2025.07.11
7月2日(水)渋谷LIVE STAGE GUILTYにて開催されたDUAL presents カズミツ バースデーLIVE『今夜だけは主役にして』
この夜、夢を掲げた二つのバンドによって熱気と歓声で満ちた。
平日にも関わらず200人キャパの会場には、超満員の270人が来場。観客の熱量、ステージの鼓動、そして主役であるDUALカズミツ(Dr)の存在感が合わさり、そこにいた誰もが“この夜を目撃できた奇跡”に心を震わせたはずだ。
Zeppのステージを目指して加速しつづける「THE53」
日本武道館という頂を見据える「DUAL」
それぞれ異なる道を歩みながらも、音楽という名の信念で繋がれた二組が、同じ夜、同じ場所で火花を散らした。ただのバースデーイベントではない。今夜だけでは終わらない確かな覚悟と夢がぶつかり合った魂の共鳴。
その一夜の記録を、ここに記し、届ける。
会場の照明がゆっくりと落ち、緞帳が開いていき「THE53」が登場。観客の歓声が渋谷GUILTYを揺らした。
Zeppのステージを本気で目指す、昭和53年生まれのバンド「THE53」は「“夢の入口”は開いた、後は進むだけ」と言わんばかりの堂々とした登場に、観客の期待も一気に加速していく。
1曲目をを飾ったのは『FORGET』
MVにもなっているこの楽曲は、実際に、秀(Gt)の身に降りかかった災難を元に作られており、3億円のトレジャーボートが炎上してしまった事実を包み隠さず、音楽として昇華している。
そんな衝撃的なエピソードに引けを取らず、メンバーの動きは完全にシンクロ。一音一音に気持ちをぶつけるような迫力を全身で受ける。
続く、THE53の名刺代わりでもある『PROFILE』では、バンドの持つグルーヴ感が際立ち、観客がサウンドに身を委ねて揺れる。一瞬で、会場の空気は完全にTHE53のものとなった。
MCでは赤石(Vo)が「めっちゃノリ良い!本当ありがとうございます!」と感謝を伝え、続けて「皆さん見てください!この日のためにこの人、日サロ行ってます(笑)」と上裸になる秀(Gt)にツッコミを入れる。そんな秀(Gt)が一言「次、激しめだからさ(笑)」と、照れながらも、自慢の肉体を披露した。47歳とは思えない見事な肉体美に驚きと拍手が起きる中『DRECOME』が始まった。
少しの笑いと、多めの情熱がTHE53にはよく似合う。軽妙には見えるが本気の眼差し、熱い炎が目に宿っているように感じた。
「バンドをやっている以上、一人でも多くの人に元気を届けたいです。どんな壁だって乗り越えられるさ!って曲です!歌える人は歌ってください!」と、赤石(Vo)が話し『Everything’s gonna be alright』を披露。
包み込むような優しさと暖かさが広がり、メンバーのハーモニーと観客の大合唱が溶け合い、胸にじんわりと沁みていった。
『THIS IS MY LIFE』では、それぞれの人生の輪郭を刻むように、自分たちの“生き様”を全力でぶつけてくる。ここまでくると、もはやステージと客席の境界は無く、一つの塊となりTHE53の物語を紡いでいるようだった。
次に披露されたのは『My Precious』この曲では、一人一人の大切な何かを優しく包み込むようなギターのリフが会場を満たした。
暖かい空気を一気に変えた『いくZEPP!』では、THE53というバンドの本気と茶目っ気が、ひとつの叫びに凝縮されていた。
“Zepp”という夢を目標じゃなく、すでに約束された未来のように叫ぶ彼らの姿に、観客も本気で応えた。拳が、叫びが、会場を埋め尽くしTHE53と共に叫んで笑う。
ラストは『Thank you』で全てを出し切った彼らが、ステージの上から感謝を込めて投げかけるラストソング。激しさではなく、温度で締めくくるその姿に、バンドの“人間味”が滲みでていた。
この日THE53が見せたのは、ただのパフォーマンスではない。彼らがどこから来て、どこへ行こうとしているのか、その“道筋”が、セットリストから、彼らの姿から見えた。
<セットリスト>
1.FORGET
2.PROFILE
3.DRECOME
4.Everything’s gonna be alright
5.THIS IS MY LIFE
6.My Precious
7.いくZEPP!
8.Thank you
サイレンのSEが響き、日本武道館を目指すバンド「DUAL」が登場。
全員が経営者という背景を持ちつつも、肩書きに頼ることなく、音楽そのもので勝負している。
この日のイベントはカズミツ(Dr)のバースデーライブ。しかし、彼らのステージはそれを祝う枠にはとどまらず、まるで“これからの覚悟を祝う”ための儀式のようだった。
内側から滾るようなドラムの鼓動が叩かれ『証』が始まった。重なる音が、“生きてきた証”を刻むように響き、SYOTA(Vo)の歌声が、その上を這うように伸びていく。
切実で、どこまでも真っ直ぐ。それはまるで自分自身に言い聞かせるような祈りだった。
続く『TOP SKY』は“挑戦”を象徴する楽曲としてBreakingDown 信原空の公式応援ソングとなっている。背中を押すような歌詞とグイグイと引っ張っていくバンドサウンドに、彼らの手によって“未来”の景色へと塗り替えられていくような感覚を受けた。
ただ聴くだけではいられない。拳が上がり、声が重なり、その場の全員が、彼らの夢を押し上げていく。
MCでは、SYOTA(Vo)が「皆さんありがとうございます!今日はなんの日ですか!?」と、振り、KAZUMITSU(Dr)が「無事に誕生日を迎えました!ありがとうございます!今日このライブ絶対成功させたかったんですよ。僕の誕生日とはなっているんですけど、リーダーが復活したんですよ!なによりもリーダーにこの景色を見せたかった!本当におかえり!!」
その言葉に込められたのは、リーダー MIYATA(Ba)への感謝と尊敬。何度、挫折をしても音楽を諦めなかった者だけが知る強さを感じられた。
3曲目に披露したのは、阿部寛が主演を務める映画『キャンドルスティック』のエンディングテーマである『I need you』
SYOTA(Vo)の声が、音の間に宿る余白までも震わせてくる。人間誰しもが持つ弱さを肯定し、心の内にある気持ちを優しく、柔らかく抱きしめるような1曲となった。
4曲目には『龍の唄』を披露。ポップな要素を感じさせるメロディラインと、爽やかなリズムを刻み、高く、遠くに届かせるように鳴り響くこの楽曲はどこまでも限りない世界を旅するようだった。
MCで、SYOTA(Vo)が「友達から始まったバンドなんですよ。もう一人俺には大事な友達がいて、そいつが富士山に登ると言って登頂に成功したんです。そんな友達のために作った曲です」といい『SUNRISE』を披露した。
その目は真剣だった。華やかなバースデーライブとは言え、この音楽人生を一緒に走ってくれる仲間と今日を共有したいと願っているように感じ、その思いは我々観客と同期していた。まるで胸の奥に、静かに朝日が差し込んでくるような感覚だった。
続く『天才ゲーム』これはDUALの中でも異彩を放つ1曲。テクニカルで攻撃的な展開の中に、どこかユーモラスな色合いが滲み、ライブは最高潮となる。
後半に入って披露された『breathing』は、まさに“呼吸を取り戻す”ような静と動のバランスが秀逸な楽曲。ライブ後半の空気を一度リセットし、もう一段階深い感情の世界へと導いてくれた。
まるで人生そのもの。うまくいく時もあれば、立ち止まる時もある。それでも呼吸は止めない。そんな“生きることのリアル”を優しく投げかけてくるようだった。
そして最後に放たれたのは、朝倉海 公式渡米応援ソング『SUPER WAVERS』
この曲で彼らは“夢を見る者”から“夢を見せる者”へと一気にギアを上げた。会場はまるで海のように波打ち、歓声と拍手が交差する。
歌詞の“夢でしかない夢じゃない 実現していくストーリーを”は、ただの言葉ではなく、彼らの“生き様そのもの”として放たれた。
DUALはこの夜、ただ演奏しただけではない。日本武道館への夢の途中で戦うことの意味を、音楽で証明してみせた。
<セットリスト>
1.証
2.TOP SKY
3.I need you
4.龍の唄
5.SUNRISE
6.天才ゲーム
7.breathing
8.SUPER WAVERS
『SAMURAI SONIC vol.7』
2025年10月19日(日)
幕張メッセ
チケットURL:https://www.samuraisonic.com/
『ジョバンニ44フェス』
2026年1月14(水)
日本武道館
開演:16:00~ (開場 15:00~)
チケットURL:https://eplus.jp/sf/detail/4308980001-P0030001
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