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ギターの弦はどれを選べばいいの?!選び方とおすすめを紹介

2024.07.16

ギターを弾いていると、弦が切れてしまうこともあるでしょう。
「ギターの弦は、どれも同じだろう」と考えるかもしれませんが、素材や太さなどさまざまな種類があります。

そこで、ギターの弦の基礎知識や選び方などについて解説します。

ギターの弦の基礎知識

まずは、ギターの弦の基礎的な知識について解説します。

ギターの弦の役割

楽器には、ピアノの鍵盤楽器やトランペットの金管楽器、ドラムセットの打楽器などがあります。
弦を振動させて音を出すギターは、弦楽器の一つです。

ギター本体に張られている針金のようなものを「弦」と呼びます。
この弦を弾いて音を出すため、ギターにとって弦は欠かせません。

ギターは大きくエレキギターとアコースティックギターに分かれますが、どちらのギターにおいても弦が重要な役割を担っています。

ギターの弦の数

ギターの弦は、通常6本です。

6本の弦の太さはそれぞれ異なり、1番細い弦から第1弦・第2弦と呼び、最も太いものは第6弦です。

ギターを構えたときに第6弦が1番上にあり、太い弦ほど低い音になります。

また、ギターのなかには7本や8本などの多弦ギターもあり、7本以上のギターは低音側に弦が追加されます。

ギターの弦の選び方

ギターの弦は、音楽ショップやオンラインストアにて、1セット500円~2,000円で購入できます。

次に、弦を選ぶ際の基準について解説します。

弦の素材

ギターの弦に使われる主な素材は、以下の3種類です。

■ニッケル
多くのエレキギターで使われている弦で、柔らかいサウンドを奏でます。
ピアノ線にニッケルが巻かれており、サビに強いのが特徴です。

バランスの取れた音で、リーズナブルな価格も嬉しいポイント。

■ステンレス
ニッケルに比べると硬く、初心者は押さえにくいと感じるかもしれません。
シャープでキレがあり、乾いたようなサウンドを奏でます。

■コーテッド
非常に薄い被膜を弦にまとわせて、張力や湿気などから弦を守ります。
他の素材よりも高価格ですが、長持ちするのがメリット。

プロも愛用する、上質な音色が特徴です。

弦の太さ

ギターの弦の太さも、大きく分けて3種類あります。
太さはインチで表し、1インチは約2.54cmです。

■ヘビーゲージ
太い弦で、フルアコやセミアコに多く使われています。
太さは、1弦が0.012インチで6弦が0.054インチです。

■ミディアムゲージ
少し太めの弦です。
太さは、1弦が0.011インチで6弦が0.049インチです。

■ライトゲージ
初心者向けで、最も人気のあるタイプです。
太さは、1弦が0.010インチで6弦が0.046インチです。

細い弦の場合弱い力で押さえられるため、初心者におすすめですが、細い弦は切れやすいことに注意しましょう。

弦の巻き方

弦の巻き方にも種類があり、それぞれで音の特徴も変わります。

■ラウンドワウンド
エレキギターでは定番の巻き方で、初心者におすすめ。
表面に凹凸のある巻線を使用し、音がよく伸びます。

どのようなジャンルにも使え、金属音のキンキンしたサウンドが特徴です。

■フラットワウンド
ラウンドワウンドとは違い、凹凸がなくてツルツルとしている巻弦のことです。

丸く、もこもこした音は、ジャズの演奏で活躍します。

■ハーフワウンド
ラウンドワウンドとフラットワウンドの中間の存在です。
それぞれの特徴を備えており、しなやかなサウンドが魅力です。

初心者におすすめのギター弦4選

今回は、初心者にもおすすめの弦を4つご紹介します。

エレクトリック NANOWEBコーティング/Elixir

Elixir(エリクサー)のNANOWEB LIGHTは独自の技術により、弦の寿命を大幅に延ばしています。

従来のコーティング弦に比べて、薄く柔軟なコーティングが特徴。
滑らかな弾き心地を実現し、弦の輝きやレスポンスを維持しているのも魅力です。

また、NANOWEB LIGHTは、クリアで明るい音色が特徴です。
高い技術のコーティングで酸化や汚れから弦を保護するため、音の劣化が少なく、鮮明なトーンを長期間保てるでしょう。

さらに、弦の交換頻度が少なくて済み、メンテナンスが楽なことも初心者へのおすすめポイントです。

NANOWEB LIGHTは、音楽ショップやオンラインストアにて購入できます。
(画像引用元:W. L. Gore & Associates, Inc.

EJ16 Phosphor BRONZE/D’Addario

D’Addario(ダダリオ)のEJ16は、フォスファー・ブロンズ合金を使用しています。
弦の耐久性とキレのよいサウンドを両立させており、アコースティックギターでは定番の一つです。

フォスファー・ブロンズ合金により、弦の腐食を防いで長い寿命を実現しているのが魅力。
きらびやかで華やかなサウンドを響かせ、より高音域が強調されています。

キレの良さと音の深みを実現している弦で、アコースティックギターの存在を一層際立たせるでしょう。

また、コストパフォーマンスが高く、初心者にもおすすめの弦です。
多くのギタリストが愛用するEJ16 Phosphor BRONZEは、音楽ショップやオンラインストアにて購入できます。
(画像引用元:D’Addario & Company, Inc.

EXTRA LIGHT ALUMINUM BRONZE/ERNIE BALL

ERNIE BALL(アーニーボール)のEXTRA LIGHT ALUMINUM BRONZEは、アルミニウムとブロンズを組み合わせた合金の弦です。

従来のブロンズ弦に比べて、高音域のシャープさと低音域の深みが強調されています。
特にクリアな音色とサステインが増し、よりリッチなサウンドに感じるでしょう。

また、耐腐食性に優れており、長い寿命で安定した音質を保ちます。
弦のテンション(張力)が軽いため、初心者でも弦を押さえやすいのがおすすめポイントです。

EXTRA LIGHT ALUMINUM BRONZEは音楽ショップやオンラインストアで購入できます。
(画像引用元:ERNIE BALL

FS50BT/ヤマハ

ヤマハのFS50BTは、安心の日本製メーカーで高い評判を得ている弦です。

バランスの取れたトーンや明るくクリアな音色は、クセが少なく自然なサウンドが特徴です。
リーズナブルな価格であるため、初心者が新しい弦として選ぶのに適しています。

また、チューニングの安定性を感じられるでしょう。
安定した音を奏でられるため、ライブハウスやスタジオなどでの演奏にも活躍します。

第3弦~第6弦の4本には非常に薄いコーティングがされており、サビにくい構造です。
「ヤマハ」ブランドによる信頼性が高く、上質な弦を安心して使えます。

ヤマハのFS50BTは、音楽ショップやオンラインストアで購入可能です。
(画像引用元:ヤマハ株式会社

ギター弦の交換の際にあると便利な道具

ギターの弦が切れてしまったときは、自分で交換することもあるでしょう。
弦を交換する際に、以下の4つの道具があると便利です。

ストリングワインダー

ストリングワインダーは、弦を緩めたり締めたりするのに重要なアイテムです。

ストリングワインダーのヘッド部分にギターのペグを差し込み、ハンドルを回して弦の巻き具合を調整します。
弦はペグを回して緩めたり締めたりしますが、手で回すのは苦労するでしょう。

そこでストリングワインダーを使うと、手で回すときよりも格段に早く回せます。
数百円程度で購入できるものもあるため、弦の交換に備えて用意しておくと便利です。

ニッパー

弦を交換するときに、必須の道具がニッパーです。
自分が使っているギターに合わせて、新しい弦を切るために使います。

工業用のニッパーではなく、弦を切る専用のニッパーを使いましょう。
専用のニッパーは太い弦でも簡単に切ることができます。

刃先を丸めて、大切なギターを傷つけない工夫が施されているものもあります。

指板オイル

ギターのネックで、弦が張られている表側を指板と呼びます。

指板の色が薄いと乾いている状態で、そのまま放置していると、ネックが割れるかもしれません。
そこで、専用の指板オイルを塗り、ネックの破損を防ぎましょう。

弦の交換時は、指板全体をメンテナンスできるよい機会です。
オイルは指板の汚れを取り、清潔に保つ役割もあります。

柑橘系の香りが苦手な方は、無香料の指板オイルもあります。
指板の専用オイルをクロスに2~3滴しみ込ませて塗り、指板に潤いを与えましょう。

クロス・ポリッシュ

弦が外れていないと、指板のメンテナンスが十分にできないため、弦の交換時はクロスで丁寧に磨きます。

ギターのネック部分は、ほこりや手の汗などで汚れがたまりやすい場所です。
指板に打ち込まれている棒状の金属・フレットも含めて、クロスで優しく拭きましょう。

艶をキープさせるポリッシュは、ギターの塗装によって使用できないものもあります。
ポリッシュに含まれる成分をしっかりと確認して、ギターのメンテナンスに使いましょう。

まとめ

今回は、ギターの弦の基礎知識や選び方などを解説しました。

紹介した4つのおすすめを参考に、お気に入りの弦を選んでみてください。