2024.08.05
2023年7月に結成した男女4人組バンド「Cloudy」
結成からまだ1年ほどだが、公式YouTubeには「曲を聴いた瞬間好きなりました!」「いいバンドに出会えた」というコメントが殺到するなど、心をつかまれるファンが増え続けている。
Cloudy結成の経緯や心をつかむ曲が生まれる秘密を聞くほか、メンバーのこだわりの機材も見せてもらった。
「Cloudy」のメンバーは、21歳の守屋浩次(Ba)、23歳の千手碧(Gt) 、24歳の小柴タケト(Vo/Gt)、25歳の内田統(Dr)の4人。平均年齢は23歳だ。
昨年7月に小柴・守屋・内田の3人でバンドを結成し、11月に千手が加入。今の4人体制になってからはまだ半年だという。
ライブは月に4~5回、開催している。
ーー結成の経緯はどのような流れだったのですか?
(小柴)
「本気でバンドをしたい!」という思いから、大学の友達に「バンドをしないか」と声をかけたのですが集まらなくて最後の手段としてネットで募集をしました。
募集を通じて最初に守屋が、次に内田が加入してくれましたが、リードギターがなかなか決まらなかったんですよね。
とりあえず3人でバンド活動をしながら募集を続け、最終的に千手が連絡をくれて今の体制になった形です。
ーー守屋さんが見た募集に、音源はあったのですか?
(守屋)
音源はなかったですね。弾き語りのようなものはありましたが、今やっているような音源は一切なくて、募集記事だけだったんです。
ーー千手さんは、すでに活動しているバンドに応募したわけですよね。結構勇気が要りませんか?
(千手)
精神的なハードルは高かったですね。でも、『高鳴り』という曲のMVを観て、「いい曲だな」、「私も一緒にこの曲をやりたいな」と。
(小柴)
その言葉が一番嬉しいですね、曲が全てなので。
ーー「小柴さんの熱量が発端」でメンバーが集まっているってことなのですね!
ーーメンバー4人は普段から仲がいいのですか?
(小柴)
音楽をやるために集まったので友達だった期間がなくて、 基本的に音楽の話しかしないんですよね。ライブの合間にご飯とかは行きますが、楽器を持たずに集まることはないですね。いい感じに割り切っていると言うか、各々が普段何をしてるのかわからないし、知ろうとも思わない(笑)でも、それが僕は居心地いいんですよ。
ーー千手さんは後から加入されて、この空気感はどう感じましたか?
(千手)
私も、もともと「音楽と割り切ってやりたいな」という思いがあったので、すごく肌に合ってますね。
ーーメンバー全員がその空気感を居心地いいと思ってるのですね 。
(小柴)
ネットで集まったというのも大きいのかなぁ。
(守屋)
あと、単純に全員人見知りだからじゃないですかね、そもそもが。スタジオの前後に「ライブどうする?」とかの話はしますけれど、それ以外の話はほとんどしないよね。
(小柴)
友達ではないので(笑)
(一同)
(笑)
Cloudyの曲はどのように生まれているのだろうか。
コンセプトや曲に対するメンバーの向き合い方について尋ねた。
ーーCloudyのバンドのコンセプトってありますか?。
(小柴)
曲は僕が作らせてもらっていますが、コンセプトは「自分がいいと思うかどうか」だけですね。
それ以外のことを気にするとつまらなくなってしまうので・・・「自分がいいと思った」という価値観だけでやってて、誰かがいいなと思ってくれたら嬉しいですけど。ある意味自己満足みたいな感じでやってきましたね。
ーー作曲中は小柴さんから各パートに要望を出すんですか?それとも各パートが自由に作り上げていくスタイルですか?
(小柴)
デモ音源を最初に渡すときに、ベースとドラムにどうしてもやってほしいフレーズは伝えますけど、基本的には各々のパートの自由ですね。
(守屋)
曲自体はいじるものではない気がしているので、ライブでやること前提で映えるかを意識しています。ライブをしてこそ、という部分があるので、ライブ重視で。
(内田)
とにかくライブで熱量ガンガン出して、「熱いライブをしたいな」という意識はありますね。
ーーライブに対しての意識が強いんですね。
(小柴)
ライブが全てですね。ライブに来てもらうために全てやっている感じです!
ーー作詞はどのようなタイミングやきっかけで出来上がるのですか?
(小柴)
誰かに向けたメッセージというわけではないんですよ。自分の中にあった思いが、歌詞として自然に言葉になっていくことが多いですね。
ーー曲が完成するのはどんなときなのでしょう?
(小柴)
作詞作曲については、最初のデモの状態から変わることはあまりないですね。編曲は4人でしますが、作詞作曲は家で完結させています。
メンバーそれぞれの「自分のスタイル」が融合するCloudy。
楽曲を支える楽器や機材を見せてもらった。
ーーまずはギターを見せてください。
(小柴)
『LP Model Sapphire Blue Metallic』で、レスポールタイプです。もともとGibsonを使っていたんですけど、初めてののレコーディング3日前にネックが折れてしまって・・・次の日に御茶ノ水の楽器店で買いました。
ーー今のギターの決め手は何だったんですか?
(小柴)
ボーカルなので、トレードマークになるギターが欲しくて。「BUMP OF CHICKEN」の藤原さんとか、黄色で分かりやすいじゃないですか。見た目もいいけど音もいいんですよね。
ーー足元はシンプルにですね。ZOOMのマルチエフェクター『G1X』が置かれていますね。
(小柴)
本当はエフェクターを置かず、Marshallのアンプに直接接続(アン直)がいいんですけどね。千手がMarshallを使っていて、中々Marshallが2台使えるスタジオもないので、G1XのアンプシミュレーターでMarshallを選択して使っています。
ーーGibson『Les Paul Standard 50s Tobacco Burst』。いいギターを持っていますね。
(千手)
手に入れるのにお金を使い果たしてしまいました(笑)
もともとレスポールを買う予定はなかったのですが、色に一目惚れしたんですよね。ずっとストラトキャスターを使っていましたが、半年前にバンドに加入をしたタイミングでこのギターを買いました.
ーーこの中で1番こだわっているエフェクターはありますか?
(千手)
DIEZELの『HERBERT PEDAL』ですね。
ディストーション系で、歪みに使っています。Cloudyの曲調的にMarshallのアン直も考えましたが、こっちの方がちょっとゲインを上げただけですごく歪みますし、音が太い気がしてすごい好きだなと。空間系はリバーブと、たまに曲によってはディレイを使っています。
ーー守屋さんは左利きなんですね!
(守屋)
『Fender Mexico Precision Bass』のレフティを使っています。
買って2年とちょっと経ったくらいですね。レフティの本数が本当に少なくて、買える楽器店も少ないので教えてほしいくらいです。ちなみにこれは、御茶の水の谷口楽器で買いました。
(守屋)
もともとプレシジョンベースのサウンドが好きで、聴いてるジャンルもプレシジョンベースが多く、好きで買った感じです。
ーーこの中で1番こだわっているエフェクターはありますか?
(守屋)
AMPEGの『SCR-DI』(プリアンプ)ですね。メインの音はこれで作っていて、指引きとピック弾きそれぞれに合わせ、軽く調整してる感じです。
ーー内田さんのセッティングは高さがありますよね。
(内田)
大振りに叩きたいので、ハイハットとシンバルは高くセッティングしています。
ブライアン・ティッシー(※)みたいに、とにかく熱量でライブを見せたいんですよ。
ーービーターは固い方をつかうんですね。
(内田)
フェルトの部分でも音量は出ますけど、プラスティックの方がバスドラの音が抜けるので、メンバーもその方がやりやすいかなと。
ーー大ぶりなドラムさばきだと体力勝負ですね。
(内田)
熱く叩いていると体力が削られるんですよ。身体の使い方を意識して、どんどんうまくなっていきたいです。
※アメリカのドラマー。日本での活動としてはB’zをサポートしてきた
4人の個性が融合するCloudyの目指すものとは。今後のビジョンを聞いた。
ーー今後の目標を聞かせてください。
(小柴)
いっぱいありますが、まずはライブハウスに100人集められるようになりたいですね。その後はもっと大きなライブハウスに立ちたいですが、きりがないくらいたくさんあって・・・・・・、もう全部立ちたいです!
ーーライブを大事にされている感じですね。
(小柴)
今の時代SNSでの音楽活動も大事だとは思いますが、僕たちがSNSをやっている目的は、ライブに来てもらいたいからです。好きなバンドもライブがかっこいいバンドばかりなので、絶対にそんな存在になりたいです。
ーー最後に告知をお願いします。
(小柴)
Cloudyの新曲『優しさを失くした』のMVが、YouTubeに公開されました。各種サブスクリプションでも配信されていますので、ぜひ聴いてみてください。
また、10月18日(金)に、中目黒スパークジョイでCloudy初の自主企画をやりますので、ぜひ来ていただきたいです!」