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ルーパーエフェクターとは?おすすめや使い方を解説

2024.06.18

1人でセッションできるルーパーエフェクター。

オーバードライブやコーラスのように、メジャーではないエフェクターなので、「どんなエフェクターか分からない」という人もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、ルーパーエフェクターの役割や使い方について解説します。

ルーパーエフェクターとは

まずは、ルーパーエフェクターのおもな役割や、具体的な使い方について解説していきます。

ルーパーエフェクターの役割

ルーパーエフェクターの役割は、多重録音や録音した音の再生です。

通常、多重録音するにはPCやDAW(Digital Audio Workstation)など、録音機材が別途必要です。
しかし、ルーパーがあれば接続する楽器とルーパー本体だけで、多重録音が完結するのです。

ルーパーエフェクターの使い方

ルーパーエフェクターのおもな使い方は、以下の通りです。

■フレーズの録音とループ再生
ワンフレーズのみの録音から、録音したフレーズにさらに別のフレーズを重ねる多重録音まで、スイッチを踏むだけで簡単に行えます。

また、重ねた音に満足できなかった場合は、一つ前の状態に戻す「アンドゥ」や、消してしまった一つ前のフレーズを呼び戻す「リドゥ」機能も備わっています。

■1人でセッション
録音したフレーズを再生しながら、自分で演奏する使い方です。

バッキングパートを録音して再生し、リードギターを合わせたり、バッキングパートとリズムパートを再生してソロパートを考えたりと、セッションが楽しめます。

■ライブでの使用
複数パートの再生ができるので、バッキングパートを再生しながら自分はソロパートを演奏するなど、ライブでも使えます。

複数の人がいないとできないパフォーマンスも、1人で行えるのがルーパーエフェクターの魅力です。

ルーパーエフェクターの接続順

ルーパーエフェクターにも、効果をしっかり出すための接続位置があります。

セオリーは「最後」

複数のエフェクターを接続する場合、ルーパーエフェクターの接続位置は、エフェクターの最後(アンプの手前)がセオリーです。

ギターエフェクターは、後に接続すればするほどエフェクト効果が強く残ります。

そのため、エフェクターの効果を乗せた音を録音するには、エフェクターの後にルーパーエフェクターを接続します。

逆に、ルーパーに録音した音をほかのエフェクターに送りたい場合は、ギターに近い位置にルーパーエフェクターを接続するのが基本です。

おすすめのルーパーエフェクター5選

おすすめのルーパーエフェクターを、定番からハイエンドモデルまで5つ紹介していきます。

Loop Station RC-1/BOSS

BOSSの「Loop Station RC-1」は、ギター初心者や初めてルーパーを使う人でも操作がしやすいシンプルな設計です。

ノブはLEVELのみで、大きく表示されるインジケーターでループの状況が一目で分かります。

BOSSならではの大きなスイッチで操作もしやすく、ルーパーエフェクターとしては珍しく乾電池でも駆動もできるので、屋外での使用も可能。

最大ループ時間は12分で、電源が落ちてもループが保持されたままになる自動メモリ機能も内蔵されています。

■サイズ(幅×奥行×高さ):73×129×59(mm)
■駆動方法:ACアダプター(BOSS PSA-100推奨)、006P型9V乾電池

(画像引用元:Roland Online Store

DITTO LOOPER/TC Electronic

BOSSのルーパーエフェクターと並ぶ定番が、「DITTO LOOPER」です。

ノブは「Loop Level」のみのシンプルな設計で、原音がアナログのまま出力されるため、音質変化や音の遅延も起こりません。

ループ時間は最大5分で、アンドゥやリドゥに回数無制限のオーバーダビングにも対応。

電源が落ちても最後に録音したフレーズを保持する、ループメモリー機能も付いています。

■サイズ(幅×奥行×高さ):48×93×48(mm)
■駆動方法:DC 9Vアダプター

(画像引用元:エレクトリ

Loop Station RC-500/BOSS

ハイエンドモデルのルーパーエフェクターが、BOSS「Loop Station RC-500」です。

それぞれのトラックに録音できるほか、16種類のドラムや2つのバリエーションを持つ、57パターンのリズムも収録されています。

録音用トラックが2つ備わっており、2つのトラックは同時に再生したり交互に再生したりできるため、より幅広い表現や演出が可能。

録音時間は最大3時間で、ステレオ入出力端子やファンタム電源を備えたマイク端子、ミニプラグのMIDI端子まで備えています。

■サイズ(幅×奥行×高さ):170×138×62(mm)
■駆動方法:ACアダプター、単3形 アルカリ乾電池 4本

(画像引用元:Roland Online Store

Groove Loop/Mooer

Mooerの「Groove Loop」は、エフェクター最小サイズのルーパーエフェクターです。

1万円台で買える安価なモデルながら最大で20分の録音が可能で、さらに16種類のリズムパターンも内蔵と、本格的な仕様になっています。

モードはループだけ使う「LOOPモード」と、TAPでテンポ設定ができる「DRUMモード」、LOOPとDRUMを同時に使える「L+Dモード」の3種類です。

■サイズ(幅×奥行×高さ):42×93.5×52(mm)
■駆動方法:DC 9Vアダプター

(画像引用元:MOOER

Loop Station RC-5/BOSS

BOSSの「RC-5」は32bitの高音質な音が特徴で、ステレオにも対応しています。

最大13時間の録音ができ、99のフレーズ・メモリーができるので、フレーズのアイデアを余すことなく保存可能です。

57種類のプリセット・リズムと、7種類のドラム・キットも内蔵、好みや曲に合ったリズムが再生できます。

録音・再生、オーバーダビングなど、ループの状態が一目で分かる視認性の良いディスプレイ付きです。

■サイズ(幅×奥行×高さ):73×129×56(mm)
■駆動方法:ACアダプター(BOSS PSA-100推奨)、006P型アルカリ9V乾電池

(画像引用元:Roland Online Store

安い・手軽に!ルーパーエフェクター

ルーパーエフェクターは、新品や中古で購入できるほかに、シェアリングサービスを利用すれば自分の環境で試せます。

中古のルーパーエフェクターならシェアリングサービス

エフェクターを安く試したい人におすすめなのが、エフェクターのシェアリングサービスです。

シェアリングサービスは、エフェクターの貸し借りを個人間で行えるサービスで、週当たり1,000円台からレンタルできます。

近くに楽器店がなくてエフェクターが試せない場合や、通販でエフェクターを購入する前に試してみたい人におすすめのサービスです。

購入前にシェアリングサービスを利用すれば「エフェクターを購入したけれど、思っていた音と違う」というズレもなくなります。

定番モデルからレアなモデルまで、さまざまなエフェクターが出品されているので、試してみたかったエフェクターが見つかる可能性も高いです。

シェアリングサービスは「TryOut」で

エフェクターのシェアリングサービスのおすすめは、2023年にサービス開始した「TryOut」です。

週当たりおおむね1,000円台からレンタルでき、出品されている商品の中には、試してみて気に入ったらそのまま購入できる商品もあります。

取引は専用のアプリで行われ、エフェクターを貸したい人はアプリで出品し、借りたい人は出品商品の中から好きなエフェクターを選ぶだけです。

家に眠っているエフェクターがある場合は、出品すればお小遣い稼ぎになる可能性があります。

試してみたいエフェクターがある人や、購入を検討しているエフェクターがある人は、ぜひレンタルをして自分の演奏環境で試してみてください。

まとめ

ルーパーエフェクターについて、役割や基本的な使い方について解説しました。

録音と再生ができるルーパーエフェクターを、あなたのアイデアで活用してみてくださいね。