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エフェクターのスイッチャーって何?種類やメリット、使い方を紹介
2024.06.14
エフェクターの使い勝手がよくなり、音作りの幅も広がるスイッチャー。
しかし「今一つ使い方がよく分からない」と、購入を見送っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、スイッチャーの役割や使い方、おすすめのスイッチャーについて解説していきます。
エフェクタースイッチャーとは?
エフェクターのスイッチャーは音作りそのものには影響しませんが、エフェクターボードに組み込むと音作りの幅が広がります。
歪み系の音とクリーントーン系の音を使い分けたり、出音するアンプを切り替えたりできる便利なアイテムです。
エフェクタースイッチャーの役割
エフェクタースイッチャーは、いくつかのアウトプットを備えており、スイッチ操作で出力先を切り替えるのが役割です。
エフェクターが増えれば増えるほど、ON/OFFの切り替えが複雑になりますが、スイッチャーがあれば簡単にコントロールできます。
エフェクタースイッチャーの使い方
エフェクタースイッチャーの主な使い方は、接続したエフェクターのライン切り替えと、エフェクターのON/OFF管理です。
例えば、アウトプットAにエフェクター、Bにチューナーを接続すれば、演奏の際はAを選択して出音、調音の際はBを選択してチューニングができます。
エフェクターをONにしておけば、スイッチャーで一括してON/OFF操作が可能になるのです。
エフェクタースイッチャーはいる?いらない?使用するメリット
接続するエフェクターの数が2台以上ある場合は、スイッチャーがあると便利です。
スイッチャーがあれば、以下のような効果が得られます。
音質の向上
スイッチャーを使えば、音質の劣化(音痩せ)を抑えることができるので、多くのエフェクターが接続できます。
エフェクターの電気信号は、直列でつなぐエフェクターの台数が多いと、電気信号に抵抗やノイズが生じ音質が劣化しやすいです。
スイッチャーがあれば、エフェクターがONのときのみエフェクターの回路を通るため、受ける抵抗も最小限となり、音質の劣化が抑えられます。
操作性の向上
スイッチャーがあれば、エフェクターのON/OFFを1つのスイッチで切り替えられるようになるため、操作性が格段に向上します。
通常であれば、演奏状況に応じてエフェクターごとにスイッチをON/OFF操作する必要があるため、複数台になると管理が煩雑になります。
スイッチャーがあれば、エフェクターをONにして接続し、スイッチャーでON/OFF操作を行うので、エフェクターが複数台であっても同時に操作できるのです。
効率性の向上
「プログラマブル・スイッチャー」は、どのラインをONにするかOFFのままにするかなど、ライン単位でのON/OFFプログラムが組めます。
また、演奏中にエフェクターにトラブルが発生したり、ケーブルが断線したりするなど、出音されなくなることもあります。
再び出音をするにはエフェクターやケーブルの入れ替えが必要になりますが、スイッチャーがあればスイッチの切り替えで演奏に復帰可能です。
エフェクタースイッチャーの種類
エフェクターのスイッチャーには、2つのタイプがあります。
それぞれの違いについて解説していきます。
ループスイッチャー
複数のエフェクターを同時にONできるループ回路を備えたスイッチャーです。
インプットとアウトプットのほかに、スイッチごとに「センド」と「リターン」が備わっています。
音声信号はインプットからセンドとリターンを通り、スイッチャーへと戻ってアウトプットより出ていきます。
操作もシンプルで、アイデア次第でさまざまな使い方ができる手軽なスイッチャーがループスイッチャーです。
プログラマブル・スイッチャー
複数のループ回路を1回の操作で同時に切り替えられる高機能なスイッチャーです。
例えば、5回路のループ回路があるとして、Aのスイッチを踏めば1と3のループをONに、Bのスイッチを踏めば1のみONにするなど、自由にプログラムできます。
ループスイッチャーの場合は、使いたいループごとにスイッチ操作が必要ですが、プログラマブル・スイッチャーは、1回の操作で複数のループが切り替わります。
プログラムはプリセットに保存できるので、瞬時に呼び出すことも可能です。
おすすめのエフェクタースイッチャー4選
ここからは、おすすめのエフェクタースイッチャーを紹介していきます。
Line Selector LS-2/BOSS
BOSSの「Line Selector LS-2」は、2回路のループと6つのモードを備えた、シンプルで使い勝手のよいループスイッチャーです。
ツマミでモードを切り替え、AとBのループを単体で使用できるほか、AとBを通るミックスまで多用な使い方ができます。
ループごとに音量調整ができるLEVELも備わっているので、ループ間での音量差の調整も可能です。
BOSS伝統の踏みやすく大きなスイッチで、薄暗いライブ中でも切り替えをしっかりサポートしてくれます。
■サイズ(幅×奥行×高さ):73×129×59(mm)
(画像引用元:Roland Online Store)
Minimal Series TRI LOOP/One Control
One Control「Minimal Series TRI LOOP」は、2つのスイッチを備えた多機能なループスイッチャーです。
2つのループを個別に切り替える「Black Loop」と、両方のループを一発で切り替える「White Loop」など、計4つのモードがあります。
コンパクトなボディサイズに音痩せを抑える「BJFバッファー」も内蔵されており、視認性の高いLEDが動作状況を教えてくれます。
■サイズ(幅×奥行×高さ):118×64×50(mm)
(画像引用元:One Control)
PATCH KOMMANDER LS-10/HOTONE
4系統の独立したループとチューナーアウト、アンプ・チャンネル・スイッチを備えたプログラマブル・スイッチャーです。
通常のループスイッチャーのように使えるダイレクトモードのほか、3バンク4プリセットの保存が可能なプリセットモードがあります。
外部スイッチでON/OFF切り替えが可能な、高品位バッファーアンプも搭載。
チューナーアウトはチューナーへの接続のほかミュートとしても使えるので、曲間でも瞬時に音が消せます。
■サイズ(幅×奥行×高さ):403×56×48(mm)
(画像引用元:オールアクセス)
Effects Switching System ES-8/BOSS
BOSS「Effects Switching System ES-8」は、8つものループに1つのボリュームループを備えた、ハイエンドなプログラマブル・スイッチャーです。
接続しているエフェクターの順番を簡単に入れ替えられ、800ものプログラムの記憶ができる大容量プリセットを内蔵しています。
独立してON/OFFできるバッファーを、インプットとアウトプット両方に装備。
スイッチのON/OFF時に起きるスイッチング・ノイズを抑えた設計なので、アンプの音量が大音量でもストレスがありません。
■サイズ(幅×奥行×高さ):439×137×65(mm)
(画像引用元:Roland Online Store)
まとめ
エフェクターの数が増えたら導入を検討するのがおすすめですが、工夫次第でさまざまな使い方ができます。
おすすめのスイッチャーも紹介しているので、気になった人はチェックしてみてください。