立ててフレットの横を押さえること。指を寝かせていると、隣の弦にも触れて違う音になるため注意してください。

ギター初心者におすすめの練習曲

それでは、曲に挑戦してみましょう。ギター初心者が弾けるように簡単なコードを使ったものには、どのような曲があるのでしょうか。

ギター初心者おすすめの練習曲その1 森山直太朗『さくら(独唱)』

難しいコードが出てこないため、初心者におすすめの一曲です。ギターで基本のコードといわれる、Cコード・Dコード・Gコードがメインの弾きやすい曲です。

ギターのコードによっては、4本の指で弦を押さえたり、中指と薬指で押さえるフレットが離れていたりするものもあります。いきなり難しいコードに挑戦せず、初心者は簡単なコードだけで構成された曲からスタートしましょう。

ギター初心者おすすめの練習曲その2 あいみょん『マリーゴールド』

指の配置が似ていてコード移行しやすいのが、あいみょんの「マリーゴールド」。初心者がつまずきやすい「Fコード」が登場しますが、「C・G・Am・F・C」の流れが多く、初心者にもおすすめです。

様々なコードがあるなか、弦を押さえる指の位置が似ているコードも少なくありません。曲の中で、次のコードを押さえるときに指の移動が少ないと、より簡単に弾けます。

ギター初心者おすすめの練習曲その3 スピッツ『チェリー』

『マリーゴールド』と同じく、コードの移行のしやすさからおすすめの一曲です。指の移動が少ないこれらの曲でFコードに慣れると、弾ける曲が増えていくでしょう。

まとめ

いかがですか?初心者のギターの選び方から練習方法まで解説しました。

道具・準備・練習のポイントを押さえて、ギターの上達を楽しみましょう!

(画像はイメージです)