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ボーダーレスな音楽性でファンの心を掴む「Broken my toybox」

ギターロックバンド「Broken my toybox」(通称:ブロークン)。

 

バンドサウンドという既存の枠にとらわれないスタイルを貫き、さまざまなジャンルの楽曲でファンを魅了し続けている。

2021年にオリジナル曲『Hello Halo -ReLight-』が、MBSドラマ特区『夢中さ、きみに。』のオープニングテーマに抜擢。
今年2月には彼らの飛躍の足がかりとなる1stミニアルバム『My Fantasia』をリリースし、多くのワンマンライブや対バン企画を成功させた。

 

さらなる活躍が期待される“ブロークン”にとっての「音楽」、そして「ライブ」とはなにか。彼らの自由で幅広い音楽性に迫った。

一度聞くと耳に残るメロディ!Broken my toyboxとは?

メンバーは写真左から、郷間直人(Ba.)、 藤井樹(Vo.&Gt.)、高田健太郎(Gt.)の3人。

 

結成当初はドラム担当も加えた4人編成だったが、2023年よりドラムはサポートのひろぽん(supDr.)が参加する現体制へ移行。

東京のライブハウスを中心に、幅広く音楽活動を展開している。

原点は高校の軽音楽部

ーーバンドを結成した経緯を教えてください。
高田僕と郷間と、当時のドラム担当の3人が同じ高校の軽音楽部所属だったんですが、大学生になる時に『ちゃんとしたバンドを組んでみよう』という話になりまして。友人から藤井を紹介してもらいました。

 

ーーみなさん同い年なのですか?
藤井:僕と高田は同い年で、郷間が1個上ですね。なので年齢の垣根なく活動できていると思います。上下関係の有無については(郷間に)確認は取ってないですけど(笑)
高田:今更、大人になっても垣根ないのやばいよね(笑)

バンドのコンセプトは「Broken」

ーーバンドのコンセプトはなんでしょう?
藤井:バンド名にもある“Broken”をコンセプトとして掲げています。ギターロックバンドの形式にとらわれないで、ロックだけじゃなく、いろんなジャンルの音楽を取り入れていきたいという思いがあるんです。

このギターだから作れる曲を、このベースでしか生み出せないメロディを作っていく。僕らだからこそできる音楽をやっていこうと。自由で型にはまらない“Broken”という、ひとつのジャンルを確立し、そのスタイルを貫いているんです。

アーティスト人生のそれぞれのルーツ

ーーコンセプトのお話を聞いて、よりメンバーそれぞれの音楽的価値観が気になりました。みなさんの音楽のルーツをお聞かせください。
藤井:僕の原点は松任谷由実さんでしたね。日本のアーティストたちが松任谷さんの楽曲をカバーしたアルバムを聴いていて、椎名林檎さんが参加されていたんです。

当時、5歳(!)だった僕は、『なんだこの人は!?』と衝撃を受けて、翌年には彼女の代表曲『歌舞伎町の女王』を歌っているぐらいでした。

 

ーー高田さんの音楽のルーツもぜひ教えてください。
高田:僕が1番影響を受けたのが、伝説のロックンロールバンド『THEE MICHELLE GUN ELEPHANT』のギタリスト・アベフトシさん。

バンドとしてのラストライブで、アベさんは演奏しながらギターの弦を切りまくったんですよ。ただ、弦を切るんだけど、無表情で前だけを見ながら弾いている。その姿が、今に至るまでずっと心に残っていますね。

 

ーー郷間さんはどうでしょう?
郷間:洋楽の『GREEN DAY』、『The Offspring』ですね。邦楽だと『ELLEGARDEN』、『the band apart』、『[Alexandros]』みたいな“テクい”ことをしつつ、英語で歌ってるバンドが好きですね。
高田:大学生の時に、夜行バスで[Alexandros]のライブを観に行ったよね。ふたりとも、ライブが始まる前に疲れて意気消沈した記憶があります(笑)

ライブは音を通じたコミュニケーション

主に東京のライブハウスで活動するBroken my toybox。
そのシーンにおいて、歴代のバンドから脈々と受け継がれる音楽性やマインドが存在する。

今の彼らは、どのようなアプローチで会場に集まったファンに音楽を届けているのだろうか。

「主張」から「提示」へ

ーーライブにはどんなこだわりを持って臨んでいるのですか?
藤井:以前は『俺たちの声、聴いてくれよ』って感じで、お客さんのことを考えずに、僕らの音楽を一方通行で伝えてしまっていました。今は、お客さんが『楽しかったな』『感傷的な気持ちになれたな』『グッときたな』とそれぞれの自由な楽しみ方ができるように心がけています。
郷間:前より音を通してコミュニケーションを取るようになったよね。
藤井:以前は演説みたいだった・・・。
高田:そうだったね。

3人の「楽器への美学」

ーー藤井さんはギターボーカルとしてこだわりはありますか?
藤井:最近、ギターを弾かないピンボーカルで歌う機会が増えてきまして。この前のワンマンで久々にギターを弾きながら歌う曲を披露したら『あれ、こんな難しかったっけ!?』となりました。

弾いていて楽しくなるように工夫をしてはいるんですけど。歌うのと同時に弾くフレーズを作っていない過去の自分を恨んでいます(笑)

 

ーー高田さんのギターへのこだわりは?
高田:ギターイントロですね。BUMP OF CHICKENの『天体観測』の特徴的なイントロがわかりやすいかと思うのですが、ギターイントロは楽曲の中でサビに次ぐ第2の顔だと思うんですよ。

すぐに口ずさめるフレーズだったり、『今の何?』って巻き戻してくれるようなリフレインにしたいなと。イントロにかける想いはかなり強いし、逆に歌と一緒のギターパートでは脇役に徹したい、というのも僕の美学ですね。

 

ーー郷間さんはいかがでしょうか?
郷間:とにかく“支える”ことを意識しています。ライブ中にお客さんに対して、楽曲のリズムを提示することが僕らリズム隊の役目だと思っているので、そこをしっかり心がけながらフレーズや音を出していますね。

「Broken」な楽曲をさせる機材の数々

ジャンルにとらわれない音楽性を持つBroken my toyboxは、楽器や機材に対しても自由と個性を追い求める。
メンバーそれぞれの“相棒”を紹介してもらった。

藤井のギターはオーダーメイド

ーー藤井さんのギターへのこだわりを教えてください。
藤井:『Addictone Custom Guitars』のテレマスターモデルです。ジャズマスタータイプのボディに、テレキャスター用のピックアップで、オーダーメイドです。

ジャズマスターだとレスポールタイプのようにスイッチが丸く、弾く際に手が当たってしまうので、ストラトキャスタータイプのスイッチにしてもらっています。ここがこだわった部分ですね。指板のイラストは自分で貼りました。可愛かったので(笑)

左から、VEMURAM Jan Ray、BOSS Digital Delay DD-8、Suhr Eclipse、LINE6 HX EFFECTS

 

ーー足元は『LINE6 HX EFFECTS』が置かれているのですね。
藤井:歌いながらスイッチングするのは難しいので、ひとつのスイッチで完結させられるようにしています。『VEMURAM Jan Ray』のオーバードライブは3代目。ちょっとリッチな高い音が唯一無二で好きですね。

高田の機材は「ミニマリスト」

ーー高田さんはどのギターを使っているのですか?
高田:Gibson『マーフィーラボ』のレスポールカスタムです。3年前に購入したんですけど、84万円もしたので動悸が止まらなかったです(笑)

ーーアンプはどこのメーカーを使用しているのですか?
高田:『JET CITY AMPLIFICATION』のヘッドアンプです。改造マーシャルをよく作っていた『Soldano』というアンプメーカーがデザインしたものなんですけど、約15年前に設計図だけをいろんな国に投げて、勝手に作らせたアンプなんです(笑)。音もいいですし、絶妙なロゴのダサさも好きですね(笑)

ーーヘッドアンプもこだわっているんですね!足元はどうです?
高田:『BOSS』のボリュームペダルひとつだけ。エフェクターで細かく音色を分ける、というよりはボーダーレスな感覚です。感情の起伏に1番寄り添ってくれるというか、見た目より繊細に扱えるセットで僕は好きですね。

 

ーー行き着いたところがミニマリストのような(笑)。
高田:まさにそうですね。僕にとっては、エフェクターが歪みやクランチで分かれているのがけっこう大雑把だなと思ったんですよね。

郷間のベースは「超ヴィンテージ」

ーー郷間さんのベースも高価なものではないですか?
郷間:『Fender』の1966年製のヴィンテージジャズベースで、100万円はギリギリいかなかったものの、購入する時は手が震えました(笑)。めちゃくちゃネックが強い個体で、パーツも純正のものを使用しています。変えたのはブリッジぐらいで、それ以外はそのままオリジナルの部品ですね。

郷間:ヘッドアンプは『AGUILAR』のTone Hammer 500。ライブではこのアンプでしっかり音を鳴らして、低音感を出してあげる感じですね。

左から、Free The Tone BASS BLASTER、TECH21 Sansamp、BOSS Bass Comp BC-1X

 

ーー足元もぜひ見せてください!
郷間:『Sansamp』はベースを始めてからずっと使っています。『Free The Tone』のBASS BLASTERは普通のオーバードライブだけど、チューブアンプのような音も鳴ってくれるので、激しめな曲や存在感が欲しい時にかけています。

みんなの「志」を共有できる場所へ

Broken my toyboxが、音楽を通して描く未来はどんな景色なのか。
最後に、彼らが目指すビジョンを聞いた。

“ブロークン”の最終目的地

ーー今後の目標をお聞かせください。
藤井:11月4日に渋谷のeggmanで開催する自主企画の2マンライブがあるんですけど、まず短期目標としては、そのチケットをソールドアウトさせること。

そして最終目標は、武道館・・・いやそれ以上の大舞台です。みんなで同じ気持ちを、同じ志を共有できる大きな場所を作っていきたい。そのためにもまずはeggmanを埋め尽くし、最高のライブパフォーマンスで会場を盛り上げたいと思います!

自主企画2マンライブ開催!

ーー最後に告知をお願いします!
藤井:Broken my toyboxは、11月4日に渋谷eggmanで我々の自主企画2マンライブ『箱庭へようこそ~香らない僕らとオンシジウム~』を行わせていただきます。お相手には『iCO』を呼ばせていただいております。Gt.高田が両バンドでギターを弾いております。ぜひお待ちしております!

公式SNS

■公式YouTube :
https://www.youtube.com/c/Brokenmytoybox
■公式Instagram:
https://www.instagram.com/brokenmytoybox/
■公式TikTok:
https://www.tiktok.com/@brokenmytoybox
■公式X:
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