2025.06.05
左から弦巻勇吾(Vo/Gt)、城戸口渓太(Gt)、豊永創士(Ba)、寒川遙(Dr)
2024年10月1日に1st Single『革命』『MEWO MEWO』をリリースし、現在東京を中心に活動する4ピースロックバンド「Hysteria.」
DigOut編集部はライブハウスCLUB Queの前でビラ配りをする彼らを見つけ、今回インタビューをすることになった。
着実に一歩一歩、前に進んでいる彼らだからこそ感じる今の気持ちや、希望溢れる未来への思いを語ってくれた。
フレッシュ感満載の「Hysteria.」初のインタビューをお楽しみください!
ーーバンドを結成したきっかけを教えてください。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
大学1年生の時に、バンドメンバーを集める為にサークルに入りました。
そこで寒川君に声をかけてコピーバンドを始めることになったんですけど、他のパートも必要だし、オリジナルバンドをやりたかったので、偶然バイト先が一緒だった豊永君が「ベースをやっているんだよね!」って話していたので「じゃあ一緒にやろう!」と誘って、3ピースバンドでスタートしました。
でも、やっぱりギターの人も欲しいので、SNSで募集をかけたところ城戸口君が加入してくれた流れです。
ーー声をかけられたときはどんな気持ちでしたか。
豊永創士(Ba):
最初のころは「お前は絶対誘わない」って言われてたんですけど、急に「バンド決まった?」って聞かれて、まだ決まってないよって言ったら「じゃあやろう!」って言われたので、割とぬるっと決まった感じですね。
寒川遙(Dr):
僕は、サークルのバンド決めに1人で行ってポツンと座ってたら急に声をかけられて、半ば強引に一緒にやることになった感じですね(笑)外バン(※1)をやることに関しても、最初はあまり乗り気ではなかったんですけど、彼は押しが強いので「じゃあやるか…」ってなって加入しました。
城戸口渓太(Gt):
元々、Hysteria.がSNSでリードギターの募集をかけていたのを知っていて、僕自身もちょうど外バンをやりたかったのでDMを送りました。Hysteria.がスタートして1カ月後くらいの話なので結成後、わりとすぐ加入しました。
外バン※1:学校外などで活動をおこなうバンド
ーーバンド名の由来を教えてください。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
好きなバンドの1つにイギリスの「Muse」っていうバンドがいるんですけど、そのバンドの楽曲に『Hysteria』という楽曲があってそこから名付けました。実際に文字にしてみた時にかっこよかったのが一番の決め手です。
実は、元々「ケミカルラビット」っていうバンド名だったんですけど、しっくりこなかったので改名しました(笑)
ーーバンドのコンセプトはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
楽曲に関しては、これといってジャンルを決めずにそれぞれがかっこいいと思ったものを持ち寄って作り上げていますね。好きな時に好きなものを食べるみたいな感覚で、あえて方向性は決めないようにしています。
ーー良いと思ったものはとりあえずやってみる!って感じなんですね。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
そうですね。今の体制になったのが半年前なんですけど、色んなライブを観に行って他のバンドからも沢山影響を受けています。いつかはアルバムを作ってツアーを回るのが夢だからこそ、アルバムの曲が全部同じ曲調です!というよりは、幅広くやっていきたいと思っています。
ーー結成してから、メンバー間で喧嘩をしたことはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
楽曲制作するときは喧嘩まではいかないですけど、一方的に僕がピリピリしていますね(笑)
寒川遙(Dr):
ただ、練習が終わったらいつもケロっとしているので良い方向に持っていきたいが故の、ピリピリだと思っています。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
練習が終わった後は、皆で富士そばに行くもんね(笑)
ーー空気がピリついた時に、中立の立場にいるメンバーは誰ですか。
弦巻勇吾(Vo/Gt)
絶対城戸口君でしょ。
城戸口渓太(Gt):
俺かな(笑)
寒川遙(Dr):
中立というか、我関せずって感じじゃない?(笑)
ーー絆が深まったエピソードはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
去年の自主企画ですね。外でバンドをやる素晴らしさを実感出来ましたし、お客さんからも
「良かったよ」っていう声をいただいて一皮むけた気がします。
ーーHysteria.の楽曲を制作する上で大切にしていることはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
自分の好きなロックのエッセンスをちゃんと込めることを意識していますね。『革命』という楽曲では、UKロックの「Arctic Monkeys」から影響を受けていて、16ビートで走り抜ける中で、ギターリフにメロディーを乗っけたりしています。
ーー音楽以外で影響を受けることもありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
本や映画から影響を受けるのは歌詞が多いと考えていて、メロディーに関しては音楽から影響を受けることの方が多いです。自分の好きな音楽があって、それを実際にやってみたらどんな感じになるんだろうと実験的にやっていますね。
ーーどういった流れで楽曲制作をおこなっていますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
まずは、僕が制作をして完結させた状態で、メンバーにスタジオで「こんな曲をやるからなんとなくついてきて」って伝えて、皆に弾いてもらったり叩いてもらってセッションするような形で作り上げていますね。
ーーその際にメンバーの皆さんはアレンジを加えたりしますか。
豊永創士(Ba):
こんな風に弾いてみたら面白いんじゃないかなって思うこともあるんですけど、元の楽曲を崩さない様にっていう気持ちが強いので、僕はコード進行通りに弾くことが多いですね。
城戸口渓太(Gt):
弦巻が「こういうフレーズを入れたい」っていうところは尊重して、そこから派生出来るところは(アレンジ)していくことが多いですね。あくまでも、コード進行には沿いつつもボーカルを一番表に出せるように装飾していくイメージです。
寒川遙(Dr):
デモ音源通りにビートは刻むんですけど、アレンジに関しては僕自身が引き出しが多い方ではないので、その時期に聴いていたバンドの真似をしたりします。プライドとかないので(笑)
ーー今までの楽曲で一番苦労した曲はなんですか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
『革命』ですかね。かっこいいけど曲に疾走感が無くて、全体的にもったりしてたんですよ。ライブでやったときに、このままじゃやばい!ってなってメンバーで話し合いをしました。その時に寒川が「16ビートにしてみる?」って提案してくれて、やってみたらすごいしっくりきて、お前なんでこれで最初から叩かなかったの!?ってなりました(笑)
そもそも革命誕生秘話として、城戸口君が加入する前にメンバーとして入っていたギターがすぐに辞めてしまって、そこから3ピースバンドとしてやっていく為に、沢山3ピースバンドを研究して作ったので思い入れも強いです。
ーー今後制作してみたい楽曲はありますか。
寒川遙(Dr):
ドラムとベースの音が前に出ている低音がバチバチな音楽が出来たら、ライブも楽しくなる気がします。
城戸口渓太(Gt):
今は疾走感のある楽曲が多いんですけど、最近の僕の好みがJAZZとかバラードなので、ゆったりした曲もやってみたいですね。
豊永創士(Ba):
僕も寒川と一緒で、ライブを観てても音源を聴いてても楽しい曲がやりたいです。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
最近の下北沢とかでやっているライブを観ていると、オルタナティブなバンドが多い印象があるんですよね。なので、そこに食らいついていけるような音楽を作りたいですね。とにかくバラードでも激しい曲でも全部やるつもりです。
ーー弦巻さんのこの勢いならメンバーの皆さんがやりたい楽曲も叶いそうですね!
豊永創士(Ba):
楽しみになってきたね。
寒川遙(Dr):
そりゃそうよ。(弦巻に向かって)お前天才だもんな?
弦巻勇吾(Vo/Gt):
あんまそういうの言わない方が良い!!(笑)
ーー弦巻さんの作る楽曲の魅力はなんですか。
城戸口渓太(Gt):
歌詞がスッと頭に入ってくるところですね。
豊永創士(Ba):
色んな事を試してみようというのが楽曲から伝わってくるところです。
ーーライブハウス前でのビラ配りは結成当初からおこなっていましたか。
弦巻勇吾(Vo/Gt)
きっかけはCLUB Queに行くようになってからですね。CLUB Queの二位さんに色々な話を聞いている中で、ビラ配りの話が出てきたんですよね。今ってSNSの時代じゃないですか。僕たちもそこは頑張らないといけないんですけど、昔のバンドはビラ配りとかをして他のバンドのお客さんを奪っていってたという話を聞いて、軽い気持ちでスタートしました。
ーーどのくらいの頻度でビラ配りはおこなっていますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
自分たちの出演するライブの前後にしていることが多いです。あとは、可愛がってくれている先輩のライブの日に「ビラ配りさせて下さい!」ってお願いして配らせてもらっています。先輩たちも快くOKしてくれますし「お前たち偉いな!」って言ってくれます。
ーービラ配りをしていて嬉しかった思い出と辛かった思い出を教えてください。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
正直、ビラ配りしていてSNSとか本当にフォローしてくれる人とかいるのかな?って思ってたんですけど、先輩のライブの時に配ってたらその後、先輩のファンの人からフォローとDMが来て「CLUB Queの前でビラ配りしていて楽曲を聴いてみたらすごく良かったです!」って言われて、本当に嬉しかったですね。
辛い思い出は特にないですね。バンドをやっていると辛い事は沢山あるのでそれも楽しむようにしています。
豊永創士(Ba):
配った紙が下北沢で捨てられてないかなって心配してましたけど、見当たらなかったのでそれが一番嬉しかったかもしれないです(笑)
ーービラ配り以外で、Hysteria.を知ってもらう為に努力していることはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
自分自身がどうやって音楽を好きになるかを考えた時に、ただ音源を聴くというよりはライブ映像を見て、“こういうライブをするんだ!行ってみたいな!”がきっかけで、より好きになる事が多いんですよね。
なのでライブ映像にはこだわるようにしています。最近も僕らのライブの魅力がそのまま伝わるようにYouTubeで編集無しのライブ映像をアップロードしました。
ーーSNSでの発信についてはどうですか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
企業が何かを売り出したい時に一切プロモーションも広告もかけないで、売り出すことって無いじゃないですか。
そこにお金をかけるのは当たり前にするべきことという認識なのでお小遣いレベルの金額にはなってしまいますが、投稿するリールにはプロモーションをかけたりはしていますね。
ーー音楽活動をしているとき以外で一番楽しい時間はなんですか。
豊永創士(Ba):
ゲームをしている時ですね。パソコンでシューティングゲームをしています。
城戸口渓太(Gt):
最近は週1くらいで深夜、ファミレスに行ってぼーっとしている時間が好きです。あとは、昔から歩くことが好きなので散歩していますね。
寒川遙(Dr):
おじいちゃん!?穏やかすぎるだろ(笑)
僕は、乃木坂46のライブに行ったり、相撲が好きなので東京場所がある時は母と母の友達と3人で観戦しています。あとは、記事にしなくても良いんですけどパチンコが大好きです。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
いや、これは絶対記事に書いてください(笑)
僕は、小学生〜高校生まで野球をやっていて本気で甲子園を目指していたので野球観戦が好
きで、プロ野球速報は毎日チェックしています。ちなみに福岡ソフトバンクホークスのイヒネ イツア選手は高校時代からの友人で登場曲を『革命』にしてくれているんですよ。本当に嬉しいです!
ーー今までで熱中したことはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
去年の1年間で映画を100本観ました。
一番良かった映画、なんだっけなぁ…
豊永創士(Ba):
覚えてないようじゃ無理か。一番はね、覚えておかないと(笑)
弦巻勇吾(Vo/Gt):
…あ!ブラックスワンだ!それこそさっき話に上がりましたけど、「映画とかから影響受けますか?」って話があったと思うんですけど、自然に影響を受けてるのかもしれないですね。
ーーセットリストを決めるときのこだわりはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
“この曲はこういう役割をしているよね”っていう感覚を大事にしていますね。皆でスタジオに入ったときに話し合って決めることが多いです。
寒川遙(Dr):
前にライブをした時に良い流れを作れたセットリストを使ったりすることもありますね。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
フロアの雰囲気を見て、その場でセットリストを変えちゃうこともあります。
寒川遙(Dr):
本当にPAさんごめんなさい(笑)
ーーライブ参戦する際に覚えてきてほしい曲はありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
本音は全部です。大体聴いてくれていることが多いのは、『革命』と『MEWO MEWO』なんですけど、デモでYouTubeにUPしている『ファンタジー』ですかね。ミッドテンポなメロディー重視の曲で、自分たちが冒険をしながら制作をしていった曲です。ライブハウスの人やお客さんたちにも一番オリジナリティーがあるし、完成度が高いって言われます!
ーー今後ライブをしたいライブハウスはありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
CLUB Queと下北沢SHELTERでワンマンライブを成功させたいです。この二つを成功させないとバンドとして先がないと考えているので、必ずやりたいです!
寒川遙(Dr):
ライブのブッキングがあれば、どこにでも行きますよ。HIP-HOPのイベントにも出たことありますし(笑)
弦巻勇吾(Vo/Gt):
ラッパーのファンの方々もノリが良かったのでそれはそれで楽しかったです。
ーーHysteria.にとってライブとはどういう存在ですか。
寒川遙(Dr):
バンドが生きている理由ですかね。
弦巻勇吾(Vo/Gt)
ライブをやっている時が楽しいからバンドをやっている部分も大きいです。バンドが一番輝けるのがライブですしね。
ーーそれぞれが思うHysteria.の魅力を教えてください。
寒川遙(Dr):
まだまだ未熟な部分もありますけど、音楽性にしても面白いことをやっていますし、楽しませられると自負しているので、ライブを観てほしいですね。
城戸口渓太(Gt):
ジャンルレスでやっているのがHysteria.の武器だと思っていて、人それぞれ好きな音楽のジャンルってあると思うんですけど、それがないからこそ聴きやすいと思います。
豊永創士(Ba):
バンドとして大きくなっていくぞ!っていう姿勢がしっかり出ているところです。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
ライブをやる時って、日々の鬱憤とか感情を出しまくっているんですよね。そういうのを感じられるのも魅力だと思いますし、死ぬ気で楽しませたいですし目の前にいる人たちを大きいところに連れていくつもりでやっています。その気持ちはどのバンドにも負けないって思っています。
ーー今年、成し遂げたい目標はありますか。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
自分たちの音楽を知ってもらう為にも名刺代わりになるような楽曲をつくりたいですね。あとは、せっかく生まれた楽曲を粗末に扱いたくないのでMVを積極的に作りたいと考えています。とにかく沢山の人にHysteria.を知ってもらえるようなイベントをやっていきたいです。
ーーHysteria.としての長期的な目標も教えてください。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
生意気かもしれないんですけど、うちの音楽だけを聴いてればいいって言えるようなバンドになっていきたいです。
ーーファンの方にメッセージをお願いします。
弦巻勇吾(Vo/Gt):
今のHysteria.を好きになってくれているのはセンスの塊だと思うので、これからも好きでいてくれればもっと楽しませるし、最高の場所に連れていくのでよろしくお願いします!
Kudos Vein x ReG presents “SINGULARITY”
-ReG 15th Anniversary Live-
2025年7月4日(金) 下北沢ReG
OPEN 17:45 START 18:15
前売 2000円 当日 2500円 (ドリンク代別途600円)