2026.02.13
DigOut連載とはー?
数多くの若手アーティストをサポートしてきたDigOutが、今知ってほしいと思う若手アーティストやイベントなどを、全国各地から見つけて紹介していきます!
Curated by 遊津場
(Eggs公式キュレーター、AWA公式ユーザー、音楽ライター。若手邦ロックの分野に強く、RADIO CRAZYのANTENNA STAGE、閃光ライオット、十代白書などの公式レポを担当)
シンガーソングライターのフジタカコが1月28日に新EP『nude』をリリースしました。昨年12月には『dress』というEPもリリースしており、タイトルからも分かる通り、対となるコンセプトで制作されています。また、3月21日に大阪、3月27日に東京にてバンドセットによるワンマンライブも開催します。

実力派のシンガーソングライターとして名前は知っていましたが、私は「カミングスーン」「音楽なんか聴かなくていいように」という比較的最近の曲でグッと引き寄せられました。音楽の持つ日常に程よく寄り添う距離感と非日常に変える強さを両立している音楽に、フジタカコがどれだけ真摯に向き合っているかが痺れるくらい伝わってきて、胸を打たれました。
シンガーソングライターはバンドとはまた違う、時代と携わり方と、そこに左右されない良曲を生む難しさがあると思うのですが、恐らくこの意志が答えの1つだろうと思います。
というわけでずっとライブも見たかったのですが、昨年のMINAMI WHEELでバンドセットを見ることができました。トリ出番でフロアの疲れも溜まる頃ですが、それでも歌っている姿には思わずこちらが背筋をピンと伸ばして聴いてしまうような、楽曲にも感じていた真摯さで気持ちが締まります。それでいて歌うことが本当に楽しそうで、ライブが終わるのが名残惜しそうな様子も印象に残っています。
そんな彼女による『dress』と『nude』。
『dress』の3曲はバラエティ豊かな楽曲アレンジで彩りに満ちています。たしかにこの曲をイヤホンで流しながらなら、虚勢でもテンション上げてどこでも行けそうな「すっとんきょう」は、まさにこの“纏う”というコンセプトを表した曲だと思いました。
そして『nude』は全曲生楽器のみの編成でレコーディングされ「シンガーソングライターとして、また人としてのフジタカコが抱き、想い、向き合い、戦ってきたものをむき出しに、生々しくあらわした作品となっている」という公式コメントからも分かる通り、あまりにノンフィクションすぎる空気や矛盾している人間臭い感情達がそのままパッケージされています。
そもそも『dress』の最後が広々とした空っぽを意味する「がらんどう」で終わって、次が『nude』なのが趣深いですよね。
これらのEPも踏まえ、どのようなワンマンライブを見せるでしょうか。是非楽しみにしてほしいですし、ご本人にはミスタードーナツを食べて頑張ってほしいです。
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