2025.09.25
9月20日(土)渋谷の中心にあるライブハウス・Shibuya eggmanで行われたワンマンライブ「月の道」ツアーファイナル。渋谷の夜を彩るように、Wisteriaが歩んできた道がついに終着点を迎えた。
週末の熱気に包まれた会場には、Wisteriaと同じ時間を重ねてきたファンが詰めかけ、開演前から期待に胸を高鳴らせていた。ツアーファイナルという特別な夜は、単なるワンマン以上の意味を持つ。
これまで各地を駆け抜け、積み上げてきた音楽と記憶の総決算であり、そして未来へと踏み出す新たな道の第一歩でもある。
本記事では「月の道」のファイナルでもあり、Wisteriaのこれからの物語を示してくれた一夜を記している。
会場が暗転し、ゲームが始まったかのようなSEでステージに浮かび上がる3人のシルエットに歓声が沸き上がる。オープニングを飾ったのは『No way』
ミイ(Vo)の「全員手貸して!いくよ!」という高らかな掛け声を合図に、龍星(Gt)のギターが鋭く刻まれ、コウメ(Ba)のベースが重厚に鳴り響き、ミイの歌声でフロアは爆発した。開始早々に解き放たれた光は鮮やかに輝いていた。
手拍子の中、ミイが「いよいよ始まりました月の道ツアーファイナル!色んな場所回りました。今日は、そのツアーを回る中でもらったパワーをあなたたちに届ける!そしてあなたたちからもパワーもらいにきました!」と告げ『ラブトレイター』に続き、疾走感にパワーをを込めたパフォーマンスに観客は拳を振り上げながら声を合わせる。
3曲目『Elysium』では、煌びやかな音が広がり、フロア全体が光に包まれていく。序盤から全力で駆け抜けるような展開に、観客はすでに心を奪われていた。続く『HELLO ANTIWORLD』では、攻撃的かつ鋭いサウンドが炸裂。強烈なリズムとノイズが入り乱れ、純然たるロックを観客に与えた。
演奏が終わるとミイから「ツアーファイナル来てくれてありがとうございます!ファイナルという事でね、最初からかっ飛ばしたセトリにしましたが楽しんでますか?」と感謝を述べ、続けて「Wisteriaは色んな音楽をやってます。もちろん全曲刺さって欲しい。けど、どれか1曲でもいいなって思ってくれたらそれだけで報われます。なので、今いるこの時間、一緒に楽しんでいきましょう!」と、言葉を残してフロアの熱をさらに引き寄せた。
続いて披露したのは7月18日(金)にリリースされた最新EP『LIVE IT UP』から『Starbound』を披露。観客の手拍子とキラキラしたサウンドが同期し、オンリーワンの星が完成する。
『Ready for action』では、龍星の激しくも高らかに突き抜けたギターがトップスピードを更新するほどの疾走を見せた。
7曲目に『加速』を披露。タイトルの通りスピードを際限なく上げていく展開が会場を駆け抜ける。ステージとフロアが熱気に包まれ赤く燃え上がる中『THE FLAME』では、まさに炎が揺らめくような熱量が観客を圧倒した。
続いて『ジェネミー』。星が降ってきそうな優しく暖かいサウンドと繊細なミイの歌声が共鳴し、Wisteriaの新たな物語を告げるように響く。
心地よい情景を背に『シグナス』を披露。透明感を持ちつつコウメの繰り出す歪みの旋律が広がり、観客を一気に海の見える街へと連れ出し『スイム』に続いた。
全身を包む多幸感を味わいながら流れたのは『ゆめ』。柔らかなメロディが心に染み渡り、儚さと力強さが同居する歌声がフロア全体を包み込む。
曲が終わりミイが「一人ひとりいろいろな所から集まってくれたと思います。周りに沢山の人がいても人は一人で歩いていくと思う。でもここでは沢山の人が一つになれてる。出会えなかったかもしれない人ともここで時間を共有できてる。みんな一人だけど、いつか一つになれるよって、そんな想いを込めて歌います。」と観客に伝え『We All One』を披露し、ライブが後半戦に突入した。
14曲目『ハレノヒ』では、タイトル通りの晴れやかでまぶしいメロディが会場を包んだ瞬間、温かな空気が満ちていった。雨模様だったShibuya eggmanに、大きな虹が掛けられたかのように情景が広がる。
観客は自然と笑顔を浮かべ、リズムに合わせて手を振り、肩を揺らして応える。その場にいる全員が“晴れの日”を迎えたような幸福感に包まれた。
続いてWisteriaを象徴する代表曲『ピース』が祈りのように力強く鳴り響いた。観客はそのメッセージを受け止めるかのように大きなピースサインを高く掲げ、ステージとフロアのコール&レスポンスが繰り返された。拳を突き上げるのではなく、指を二本掲げるその光景が、ステージとフロアを繋ぐ象徴のように感じられた。
『インベーダー』では、遊び心と冒険心をくすぐるサウンドが炸裂。跳ねるようなリズムに合わせて観客はジャンプし、ミイが観客を煽り、コウメが笑顔でステージを駆け回り、龍星はギターを掲げて観客に応える。熱狂の渦は瞬く間に広がり、高揚感が場内を包み込んだ。
次に披露されたのは『kotoba』
日常の断片をすくい上げるような歌詞が温かくも切なく響き渡った。シンプルなメロディの中に込められた想いが強く伝わってくる。龍星のギターが優しく旋律を支え、コウメの低音が心地よい揺らぎを加え、ミイの声が観客の胸を真っ直ぐに射抜いた。
そして最後を飾ったのは『Fly high!』
タイトルが示す通り、飛翔感に満ちた1曲だ。イントロが鳴り響いた瞬間、観客は一斉に腕を掲げ、声を振り絞って応えた。
サビではフロア全体が大合唱となり、eggmanの天井を突き抜けるような熱気が広がる。ミイはステージを駆け回り、コウメは笑顔でリズムを刻み、龍星はギターを高く掲げて最後のフレーズを弾き切る。
観客とバンドが一体となり、まるで本当に空へ飛び立つかのような解放感に包まれ、圧倒的な熱量を残して幕を閉じた。
アンコールを求める拍手と声援は止むことがなく、熱を帯びたフロアは暗転のまま大きなうねりを続けていた。やがて笑顔と共に再びWisteriaが姿を現した。
アンコール前にミイが「本当にありがとうございます!楽しんでくれましたか?でも私たちが一番楽しんでた自信あるけどね(笑)」と感謝を伝え、コウメが「絶対負けないからね?」と被せ、笑いを集めた。
続けて、ミイが次なるステージへの誓いを力強く語る「ツアーはここで終わるんですけど、まだまだ先に進んでいきます。Wisteria、3月5日(木)渋谷WWWでワンマンライブします!」と宣言し、フロアは割れんばかりの拍手で応えた。
Wisteriaの決意の後、アンコールで届けられた『Sign』
その音は、まさしく未来へのサインのように響いた。感謝と決意が詰め込まれた歌詞とメロディが観客一人ひとりの胸に深く刻み込まれ、ミイは最後の一声まで全身で想いをぶつけた。
Wisteriaが紡いできた物語は、今や多くの人々を巻き込みながら大きくなっている。常に進化を続けながら“Peaceful Days With You”という言葉の通りに人々の心を温め、照らしてきた。
ツアーファイナルの熱狂と感動を胸に、彼女たちが次にどんな“道”を描いていくのか。Shibuya eggmanで共有したこの夜は、間違いなくその第一歩を示す光になるだろう。
Peaceful Days With You ‼︎
Keep smile for life ‼︎
<セットリスト>
1.No Way
2.ラブトレイター
3.Elysium
4.HELLO ANTIWORLD
5.Starbound
6.Ready for action
7.加速
8.THE FLAME
9.ジェネミー
10.シグナス
11.スイム
12.ゆめ
13.We All One
14.ハレノヒ
15.White
16.ピース
17.インベーダー
18.kotoba
19.Fly high!
<アンコール>
1.Sign
2026.3.5(木)渋谷WWW
Wisteria ONE MAN LIVE
『Sun up 24/7』
9/27より先行チケット販売開始!
チケット:https://eplus.jp/wisteria/
公式:https://wisteria-official.com
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Instagram:https://www.instagram.com/wisteria_tokyo