Column

ベース初心者はどんな練習から始めればいい?おすすめの方法を紹介

2024.08.06

ベースの上達には、構え方や練習方法が重要です。

「どのように練習すればいいのか分からない」「効率のよい練習方法を知りたい」という方に向け、ベースの構え方や練習方法について解説していきます。

ベース初心者が練習の前に確認すること

ベースの練習の前に、知っておいたほうがよい知識があります。

知識を得た上で練習すれば、より早く上達するでしょう。

ベースの構え方

ベースを弾くにあたり、重要なのが構え方(フォーム)です。

右利きの方が着座しながら弾く場合、ボディを右太ももに乗せ、左手でネックを押さえます。

ボディよりネックが上になるよう45度程度の角度をつけ、12フレットが身体の中心にくるよう位置を調整すると、バランスの取れたフォームになります。

頭上から見たときにネックが身体と平行にならないよう、30度~60度程度の角度をつけるのが理想です。

ネックが身体と平行になると右手の位置が身体から離れ(右利きの場合)、弾きづらくなります。

また、身体に力が入った状態では手や指が自由に動かしづらくなるので、リラックスしてベースを構えましょう。

チューニング

ベースの弦はそれぞれ決まった音があり、正しい音に調律するのがチューニングです。

練習の前に必ずチューニングを行い、演奏の合間も音がズレていると思ったら再度チューニングをしましょう。

ベースのチューニングにはさまざまなものがあります。

■レギュラーチューニング

音楽のジャンルを問わず、ベースの基本となるのがレギュラーチューニングです。

4弦ベースの場合、レギュラーチューニングは以下のようにチューニングします。

(4弦から順に)E・A・D・G(ミ・ラ・レ・ソ)

■フラット・チューニング(半音下げチューニング)

レギュラーチューニングよりも低い音が出せるチューニングです。

各弦をレギュラーチューニングの半音下げてチューニングします。

フラット(♭)がつくためフラット・チューニングと呼ばれています。

(4弦から順に)E♭・A♭・D♭・G♭(ミ♭・ラ♭・レ♭・ソ♭)

■ドロップDチューニング

レギュラーチューニングから4弦のみ1音下げてチューニングするのがドロップDチューニングです。

1弦~3弦はレギュラーチューニングと同じで、4弦をDの音にチューニングします。

4弦をDの音にドロップ(落とす)ので、ドロップDチューニングと呼ばれています。

(4弦から順に)D・A・D・G(レ・ラ・レ・ソ)

ピッキング

ベースのピッキング(弦を弾く)には、一般的なピック弾きと指弾きのほか、特殊奏法があります。

ピックでピッキングを行うのがピック弾きで、ピッキング時にアタック音を伴う明るい音色が特徴です。

指弾きは指の腹の部分で弦を弾く弾き方で、ピック弾きより自然で温かい音になります。

人差し指と中指を交互に使って弦を弾く、「ツーフィンガー奏法」が指弾きの基本的な弾き方です。

特殊奏法には「スラップ奏法」、「タッピング奏法」などがあります。

スラップ奏法は親指で弦を叩いたり、中指や薬指で弦を弾いたりして音を出す奏法です。

タッピング奏法はフィンガーボード上の弦を、右手で直接叩いたり弾いたりして音を出す奏法で、ライトハンド奏法とも呼ばれています。

基本的なスケール

スケール(音階)とは規則にそって音を並べたもので、「ドレミファソラシド」もスケールです。

スケールにはメジャー(長調)スケールとマイナー(短調)スケールがあります。

メジャースケールは、音が「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順に並んだスケールで、明るい響きのスケールです。

マイナースケールは暗い響きのスケールで、一般的なナチュラルマイナースケールは「全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音」の順に並んでいます。

マイナースケールにはほかにも、ハーモニックマイナースケール、メロディックマイナースケールなどがあります。

ベース初心者がするべき練習方法

ベースは練習方法によって上達の早さも変わります。

初心者におすすめの練習方法について、紹介していきます。

おすすめの練習メニュー

ベース初心者が最初にすべき練習メニューには以下の2つがあります。

ベースはリズム感が大切なので、メトロノームに合わせた練習がおすすめです。

■クロマチック

クロマチックは、同じ弦のフレット(F)を順番に弾いていく練習方法です。

4弦の1Fから始め、2F・3F・4Fと人差し指から小指まで使って順番に弾いていきます。

4Fを小指で弾いたら今度は逆の順番に1Fまで戻り、3弦に移って同じように弾いていくのがおすすめです。

弦を移動していくと、ピッキング(右利きの場合右手)で弾きたい弦を正確に弾けるようになります。

■ルート弾き

ルート弾きは、コードのルート音(基本となる音)だけを弾いていく練習方法です。

最初は60BPMくらいのゆっくりしたテンポで練習し、弾けるようになったら少しずつテンポを上げていきましょう。

人気の高いクラシック曲「パッヘルベルのカノン」の最初の部分はルート弾きを繰り返すだけなので、初心者の練習におすすめです。

ベース初心者の練習でのポイント

ベース初心者の方は、以下の点を意識して練習してみてください。

■毎日わずかな時間でも練習する

休日にまとめて練習するより、1日10分でも毎日練習するほうが上達します。

楽器は「1日練習しないと自分で分かる。3日になれば聴衆に分かる。」とバイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツが語ったように、腕が落ちるのは早いものです。

毎日わずかな時間でもベースに触れ、できるだけ練習を継続するようにしましょう。

■練習は「量」よりも「質」が大事

練習は量をこなすのも大事ですが、それ以上に質にこだわるのが大事です。

長時間練習するなど、闇雲に量だけを増やしてもなかなか上達には結びつきません。

練習はできないことを「できる」に変えていく行動なので、練習内容にこだわり、少しでも「できる」が増える練習をしましょう。

■基礎練習をおろそかにしない

単調な反復の基礎練習よりも、好きな曲のスコアをコピーするほうが楽しいでしょう。

しかし、スコアのコピーばかり練習していると基礎がおろそかになり、ほかの曲に対応できる応用力が身につかなくなります。

基礎練習ばかり続けていてはモチベーションも下がりやすいので、基礎練習とスコアのコピーをバランスよく練習していきましょう。

ベース初心者はどこで練習するのがいい?

ベースの練習場所には自宅やスタジオ、音楽教室があります。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、状況に合わせて選ぶとよいでしょう。

自宅

最も気軽にベースの練習ができるのは自宅です。

自宅は、いつでも思い立ったときにすぐ練習できます。

自宅でベースの練習をする際のデメリットは、アンプから大きな音が出せない点です。

特に深夜帯は近隣に音がもれやすいので、アンプでの練習は避けるか、ヘッドフォンを接続できるアンプを使い、ヘッドフォンで練習しましょう。

アパートやマンションなど集合住宅によっては、楽器の演奏そのものが禁止となっているケースもあります。

スタジオや教室

スタジオや教室でベースの練習をするメリットは、大きな音で練習ができる点です。

練習に必要な機材もほとんど揃っているので、ベースを持っていくだけで練習できます。

大型のアンプを備えているところも多く、周囲を気にすることなく好きなだけ大きな音が出せます。

デメリットとして時間単位の料金が必要なので、毎日利用すると費用が高額になる点です。

ベース初心者がモチベーションを保つコツ

モチベーションを保つための、ちょっとしたコツを紹介していきます。

目標を立てる

ベースを弾くきっかけとなった憧れのアーティストがいる場合は、アーティストの曲を聴くとモチベーションを保ちやすくなります。

また、「いついつまでにこの曲が弾けるようになる」「ライブの予定を立てる」など、目標を設定すれば、モチベーションを上げることにもつながります。

バンド活動をするとスタジオ練習やライブなどの予定が入り、練習の課題や目標も明確になるため、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。

簡単な曲から練習する

「ちょっと頑張れば弾けるかな」と思える、簡単な曲から練習するのもおすすめです。

今の自分にとって難易度が高すぎる曲は挫折の原因にもなりやすく、モチベーションを保つのも難しくなります。

弾けそうな曲から練習をし、小さな達成感を味わっていくのがモチベーションを保つコツです。

まとめ

ベース初心者に向け、ベースの構え方や練習方法、モチベーションを保つコツについて解説してきました。

ベースの基本をつかみ、練習やバンド活動などベースライフを楽しんでください。