​​<DigOut 連載vol.12>注目のアーティスト紹介コラムーー「リュベンス」

​​<DigOut 連載vol.12>注目のアーティスト紹介コラムーー「リュベンス」

2025.11.11

DigOut連載とはー?

数多くの若手アーティストをサポートしてきたDigOutが、今知ってほしいと思う若手アーティストやイベントなどを、全国各地から見つけて紹介していきます!

Curated by 遊津場

(Eggs公式キュレーター、AWA公式ユーザー、音楽ライター。若手邦ロックの分野に強く、RADIO CRAZYのANTENNA STAGE、閃光ライオット、十代白書などの公式レポを担当)

リュベンス

リュベンスが1st Full Album「MELT」を10月29日にリリースしました。またワンマンツアーも好評開催中で、残すところ11月28日のShibuya WWWのみとなりました。

アルバムには再生回数が127万回を超えている『天使さん』を含む11曲を収録。2024年頃から知名度を上げて、海外リスナーも増えていますが、そんな彼らの最新モードをしっかり感じ取れる1枚となっています。

検索すればインタビューとかで本人達の言葉は沢山確認できるので、もう完全に個人的感想モードでアルバムを紹介していきたいと思います。ミステリアス、品のある高い演奏力、洋楽と平成のエッセンスも感じるスタイリッシュさ、そういった面はシングル作品やMVの単品でも十二分に感じ取れていますが、それが11曲も連なったら、そりゃもう芳醇でコク深いわけです。

例えるならあなたはちょっと背伸びして入ったオシャレなバーに入って、10分やそこらで帰りますか?味と居心地の良さは保証しますし、40分47秒は余裕でいられると思います。

アルバムを聴くことを「ちょっと背伸びして」なんて表現しなきゃいけない時代に、(自分で書いといて)反発したくなりますが、「アルバムって楽しいな」と今後の背伸びを止めさせるには十分な1枚です。

何曲かピックアップして紹介します。『ハートの尾ひれ』は2025年に生まれた名曲です。平成のエッセンスがどうとか書きましたが、この曲からはスピッツの柔らかなポップソングの近さを感じました。

この単語と単語の間、余韻。この曲は草野マサムネの歌声でも想像できます。ただそこにリュベンスらしい異質性も乗っかっているので、やっぱりセレナのボーカル(Vo/Gt)しかないなと思いました。そんなの若手へのアンテナが強いことで有名な草野さんがチェックしてないわけがないので、豊洲の日程を空けとくべきだと思います。

『ツキナミちゃん』。彼らには洗練性やダークでクールなイメージが強いと思いますが、私自身『魔的』のあの完全DIYなワチャワチャしたMVを見つけて好きになったところもあるので、また進化した情報量の多い楽しいMVが見れて嬉しかったです。セレナのボーカルって、とても茶目っ気も感じるんですよね。

『夜はメルト』からも割とそれがしっかり出ている気がして、アルバムの最後の曲なんですが、「リュベンスの魅力の引き出しって、まだまだある感じ?」となって終わった人も多いんじゃないでしょうか。ただこういう側面を面白く感じさせるのも『息白し』みたいな曲で引き締めているからです。後から効いてきました。

アルバム後半になるにつれて、目の前の壁が溶けていき、どんどんリュベンスの未来が開けていくように感じたアルバムでした。2026年も楽しみです。

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