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詳しく解説!ブースターエフェクターのおすすめ3選
2024.04.02
ブースターはギターの音にハリを出すエフェクターですが、「どんな効果があるんだろう?」「使い方を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ブースターの役割と使い方の基礎知識のほか、おすすめのブースターも紹介していきます。
ブースターエフェクターの基礎知識
ブースターエフェクターにはどのような役割や特徴があるのでしょうか。
ブースターエフェクターの役割
ブースターは電気信号を増幅や強化させ、ギターの音に力強さや豊かさを与えるのが役割です。
電気信号を増幅(=ブースト)させるので、「ブースター」と呼ばれています。
特定の音域を増幅させるブースターもあれば、全音域をバランスよく増幅させるクリーンブースターなど、種類も様々です。
ブースターを使えば歪みの量を増やしたり、曲の中で特定の場所の音量を上げたりもでき、ギターの音を前に押し出したいときに使います。
また、電気信号を強くしてノイズを軽減する「バッファー」として、クリーンブースターを使う方も多いです。
ブースターエフェクターの音色の特徴
ブースターエフェクターの種類によって、音色の特徴があります。
■ クリーンブースター
音を歪ませずに音量を上げる
■ トレブルブースター
高音域を増幅させ、歪みの量を増やしたり音に鋭さを与えたりする
■ ミッドブースター
中音域を増幅させ、音を太くしたり音抜けをよくしたりする
■ フルレンジブースター
高音から低音域まで、全音域をブーストさせる
クリーンブースターはほぼ歪まないのに対し、フルレンジブースターは歪みの量も増えます。
ブースターエフェクターの使い方
ブースターには様々な使い方があります。順番に解説していきます。
ゲインアップ
「ゲイン」とは歪みを意味し、ギターの歪み量を増やすことをゲインアップと言います。
歪みの弱いアンプ接続時など「もう少し歪みが欲しい」という状況や、ギターソロなど曲の特定の場所で歪み量を増やしたい場合などに使います。
ブースターエフェクターでゲインアップさせたい場合の接続位置は、歪み系エフェクター(オーバードライブなど)の前(ギター側)です。
歪み系エフェクターは入ってくる信号の大きさによって歪み量が変わるため、ブースターで増幅して大きくなった信号が、歪み系エフェクターでより強い歪みとなります。
音量アップ
クリーンブースターを使えば、ギターの原音に忠実なまま音量アップができます。
歪みの量もほぼ変わらないので、曲のイントロやギターソロなど、ギターを前に出したい場合に音量アップさせるのが一般的な使い方です。
接続位置は歪み系エフェクターの後ろ(アンプ側)。歪み系エフェクターで作られた歪みの量を増やさず、音量を大きくできます。
特定の音域を増幅させる
ブースターによって、高音域・中音域など特定の音域のみ増幅させるものがあります。
トレブルブースターは高音域を増幅させ、音に鋭さを与えたり歪みを増幅したりします。
ミッドブースターは中音域に働き、音を太くしたり抜けがよくしたりします。
ローブースターは低音域を増強させ、重低音がアップします。
トレブルブースターなど歪みの量を増やしたい場合は歪み系エフェクターの前につなぎます。歪み系の後ろにつなげばより自然な増幅ができます。
音を太くする
ブースターにはギターの音を太くしたり、エフェクターを多くつなぐと起きる「音痩せ」を防いだりする効果もあります。
常にブースターをONにして使用すれば、ギターの音がより豊かなものになるでしょう。
各エフェクターの後ろに接続すれば、エフェクターの持ち味を引き上げ、より深みのある音になります。
また、ブースターを2つ使う方法も。1つをかけっぱなしにして音を太くし、もう1つのブースターのON/OFFで音量やゲインを切り替える技もあるのです。
バッファーとして使用
バッファーとしてブースターを使えば、ノイズの低減になります。
バッファーとは、ギターの電気信号を強くする役割です。
ギターはピックアップ(弦の振動を電気に変える装置)によっては電気信号が弱く、ノイズを受けやすい性質があります。
また、エフェクターを複数台つなぐと痩せ細った音になりやすく、ノイズも入りやすくなります。
ブースターをバッファーとして使えば、電気信号を強くしてノイズを軽減させたり、音痩せを防いでくれます。
特にシールドケーブルが長いほどノイズを拾いやすくなるので、バッファーの効果も大きくなるでしょう。
おすすめブースターエフェクター3選
それでは、おすすめのブースターエフェクターを3つ紹介していきます。
EP Booster / XOTIC
プロ・アマチュア問わず、多くのユーザーに人気のブースターが、XOTIC(エキゾティック)の「EP Booster」。
音抜けに必要な中音域の存在感や、高音域にわたる自然な力強さを与えるので「つなぐだけで音が力強くなる」と定評があります。
内部には2つのDIPスイッチが備わっており、イコライザー特性の変更も可能です。
ブースターとしてはもちろん、ギターの音を強くするバッファーとして使う方も多く、ベースにも使用できます。
使用するパーツにもこだわり、プロのギタリストがライブで使うことを想定された作りで、耐久性も高いです。
・サイズ(横 × 縦 × 高さ):38 × 89 × 38 mm
Micro Amp/MXR
シンプルなブースターが欲しい方や、バッファーとして使いたい方におすすめのブースターが、MXR「Micro Amp」。
ツマミが1つだけのシンプルな作りなので、ブースター初心者でも簡単に使えます。
歪み系エフェクターの前に置けば低音を持ち上げ、滑らかでツヤのある音が楽しめるでしょう。
ギターの持つおいしい所を強く押し出してくれ、ツマミを回していくと少しずつ程よい歪みが加わっていきます。
バッファーとして常時かけっぱなしで使うこともでき、さまざまなジャンルに使えるブースターの定番として世界中から愛されています。
・サイズ(横 × 縦 × 高さ):63 × 111 × 50mm
Cream Pan Booster/Effects Bakery
安価なクリーンブースターを探している方におすすめなのが、Effects Bakeryの「Cream Pan Booster」。
定価が5,000円前後(2024年3月現在)というリーズナブルなブースターですが、ブースト量のコントロールノブのほか、BRIGHTスイッチも付いています。
BRIGHTスイッチは音抜けに重要な高・中音域を引き上げる役割で、伸びやかさや倍音が豊かになるのが特徴です。
ブースト量のコントロールとBRIGHTスイッチを組み合わせ、自宅での演奏やバンド活動など、さまざまなシーンで活用できます。
・サイズ(横 × 縦 × 高さ):47 × 94 × 50 mm
エフェクターはシェアリングサービスを使おう
ブースターは新品や中古で購入するほかに、エフェクターのレンタルができる「シェアリングサービス」もあります。
エフェクターのシェアリングサービスとは
エフェクターの購入にあたって、「自分の演奏環境で試してみたい」「お目当てのエフェクターが楽器店に置いていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時に便利なのが、エフェクターを個人間で貸し借りできるシェアリングサービスです。
シェアリングサービスは「TryOut」で
エフェクターのシェアリングサービスで、おすすめなのが「TryOut」です。
2023年にスタートしたサービスで、週当たりおおむね1,000円台からエフェクターのレンタルができます。
サービスはエフェクターを貸したい人・借りたい人の双方が利用可能です。
貸したい人はアプリ上に商品を出品し、借りたい人は出品された商品の中からお目当てのエフェクターを選んで借ります。
「試奏したいけれど、楽器店では恥ずかしい」という方も、周りの目を気にすることなく自宅でとことん試せます。
シェアリングサービスを利用し、自分の演奏環境で試した後で購入するかどうかを決めれば、「買ったけれど思っていたのと違う」というズレも解消できるでしょう。
まとめ
ブースターは、ギターの音声信号を強くするエフェクターです。
お気に入りを見つけて、上手に活用してみてくださいね。
(画像はイメージです)