DigOut

DigOut連載とはー？

数多くの若手アーティストをサポートしてきたDigOutが、今知ってほしいと思う若手アーティストやイベントなどを、全国各地から見つけて紹介していきます！

Curated by 遊津場

(Eggs公式キュレーター、AWA公式ユーザー、音楽ライター。若手邦ロックの分野に強く、RADIO CRAZYのANTENNA STAGE、閃光ライオット、十代白書などの公式レポを担当)

TylayWilletcrass

まだ謎しかないのに注目を集め始めているTylay Willetcrass(タイラン・ウィレットクラス)というアーティストをご存知ですか？

正体不明の音楽家Tが立ち上げたソロプロジェクトで、“オルタナティブ・ドキュメンタリーロック”を標榜して活動しています。その動機は上記投稿を見てもらえればと思いますが、既にTikTokのフォロワーは1.4万人を超えています。Instagramでも音源は確認できます(もっとフォローされたいそうです)。

Xは「1ツイート目からバズらせたい」ということで、まだ投稿なし。ただXはめっちゃ見てるらしいです。ポストじゃなくてツイートと言っているところからも分かります。

まだ楽曲リリースもしてません。このリリースされるまでの期間を“Chapter0”と位置付けており、見つけてくれたあなたと共に物語を進め、作品を育てていくとしています。その一環として、現在1st Single楽曲をリスナーの投票で決めるキャンペーンを行なっています。

詳細は下記画像やInstagramの投稿をチェックしましょう。フルコーラス歌唱動画のプレゼントもあるとのことです。

エントリーされた4曲はどれも個性的です。彼を知るきっかけになった人が1番多いであろう『感染ルンです』はメランコリックさもありながら、一度耳にすると離れないキャッチーさがあります。

ストレートな感情を吐き出す『どうでもいいのにな』は彼の歩んできた道を感情を感じることができそうな曲。明るく曲調も世間へ深く入る切り口を探しているようにも見える『ドーパミンジャンキー』。投稿されていたAメロらしき部分も好きです。

自分の内なるものと向き合ってしまうワードの力がある『って言ってました』と、どれもフルが待ち遠しい曲です。オルタナティブを軸に様々なジャンルを融合する楽曲がこれからも生まれそうです。

ミステリアスな雰囲気も強いですが、TikTokで定期的にラジオも投稿中。そこでは優しい話し声でいろんな近況などを話しています。

TikTokを使ったプロジェクト系のアーティストは飽和していましたが、ひねくれも感じる楽曲のクオリティの高さと映像や見せ方、投稿内容のチョイスは只者ではないでしょう。何より「生活や日常にクリエイティブを溶け込みたい」という意識が早くも伝わってきます。2026年の日常には、タイラン(略称)がいるかもしれません。