Column
指の長さは関係ない!?ギターFコードをマスターしよう!
2024.12.17
ギターコードの中で難しいと言われる「Fコード」。
ギターを始めても、Fコードが押さえられず挫折する人も多いことから、ギターの第一の難関とも言われています。
そこで今回は、挫折しないようFコードが弾けるようになるためのコツや、練習方法について解説していきます。
Fコードをマスターすれば使えるコードが一気に増えるので、ぜひ弾けるまでチャレンジしてみてください。
目次
Fコードの基礎知識
Fコードの練習に入る前にまずは「F」の意味と、Fコードとはどんなコードなのかについて確認しておきましょう。
Fコードとは?
Fコードとは、「ファ」の音を基本としたコード(和音)のことです。
音階は、「ドレミファソラシ」で表すイタリア式が一般的ですが、ギターコードはアルファベットで音階を表す英語式が採用されています。
イタリア式でドに当たるのがCで、レがD、ミがEとアルファベットが順番に続き、ラはA、シはBになります。
ラの音がAになっているのは、昔はラ(A)が始まりの音とされていたためです。
「ド」C・「レ」D・「ミ」E・「ファ」F・「ソ」G・「ラ」A・「シ」B・「ド」C
Fはイタリア式のファに当たり、Fコードは「ファを基本にした和音」という意味です。
ギターのFコードは、人差し指で1弦~6弦全てを押さえる「バレーコード」が使われます。
バレーコード=セーハ
バレーとは、1本の指で複数の弦を同時に押さえることで、バレーを用いて鳴らすコードのことを「バレーコード」と言います。
バレーは「セーハ」とも言われ、人差し指で1弦から6弦の1フレットを押さえるのがFコードです。
開放弦(フレットを押さえずに鳴らす)を使わないのがバレーコードの特徴で、対して開放弦をまじえたコードは、オープンコードと呼ばれています。
ちなみに、代表的なオープンコードは「C」「D」「G」などです。
バレーコードができれば、「Fm(マイナー)」や「F7」「Gm」などが弾けるようになり、使えるコードが一気に増えます。
特にFコードは、ナット(弦を留めてある部品)近くをバレーするため弦のテンションがきつく、バレーコードの中でもより押さえる力が必要となるコードです。
簡単に押さえるためのコツ
より簡単にFコードを押さえるコツについて解説していきます。
「音が鳴らない」「音が濁る」といった場合は、1つずつ確認してみてください。
フレットの近くを押さえる
Fコードは人差し指で1弦~6弦を押さえますが、このときにフレットのすぐ近くを押さえると、きれいに音が鳴りやすくなります。
また、フレット近くを押さえると人差し指と中指の距離も近くなります。
無理のないコードフォームとなり押さえやすくなるので、うまく鳴らない方はぜひ意識してみてください。
指の使い方
中指・薬指・小指は立てて、指先で弦を押さえるようにしましょう。
指が寝ていると、押さえていない弦に触れてミュート(消音)状態になり、きれいに音が鳴らない原因になります。
Fコードが鳴らない原因は、弦がしっかり押さえられていないか、押さえる弦以外に指が触れているかのどちらかです。
きれいに音が鳴らない場合は手首をネックに回り込ませ、指の角度を直角に近い形にして立てて、指先で押さえましょう。
バレーする人差し指の関節に弦が入ると、音が鳴らないことがあります。
人差し指でバレーしたあと、軽くヘッド側に人差し指を転がし、側面を使って弦を押さえると音が出やすくなります。
人差し指の正面でバレーすると、弦が関節の間に入ってしまうことがあるため、親指側の側面で押さえるようにしましょう。
細い弦を使う
スーパーライトゲージなどの細い弦を使うと、弦を押さえやすくなります。
細い弦は弦のテンション(張力)も弱くなり、弱い力で押さえられます。
初心者の方は、スーパーライトゲージなどの細い弦を使うのがおすすめです。
ギターを弾き続けると指先の皮が固くなり、太い弦も押さえられるようになります。
しかし、初心者の場合は指先の皮も柔らかく、弦を押さえるとすぐに痛みを感じることも多いでしょう。
そこでテンションが弱い細い弦を使うと押さえる力も弱くて済むため、指の痛みも感じにくくなります。
ギターの弦の太さはゲージと呼ばれ、太さをインチで表しています。
ゲージの太さにより、「ライトゲージ(0.010~0.046インチ)」「スーパーライトゲージ(0.009~0.042インチ)」「ヘヴィゲージ(0.012~0.054インチ)」などの種類があります。
なお、弦のメーカーによっては、ライトゲージを「レギュラー」と表記しているところがあります。(アーニー・ボール:レギュラースリンキーなど)
Fコードが押さえづらい、うまく鳴らせないという方は、スーパーライトゲージで試してみてください。
ギターの弦高を確認
ギターの弦高とは、指板(フレット)から弦までの距離(すき間)のことです。
弦高が高いと指板までの距離が遠くなるため、弦を押さえるのに力が必要になります。
弦高の測定は定規を使って12フレットを測定しますが、エレキギターの弦高適正値は、1弦が1.2~1.5mm、6弦が1.5~1.8mmです。
購入したばかりのギターは、弦高調整を考えて高めに設定されていることがあります。
工具があれば簡単に弦高調整ができますが、ビビリ音が発生するようになることもあるので、慣れていない方は楽器店で依頼するのがおすすめです。
おすすめの練習方法
Fコードのおすすめの練習方法を紹介していきます。
前項「簡単に押さえるためのコツ」も参考に、練習メニューに取り入れてみてください。
諦めずに続ければFコードが鳴らせるようになりますが、指の痛みを感じたら練習を継続せず、手を休ませましょう。
練習を続けると少しずつ指の皮が固くなり、弦を押さえるのも苦ではなくなります。
5フレットあたりで鳴らしてみる
弦の張り具合が最も強いのが1フレットで、1フレットあたりをバレーするFコードは押さえる力も必要です。
ヘッドと指板の間にナットがありますが、ナットに近いフレットほど弦の張りがきつくなっています。
そのため、まずは1フレットほどテンションが高くない5フレットあたりで練習を行い、ちゃんと鳴るようになったら、本来のFコードの位置で練習しましょう。
姿勢・構え方を見直す
左肘を体の内側に入れ、脇を締めてギターのネックを握るようにします。
脇が開いていると指に力が伝わりにくくなり、弦を押さえる力が足りず、音が鳴らないということもあるのでギターの構え方は重要です。
また、上から見たときに、ギターのネックは体に対して少し斜め前を向く形(45度程度)が基本の構え方です。
ギターを弾くときの姿勢や構え方は、プロギタリストが参考になります。
Fコードを弾く場合でもほかのコードやフレーズを弾く場合でも、基本的な構え方は同じなので、動画で確認してみるのもおすすめです。
まとめ
■Fコードを鳴らすコツは、フレットの近くを押さえるようにする
■脇が開いていると力が入りづらく、きれいに音が鳴りにくい
Fコードはギター初心者にとって難関のコードと言われていますが、ギターを構える姿勢や指の向きなどに注意して練習を続ければ、弾けるようになります。
Fコードができるようになるとほかのバレーコードを使うコードも弾けるようになるので、ぜひ弾けるまで挑戦してみてください。
ギターが弾ける人は、「弾けるようになるまで諦めなかった人」です。