<コラム>春フェス2026ラインナップ速報――See You Smile、Trooper Salute、MAYSON’s PARTYら、各地で目撃したいアーティストをピックアップ

<コラム>春フェス2026ラインナップ速報――See You Smile、Trooper Salute、MAYSON’s PARTYら、各地で目撃したいアーティストをピックアップ

2026.03.05

「目玉を取り出して、洗いたいくらいだね」とジョークを言い合って、重たい上着が少し邪魔になる季節がやってきた。あの卒業ソングを歌えば、あの人に贈る花束を買えば、新しい制服やスーツの準備をすれば、もうじき春がくる。

ということで本記事では、「春フェス2026ラインナップ速報」と題し、4月、5月に全国各地で開催される音楽フェスの中から7つをセレクト。そのイベントならではのラインナップや今こそ目撃したいアーティストを紹介する。

文:横堀つばさ

DEAD POP FESTiVAL 2026(4月4日(土)、5日(日)) 

https://deadpopfest.com/

「暑すぎるので春フェスにします」こんな宣言と共に今年から春フェスとしての第1歩を踏み出した、我らが悪魔・SiMによるお祭り『DEAD POP FESTiVAL 2026』

最終アーティストとして発表されるや否やざわめきを巻き起こしたBABYMETALや、谷絹茉優(Vo)の発信からもアグレッシブな舞台が予想されるChevonも当然気になるところだが、昨年オーディションライブで涙を呑んだGood GriefとSee You Smileが名を連ねている事実には思わず胸が熱くなる。

とはいえ、この声がけは決して棚から牡丹餅ではなく、彼らが主戦場たるポップパンクシーンを牽引し、切り拓き続けてきたゆえに舞い込んだもの。人と人の関わりを、バンドとバンドの馴れ合わない友情を大切にしてきたSiMからの期待に対して、2組はどう応答し、2025年の悔しさを如何にしてバネに変えるのか。その答案が、来たる30分で記されるに違いない。

KOBE SONO SONO in the greenpark ’26(4月25日(土)) 

https://kobesonosono.com

2023年に北神戸の広大な自然や庭園を臨むイベントとして産声を上げた『KOBE SONO SONO』は、2025年度に引き続き『SONO SONO in the greenpark』と名を変えて、大阪・服部緑地野外音楽堂での開催に。

ヘッドライナーを務めるBialystocksは2022年に展開されたキックオフイベント『SONO SONO in the moonlight』にオープニングアクトとして出演を果たしたのち、2023年にはFRUITS STAGEのトリを、2024年にはKIRINJIへバトンを繋ぐトリ前を担当した同イベントに欠かせない存在だ。

また、NEWCOMER ACTとしてトップバッターの役割を担うTrooper Saluteも見逃せないところ。2025年12月に2nd EP『Trooper Salute 2』をリリース後、東京・下北沢BASEMENT BARでのツアーを即完させ、TV番組『EIGHT-JAM』では川谷絵音によって「2025年のマイベスト10」に選出された彼ら。Bialystocksがそうだったように、数年後、同フェスのエンディングを飾る未来への第1歩がこの日見られるはず。

TRIANGLE 2026(4月25日(土)、26日(日))

https://triangle-official.jp

2001年に九州各地をドサ回りするイベントとして始動したのち、2016年に野外イベントとして生まれ変わった『TRIANGLE』

福岡・シーサイドももち海浜公園地行浜ビーチ内特設ステージでの初開催から10周年となる今回、その存在感にひと際期待したいのが、ジ・エンプティやPaledusk、HERO COMPLEXといった福岡出身のバンドたちである。

2024年の初出演以来、特攻隊長として縦横無尽にフロアを荒らしているジ・エンプティも、2025年度初日のトリを務め、1stアルバム『PALEDUSK』発表後のニューエイジを見せつけてくれること請け合いなPaleduskも、2024年度2日目を「ヒーローがきたぜ!」とド派手にまとめあげてくれたHERO COMPLEXも、同フェスにかける思いは格別。

ライブハウスから生まれた企画に相応しい、久留米WEST POINTの、小倉FUSEの、そしてライブハウスの愛おしい汗臭さを持ってきてくれるだろう。

JAPAN JAM 2026(5月2日(土)、3日(日・祝)、4日(月・祝)、5日(火・祝)) 

https://japanjam.jp

『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』『COUNTDOWN JAPAN』に並ぶロッキング・オン・ジャパンによる春の一大イベント『JAPAN JAM』は、今年も4日間で合計104組のアーティストが大集結。「アリーナとライブハウスを行き来するような特別なフェス体験」を表明している通り、そのクロスオーバーっぷりは凄まじく、CANDY TUNEとなにわのコスメティックパンクバンドである​かずき山盛りが、あるいは超ときめき♡宣伝部とバンド初の武道館を2026年10月に見据えるThis is LASTが、アーティスト写真を並べるイベントは日本でここだけではないだろうか。

もちろん、2023年から設置されたBUZZ STAGEを中心に、ライブハウス叩き上げのバンドたちも多数。東京は高田馬場発のスリーピースバンド・Sunny Girlの橘高連太郎(Gt/Vo)がSNSでコメントしているように、『JAPAN JAM』は250人と秘密の夜を分かち合っている楽団にとってのスペシャルな1日であると同時に、地下の重たい扉を開けるキッカケなのである。

VIVA LA ROCK 2026(5月3日(日・祝)、4日(月・祝)、5日(火・祝)、6日(水・休)) 

https://vivalarock.jp/2026

2026年で13回目を迎える『VIVA LA ROCK』は、ここまで住処としてきたさいたまスーパーアリーナを工事の影響で離れ、埼玉スタジアム2002周辺の野外特設会場で開催。初の野外ビバラと相成る今回は、「君と夏フェス」のMVで同フェスの様子が描かれていることも印象的なSHISHAMOを筆頭とする縁深いアーティストはもちろんのこと、主催である株式会社FACTが刊行する音楽誌『MUSICA』で新鋭として特集されたOddRe:や名誉伝説、171、Lavtらも参戦を果たしている。

中でもピックアップしたいのが、2月に行われたバンド初のワンマンにてVAPからのメジャーデビューを発表した“ハードコアJ-POPバンド”ことthe bercedes menzだ。バンド名然り、踏みどころを間違えれば炎上待ったなしの曲名然り、なかなかにクレイジーな話題ばかりの彼らが、いよいよフェスの舞台へカチコミ。常軌を逸すると形容したくなるほどのノイズで会場が満たされた時、そこには未だ見たことのないダンスフロアが創生されているはずだ。

METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2026(東京5月16日(土)、17日(日)/大阪5月30日(土)、31日(日))

https://metrock.jp/index.html

2025年は休止していた大阪公演が復活し、パワーアップして帰ってきた14度目の『METROCK』には、anoやWienners、CLAN QUEENらが初出演で揃い踏み。東京公演にはフロム東京市ヶ谷のらそんぶるを、大阪公演にはthe paddlesやBlue Mashといった大阪寝屋川発のバンドたちを据える、ローカリティに目を配ったラインナップも2拠点で執り行われる『METROCK』の身上と言える。

同じく初登場となる7人組のスカパンクバンド・MAYSON’s PARTYは制作チームからの熱烈なラブコールを受けていた様子だが、何といっても彼らのストロングポイントはその淀みの無い晴れやかさだろう。“PARTY4YOU”なんてスローガンに顕著に表れているように、豪快でありながらも身体を目一杯にくねらせる軽快さを忘れないアンサンブルは、2025年に全国各地のフェスを行脚し、2ndミニアルバム『7』のドロップを4月に控えた今、脂が乗りに乗っていること必至。東京・海の森公園に、その管とギターの音が轟く日は遠くない。

GALAXY PARK in EXPO(5月24日(日))

https://galaxypark.jp

ハンブレッダーズが大阪・大阪城ホールでの初開催となった2025年を経て、ついにムツムロ アキラ(Vo/Gt)の地元・大阪吹田市で主催フェス『GALAXY PARK in EXPO』をオープン。ライブハウスというヘッドフォンの外の宇宙で遊び、圧制に対するささやかな抵抗と、盾にも矛にも鳴りうる音楽賛歌を鳴らし続けてきた4人が招いたのは、至極当然のことながら暗くて狭いハコで出会った盟友たちである。

とりわけ、2025年4月に1度の延期を喰らったのち、7月にリベンジマッチを繰り広げたシンガーズハイや、2023年に東京・渋谷 CLUB QUATTROで激突した時速36kmの力を借りている様子を見れば、ハンブレッダーズがこの祝祭をいつも通りのスペシャルなフロアに仕立て上げんとしていることは明らか。各地で交わした約束を自分たちの愛する地元で1点に集めていくその光景は、孤独と孤独を分かち合うシンガロングを、嫌になるほどの現実へ掲げるグーを導いていくのではないか。