2026.10.16
DigOut連載とはー?
数多くの若手アーティストをサポートしてきたDigOutが、今知ってほしいと思う若手アーティストやイベントなどを、全国各地から見つけて紹介していきます!
Curated by 遊津場
(Eggs公式キュレーター、AWA公式ユーザー、音楽ライター。若手邦ロックの分野に強く、RADIO CRAZYのANTENNA STAGE、閃光ライオット、十代白書などの公式レポを担当)

千葉県4人組バンド・HINONABEが1st full album『LOOP』をリリースしました。また、リリースに伴い初の東名阪ワンマンツアーも開催します。
今作は再レコーディングしたバージョン(=Loop style)となった7曲に加え、全13曲を収録。過去と現在を“LOOP”できる、今のHINONABEが集約された一枚となっています。再アレンジ曲は大きく変わっていたりもしていて、20代前半のメンバーの大人へと成長していく感情や大きな舞台も増えたミュージシャンとしてのサウンド面の進化をしっかり感じられます。リスナーの記憶を触る分の細かな配慮はもちろん、シンプルにムキムキに。『喰う、喰われる(Loop style)』は明らかにライブを重ねて怪物感が増しています。
HINONABEの1つの大きなテーマとなっていると感じるのは“愛への執着”。そこから生まれる希望、絶望、空虚、まさかの忘却を経ても残るもの。その感情に浸らせてくれない現実のスピード感との距離感やどうしても出てくる幻想も丁寧に描きます。破壊力もありますが、どこかまとわりつく倦怠感や生温い温度や湿度を感じるサウンドは、いつ流したらいいか分からなくなった涙や、抱える苦しみや叫びを代弁してくれるようで、そこがリスナーの心の奥を刺し、ヒリヒリさせてくれる中毒性を生み、今広がりを見せている強さになっていると感じます。
破滅的になりそうな感情に染み入りながら、ギリギリのところで優しく包み込むその塩梅が抜群です。もちろん『体温』の母音の跳ねる感じなど、ギミックを感じる部分もあります。
そして大阪のFM802の邦楽9月ヘビーローテーション曲にも選ばれ、その最後を飾る表題曲にもなっている『LOOP』の役割が本当に好きです。これまでの12曲の時間をある意味俯瞰的にというか、『Zaoriku(Loop style)』まででもアルバムとしては完成していると思うのですが、その最後の余韻の部分(読後感の音楽版ってなんですか)までこの曲は補完し、「あぁ、こんなこともあったな。よし!」と前向きな気分で終わらせてくれます。アルバムを閉じるその最後の瞬間まで妥協しないHINONABEのスタイルが見えた気がしました。
彼らのワンマンライブが最高なことは、6月のワンマンライブのレポートを読めば分かると思いますが、それが大阪や名古屋でも体感できるのはとても良い機会です。そしてそこから半年、ひと夏超えて、また大きくなった東京ワンマンも是非目撃してください。ラジオによると、HINONABEの次も感じられるとのことですよ。

初の東名阪ワンマンツアー
HINONABE ONEMAN TOUR 2026『LOOP』
11/15(日)大阪/ANIMA
11/23(月祝)名古屋ell. FITS ALL
12/04(金)東京/shibuya WWWX
最終先行受付開始。
Instagram:https://instagram.com/hinonabe_band
TikTok:https://www.tiktok.com/@hinonabe_band
YouTube:https://youtube.com/@hino_nabe