2025.10.06
2023年結成、北海道帯広出身の幼馴染、窪田ひかり(Pf)、ベイ佐藤(Vo)による2人組ユニット「烏兎 -uto- (読み:ウト)」
“太陽と月”という意味が込められている「烏兎 -uto-」の作成する音楽は、ジャズをルーツにした豊かな響きのサウンドや、内面へと語りかけるリリックから、光と陰、昼と夜といったコントラストを感じる独自の音楽世界を確立し、聴き手とともに「日常にそっと響く音」を描き続けている。
2025年4月には、SuchmosのTAIHEIプロデュースによるライブでも人気曲の『Goes On』を初音源化したユニットとして初の全国流通盤となる EP『Blessings of the Sun』をリリース。 ドラマ主題歌への起用も果たすなど、楽曲の表現が映像や他メディアとも結びつき、注目が外せない彼女たち。
今回、DigOut編集部は9月13日にリリースした新曲 『Hideaway』や、10月17日に恵比寿BLUE NOTE PLACEで行われる自主企画ライブへの意気込みに加え、普段の彼女たちの音楽活動から素顔に迫った。
ーー幼馴染とお伺いしているのですが、結成のきっかけはなんだったんでしょうか?
ベイ佐藤(Vo):
ひかりは元々幼馴染ではあったんですけど、大学まではお互い別で音楽活動をしていたんですよね。卒業後に自分のソロの曲として出すつもりだったコンピレーションEPを作成していた時に1stシングルにもなっている『こころの生き物』の編曲をひかりにお願いしたら、予想以上にすごく編曲が良くて「これから一緒に音楽やらない?」と誘ったのがきっかけでユニット結成に至りました。
ーー幼馴染ということですが、出会った当時のお互いの印象で覚えていることはありますかありますか?
ベイ佐藤(Vo):
ひかりのお母さんがやっていたピアノ教室に通い始めた時に出会ったので、私が小学1年生でひかりは当時4歳でかなり昔なんですよね…。
窪田ひかり(Pf):
色んな生徒さんがいたんですけど、その中でもベイは本当のお姉ちゃんみたいな特別な存在でした。
ベイ佐藤(Vo):
ひかりはずっとエレクトーンの練習をしているイメージでした。私のレッスンの前も後も練習していたので「いつ休んでるの?」と思っていました(笑)
窪田ひかり(Pf):
当時は、弾かされていたのもあったかもしれないですね(笑)
でも、今はその経験がすごく大切なものになっているし、母親はいつもインスタのストーリー等を通して活動を応援してくれています。
ーーユニット名にもなっている“太陽と月”という意味を持つ「烏兎」は誰が提案したのか教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
「一緒にユニットをやろう」となった帰りの電車の中で、私が“月”で、ひかりが“太陽”を表す表現を探していた時に「烏兎」という言葉に出会って、すぐこれだ!となってユニット名にしました。
ーー「烏兎 -uto-」の楽曲は、人との繋がりや街や自然などが日常に綺麗に絡まっていくような印象を受けたのですが、楽曲制作でこだわっていることを教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
自分が発する言葉なので、自分に合わない言葉は使わないようにしています。
頑張りたい時はちょっとギアを入れた言葉を使うなどして、その時の自分に寄り添って変えるようにしています。それが聴いている人にも寄り添うことになっていたら嬉しいなと思います。
ーー普段どういったところからインスピレーションを受けていますか?
ベイ佐藤(Vo):
人と喋っている時にインスピレーションを受けることが多いんですけど、サウンドやリズムは、ぼーっと良い曲を聴いた時に「このリズム良いな、自分もこう歌ってみたいな、このサウンドはもっとこうしたら面白いかもな」など感じたことを元に広げていくことが多いです。あとは、目で見た景色の情報からも影響を受けてるかな、と思います。
ーー2人それぞれの「烏兎 -uto-」で思い入れのある楽曲を教えてください。
窪田ひかり(Pf):
新曲の『Hideaway』です。今まで出してきた曲の中で1番自由度の高い楽曲になっているので、普段ジャズピアノをやっている身としては何をやっても良いというのがすごく楽しかったです。レコーディングする時も、皆毎回違うことをやっていて「私も次はここアレンジ入れよう」とか遊んでいるうちに録り終わっちゃったんですよ。
ベイ佐藤(Vo):
私は、1stシングルの『こころの生き物』ですね。ユニット結成のきっかけにもなった楽曲ですし、大袈裟かもしれないですけど「この曲を作る為に音楽を始めたんだな」と今でも感じています。
ーー今後こんな楽曲を作ってみたいなどありますか?
窪田ひかり(Pf):
今の「烏兎 -uto-」らしい楽曲も作り続けていきたいし、もっと新しいことにも挑戦していきたいなと思っています。
ベイ佐藤(Vo):
『昼寝』という楽曲はすごくミニマムに作ったんですけど、もっと引き算してタイトな曲を作ってみたいし、私がローファイな音が好きなのでちょっと古めかしいフィルターがかかったような曲も面白そうだなと思っています。
ーー『Hideaway』について聴く人によっていろいろな解釈ができそうな気がしたのですが、どのようなコンセプト、想いを込めて制作した楽曲になりますか?
ベイ佐藤(Vo):
タイトルの通り“秘密基地”や“隠れ家”という意味があります。
聴く人にはどんな解釈をしてもらっても嬉しいんですけど、作成していた時は“子供の頃の記憶”というテーマで作っていたので、小さい頃の周りの世界への好奇心だったり、ちょっとした恐怖心やそれに立ち向かう勇気だったり。イマジナリーフレンドがいるという体で、風の音が言葉に聞こえたり、自然も生き物であるような世界観を描きたかったです。
ーー歌詞に関してどういったシチュエーションで書かれたものになりますか?
ベイ佐藤(Vo):
私の幼少期に住んでいた帯広の河川敷で秘密基地を作っていた実体験を元に作りました。
ーー歌詞にもある「秘密のところ」に関して、あえて言わないけど、お気に入りだったり秘密にしたい場所はありますか?
ベイ佐藤(Vo):
東京に1番好きな喫茶店があります。窓から見える景色が良くて、サラリーマンが多い街なので、若い人があまり居ないのが気にされてない感じがして良いんですよね。店員のおばちゃんのリップサービスが良いところが気に入っています(笑)
場所は言いません(笑)
窪田ひかり(Pf):
最近できたShibuya Sakura Stageの中にあるバーが1,100円で1時間飲み放題だったんですよ!(笑)渋谷に行く事があればすごくおすすめです。
ーーMVの原案はどなたが考えられたのですか?
窪田ひかり(Pf):今回の『Hideaway』のMV含め、ジャケ写やグッズも担当してくださったルソー太郎さんも含め3人でアイデア会議をしていた時に、『Hideaway』が日本の和をコンセプトにしているということもあって、1本の長い絵が動いているようなMVを提案したら皆賛成してくれて採用になりました。鳥獣戯画からもインスピレーションを受けています。
ーー2nd Anniversary “Hideaway”に向けて今の率直なお気持ちを聞かせてください。
ベイ佐藤(Vo)・窪田ひかり(Pf):
「「すっごく楽しみです…!」」
ベイ佐藤(Vo):
以前、ひかりがサポートとして演奏していた時にライブを観に行ったんですけど、天井も高いしラグジュアリーな雰囲気もありつつ最高に素敵でした。
窪田ひかり(Pf):
今までサポートとしてお世話になったことはあるんですけど、自分のバンドでBLUE NOTE PLACEに出れるという事に、すごくワクワクしています。
ーー「特別なバンド編成でお届けします」とXで拝見したのですが、特に注目して欲しいポイントを教えてください。
窪田ひかり(Pf):
いつもバンド編成でライブする時は、ホーン1人でやっていたんですけど、今回はいつも一緒にやっている華波ちゃん(=フルート・サックス・クラリネット)と、2ndシングル『なんでもいいよ』でもご一緒している池本 茂貴さん(=トロンボーン)と、古木佳祐さん(=コントラバス)、Hideawayのレコーディングにも参加してくれた工藤明さん(=ドラム)という特別な体制でやるので、音源や今までの烏兎のサウンドとは異なる新しいアココースティックなライブになると思っています。
ーー恵比寿BLUE NOTE PLACEにて開催されますがどんな1日にしたいですか?
ベイ佐藤(Vo):
その日その場にいる全員が良い意味で次元が違う異世界に行った感覚になってくれたら嬉しいです。
ーー当日来られるファンの方に一言いただきたいです。
ベイ佐藤(Vo):
忘れられない夜になると思うので“烏兎の隠れ家“で遊びませんか?一緒に楽しみましょう!
ーーライブ前のルーティンがあれば教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
私は、本番2時間前からRed Bullをちょびちょび飲み始めます。且つ、出番の15分前からストレッチを始めます。
窪田ひかり(Pf):
私もストレッチはするようにしてます。あとは、ステージに上がった後なんですけど、深呼吸して沈黙の時間を作って集中するようにしています。
ーーたくさん経験された過去のライブの中で、忘れられない出来事があれば教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
去年(=2024年)の9月に、サワベさん(PAPER MADE SHELL RECORDS)の力を借りて札幌のbrew itで初のワンマン、翌日に帯広のstudio RESTで『TEEN’S』という高校生イベントのリバイバル企画に出演と、2日間の北海道ライブツアーをしたんですけど、高校の頃からお世話になっていた方ともまた繋がったり出来たのですごく印象に残っています。
窪田ひかり(Pf):
バンドセットとして烏兎のお披露目にもなった下北沢ADRIFTでのライブが忘れられないです。グソクムズという方が主催した『ベリハピピープル』でオープニングアクトとして出演したんですけど、その時の慣れないソワソワした雰囲気とか新鮮な感覚は二度と味わえないので、すごく記憶に残っています。
ーー音楽以外でハマっていることはありますか?
窪田ひかり(Pf):
ビーズを使ったアクセサリー作りにハマっていて、最初はパールとか天然石を繋ぎ合わせた物だったんですけど、最近は前衛的な作品も作っていて、上手く出来た時の気持ち良さが楽しいです。
ベイ佐藤(Vo):
この前、私の誕生日プレゼントにも手作りのアクセサリーをくれたんですよ。
ベイ佐藤(Vo):
私は、ドラマとかアニメにハマっています。最近は『初恋の悪魔』というちょっと前にやっていたドラマを観てました。あと、Netflixで『ブラック・ミラー』という1話完結型のドラマにもハマっています。
ーーオフの日はどのように過ごすことが多いですか?
窪田ひかり(Pf):
私は、ドラマとかアニメを見漁って掃除してます(笑)
ベイ佐藤(Vo):
ドラマはお昼ご飯の時間を有意義にするために観てるんですけど、休日ダラっと出来る日はYouTubeで時間を溶かしたり、ドライブしたりしています。川崎の好きな公園から見える工場夜景だったり、海の朝焼けが好きなんですよね。特に海の朝焼けは大好きなのでそれ見て死にたいくらいです(笑)
ーー子どもの頃、どんな性格の子でしたか?
ベイ佐藤(Vo):
今とそんなに変わらないです。年齢を重ねて発言とか行動にコンプレッサーをかけられるようになっただけで根本は変わってないと思います。ただ、論理的思考を大切にするようになったかなとは思います。
窪田ひかり(Pf):
今も元気とは言われるんですけど、小学生後半から中学生の頃は今よりもっと煩くてギャルマインドが強かったです(笑)
ーー幼馴染の私しか知らない相方の意外な一面などがあれば教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
結構、ひかりは恋愛マスターだと思います。ひかりに「この人とかタイプなんじゃない?良さそう」と言われるといつも当たっているので、私からしたら、ひかりはかなり上級者だと思ってます。
窪田ひかり(Pf):
ベイの好きな音楽とかを聴いていると、恋愛もこんな感じかな?と考察してるかもしれないですね(笑)
窪田ひかり(Pf):
ベイは大人なイメージを持たれる事が多いんですけど、意外と可愛らしくてピュアな一面があります。
ベイ佐藤(Vo):
逆にファンの人とか周りからどんな人だと思われてるか気になります。たまに「大人しい人かと思ってました」と言われたりするので「そんなわけないじゃん!」ってつっこんでます。
ーー2025年で達成できた目標があれば教えてください。
窪田ひかり(Pf):
ずっと出したかったEP『Blessings of the Sun』を4月に出したことです。
ベイ佐藤(Vo):
全国流通版としてタワーレコードに並んだり、サイン会もしました。
ーー直近での目標があればお聞きしたいです。
ベイ佐藤(Vo):
野外フェスに出たいです。私たち北海道出身で冬に強いので今からの時期でも頑張れます。
窪田ひかり(Pf):
大地を感じながら演奏したいよね。
ーー長期的な「烏兎 -uto-」としての目標や将来像も教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
野外フェスに出続けたいです。
窪田ひかり(Pf):
私も、野外フェスに呼ばれ続けたいです。あとは、今も新しい曲を作成しているところなので、発表して色んな方に聴いてもらえるのが楽しみです。
ーー音楽のことでもプライベートなことでも良いのですが、個人の目標を教えてください。
ベイ佐藤(Vo):
もっと洋服を綺麗に着れるようになる為に痩せたいです。顎のラインも綺麗にしたいですね。
窪田ひかり(Pf):
私は、ジャズピアニストとしてもライブの経験を積みたいのと、曲を作ったりアレンジするのが好きなので色んな方とのコラボやサポートに挑戦したいなと思っています。もっと大きなステージで演奏してみたいです。
ーー最後にファンの方に一言メッセージをお願いします。
ベイ佐藤(Vo):
日々聴いてくださってる方のおかげで、曲の解釈が広がり楽曲が育っていってるので、もっと色んな人に届くように頑張ります!皆様も何卒健康に健やかに幸せにライブに来て欲しいです。
窪田ひかり(Pf):
ファンの方や聴いてくださってる方の反応が楽曲を書く糧になっているので、一緒に育ててもらっているなと感じています。日々に寄り添う音楽をコンセプトにした曲が多いので「毎日聴いてるんです」と言ってくださる声が本当に励みになっています。これからも後押しができる曲が作成できるように頑張りますので、また、元気に会いましょう!
ベイ佐藤(Vo)・窪田ひかり(Pf):
「「また、元気に会いましょう!!!」」
<ライブ>
2025年10月17日(金)
活動2周年&リリース記念自主企画
烏兎 -uto-
𝟐𝐧𝐝 𝐀𝐧𝐧𝐢𝐯𝐞𝐫𝐬𝐚𝐫𝐲“𝐇𝐢𝐝𝐞𝐚𝐰𝐚𝐲”
at 恵比寿BLUE NOTE PLACE
ライブ詳細:https://bluenoteplace.jp/live/uto-251017
<MV>
最新シングル“Hideaway”
Instagram:https://www.instagram.com/uto_jp
TikTok:https://www.tiktok.com/@uto_jp
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCHTtTX_7c8hqibBitBhIyZg