コラム

ギターアンプは「料理の食材」?選び方や使い方を簡単解説

2024.04.01

エレキギターの演奏に欠かせないのがアンプ。
でも初心者にとっては具体的にどんなものなのか、イメージがつきにくいですよね。

そこで今回は、アンプの基礎知識や選び方を解説します。
アンプを使えると、エレキギターの演奏がより楽しく感じられますよ。

 

アンプはギターの音作りに欠かせない存在

 

 

アンプはエレキギターの音作りにおいて、欠かせない存在です。
エレキギターの音色を豊かにするために、初心者はアンプの基礎知識を覚えましょう。

ギターアンプは音を出す装置

簡単にいうと、アンプはエレキギターの音を出すための装置です。
エレキギターは、アコースティックギターとは音を共鳴させる方法が違います。

エレキギター単体では音が小さく、音色が限られます。
アンプはエレキギターから送られる電気信号を増幅させて、音量を大きくしたり、音質を変化させる役割があります。

そのため、アンプは単なる機材というより、一つの楽器ともいえるでしょう。

ギターアンプは料理の「食材」

電気信号を使うエレキギターの音作りは、料理に似ています。
料理では食材の扱い方で、完成したときの味や食感などが変わります。

例えば、玉ねぎ。
繊維に沿って切る「薄切り」「くし切り」などは形が崩れにくいため、調理後も玉ねぎの食感が残ります。
逆に繊維を断つように切る「みじん切り」は、柔らかい食感で甘みが特徴です。

エレキギターの音作りではアンプやエフェクターなどの機材が「食材」にあたり、機材自体やその扱い方(=料理)で最終的な音を様々に変えられるのです。

 

押さえておきたいギターアンプの種類

 

 

アンプには、いくつかの種類があります。
音を出す仕組みや音量の違いなどで、選ぶアンプが変わります。

ここでは、アンプを選ぶときのポイントをお伝えします。

ワット数で選ぶ

ワット数は音量の目安で、大きいほど出力される音が大きくなります。

 

1w~10w 自宅での趣味用
11w~30w 小規模や中規模のライブ用
31w~100w 大規模なホールのライブ用

 

上記はあくまでも目安で、演奏環境やホールの大きさによって変わることもあります。
自宅での演奏には10wが目安とされていますが、どれくらい音が出せる環境なのかあらかじめチェックしておきましょう。

種類で選ぶ

アンプには、「真空管アンプ」と「トランジスタアンプ」があります。

 

■ 真空管アンプ
エレキギターからの電気信号を真空管で増幅するアンプ。
温かくて柔らかいサウンドが特徴です。ただ、寿命がありメンテナンスが必要なこと、デリケートで扱いに注意が必要なことなどは気をつけたいポイントです。

■ トランジスタアンプ
電気信号をトランジスタという電子パーツで増幅するアンプ。
クールでシャープなサウンドが特徴です。
トランジスタアンプはアンプとしての寿命がなく、故障しない限り半永久的に使用できます。

 

ギターアンプの目的別おすすめ

 

 

エレキギターの演奏といっても、自宅で趣味のためや仲間とバンドを組んでライブ披露するためなど、様々なシーンがあります。

目的別におすすめのアンプを見ていきましょう。

静かさなら「ヘッドホン・小型タイプ」のギターアンプ

ヘッドホンタイプは、エレキギターの音をヘッドホンで聞くためのアンプです。
ヘッドホンであれば、音が漏れて近所に迷惑をかけてしまう心配も少なくなります。
また、小さな音で出力できる小型タイプもあります。

どちらもアンプ自体のサイズが小さくて低価格なのも、エレキギター初心者にとっては嬉しいポイントといえるでしょう。

幅広いシーンで活躍する「コンボタイプ」のギターアンプ

コンボタイプは、音を増幅する「ヘッド」と音を発生させる「キャビネット」が一体化したアンプです。

サイズも様々あり、小さいものは10~15w程度で持ち運びがしやすく、自宅での演奏用に適しています。
中型以上のものだと、ライブハウスでの演奏にも対応しています。

音の調整とスピーカーが一体化して、コンパクトであることがコンボタイプの一番のメリットといえるでしょう。
ワット数に応じて自宅やライブ会場でも使えるため、幅広い演奏シーンで活躍するアンプです。

大音量で楽しめる「スタックタイプ」のギターアンプ

スタックタイプは、ヘッドとキャビネットが分かれているアンプで、セパレートタイプとも呼ばれています。
ヘッドとキャビネットを自由に組み合わせられるので、拡張性が高くなるのが特徴です。

スタックタイプのアンプは音と見た目に迫力があり、本格的な音楽活動や大音量での演奏に使われています。

 

今すぐマスター!ギターアンプの使い方

 

 

アンプの役割や目的に合わせた選び方がわかったら、いよいよアンプの使い方です。

ギターアンプの接続手順

アンプは間違ったつなぎ方だと音が出力されません。
ギターとアンプの正しいつなぎ方を覚えましょう。

 

■ アンプの電源ケーブルをコンセントに差し込む
エレキギターとアンプをつなぐときには、最初にアンプの電源ケーブルをコンセントに差し込みます。
コンセントを差し込む前には、アンプの電源がOFFであることを確認してください。

アンプとギターのボリュームを0にする
ボリュームはアンプのツマミで、VOLUMEやGAINなどで表示されています。
アンプの電源を入れていきなり大きな音が出ないように気をつけましょう。

■ シールドでエレキギターとアンプをつなぐ
差し込む順番は、どちらが先でも問題ありません。
アンプのINPUTやGUITARなどと書かれたところが、ギターとアンプをつなぐジャックです。
シールドのもう一方は、エレキギターにあるジャックに差し込みましょう。

■ 電源をONにする

真空管アンプには主電源とは別に、POWERかSTANBYと書かれた真空管を温めるためのスイッチがあります。
真空管のスイッチを入れて5分程経ってから主電源を入れましょう。

■ ギターの音量を上げる

アンプよりも先にエレキギターの音量を上げます。
多くのエレキギターは、ツマミを時計回りに動かすと音が大きくなります。
いきなり大きな音にせず、ゆっくりとツマミを回して音を大きくしましょう。


■ アンプの音量を上げる
アンプで音量を調整するツマミは、VOLUMEかGAINです。
エレキギターと同じで、ツマミを時計回りに動かして音を大きくします。
ツマミをゆっくりと回して、適度な音量でエレキギターを演奏しましょう。

 

ギターアンプから音が出ない原因

アンプからうまく音が出ないとき、原因として考えられることです。

 

・アンプの電源が入っていない
・シールドが断線している
・ギターやアンプのボリュームが0である

 

アンプから音が出ないときには、感電しないようにアンプの電源を切り、コンセントを抜きましょう。音の出ない原因が「アンプの電源が入っていない」場合であれば、ここで気がつくことができます。

また、シールドを保管するときに折り曲げたり、ギターとアンプをつなぐときに引っ張ったりするとシールドが断線するおそれがあります。シールドを替えて音が出たら、シールドの断線が原因です。

 

初心者もギターアンプを楽しもう

 

 

今回は、エレキギターの演奏に不可欠なアンプの役割や選び方などをまとめました。

自分の目的や好みに合わせてアンプを選び、ギターライフを楽しみましょう。

(画像はイメージです)