2025.07.29
地元の幼馴染だった小林カナと吉野冴紀を中心に結成された東京下北沢発4人組ロックバンド「プルスタンス」
ライブハウスで培った表現力と、ポップからエモーショナルまでこなすジャンルレスな音楽性で、今多くのリスナーの心を掴んでいる。
そんな彼らは、2025年1月に1st EP『crumble!!』をリリースし、2025年8月12日(火)には下北沢MOSAiCにて自主企画「PUL!PUL!PUL! vol.1」の開催が決定している。
今回DigOut編集部は、バンドの結成経緯や、楽曲制作への想い、『PUL!PUL!PUL! vol.1』への意気込み等、メンバー全員に話を聞いた。
ーーバンド結成のきっかけを教えてください。
小林カナ(Vo/Gt):
僕とベースの吉野は小学生の頃からの幼馴染で小・中・高と一緒だったんですけど、高校卒業を期に吉野から「新しく一緒にバンドやろうよ」と誘ってくれたことがきっかけで、最初は2人からスタートしました。
木村海映(Dr):
僕は、2人の高校の共通の知人からバンドメンバーを探していることを聞いて加入しました。
吉野冴紀(Ba):
祥吾とは専門学校が同じで「サポートでギターやらない?」とインスタのDMで誘ったことがきっかけでした。しばらくはサポートメンバーだったんですけど、ライブをこなしていくうちにすごくバンドとしての一体感が出てきたので、正規メンバーになってもらいました。
ーー「プルスタンス」というバンド名の由来を教えてください。
木村海映(Dr):
「プルスタンス」は“プルスウルトラ”というラテン語からの造語なんですよね。
漫画から取った訳ではないんですけど、僕のヒーローアカデミアの校訓にもあるので知っている人もいるかもしれないですね。“更に向こうへ、邁進する”みたいな意味があるので常にバンドもそんなスタンスでいようね、という想いでバンド名にしました。
ーー音楽を始めたきっかけを教えてください。
小林カナ(Vo/Gt):
小さい頃からピアノを習っていたので音楽は身近にありました。高校生の頃にギターを始めて、文化祭で吉野と一緒にバンドをやって「楽しいかもしれない」と気づいてから、弾き語りもやりつつ、卒業後にプルスタンスとしての活動を始めました。
祥吾(Gt):
中学生の頃の部活選択で、なし崩しに吹奏楽部に加入させられたことがきっかけで音楽を始めました(笑)
吉野冴紀(Ba):
僕は、小学生の頃SEKAI NO OWARIがめちゃくちゃ好きで、お年玉で初心者ギターセットを買ったのがきっかけですね。
木村海映(Dr):
3歳上の兄が吹奏楽部だった影響を受けて僕も中学生の頃は吹奏楽部に入って打楽器をやり始めたことがきっかけですね。
あとは、母親の車でGReeeeNやコブクロや尾崎豊の曲が流れていて、ずっと歌っていたことが潜在的に音楽を好きになったきっかけなのかなと思います。
ーー楽曲制作をする上で大切にしていることはありますか?
小林カナ(Vo/Gt):
曲を作る上で大切にしていることは、今自分が何を伝えたいのか、何を考えているのか等“今の自分”を楽曲に落とし込むことを大切にしています。
プルスタンスの音楽性はジャンルレスを謳っているんですけど、時と場合に応じて僕が作りたい曲や、曲の伝えたい言葉の意味合いが変わっていたりするので広い意味でジャンルレスなのかもしれないです。
ーー楽曲制作をするにあたり、どういったところからインスパイアを受けていますか?
小林カナ(Vo/Gt):
曲を作り始めた頃は、どう作ったら良いか分からなかったので自分にフォーカスを当てた楽曲が多かったんですけど、バンドを始めて1〜2年程経った頃から、僕たちの音楽を聴いてくれるお客さんたちに感謝の気持ちを伝えたり、隣を歩いてお互い助け合える存在になれるような音楽を作りたいと思うようになりました。
ーーフィクション、ノンフィクションどちらの方が多いですか?
小林カナ(Vo/Gt):
最近はフィクション3割、ノンフィクション7割くらいでノンフィクションの方が多いですね。
ーー皆さんの思い入れのある楽曲を教えてください。
小林カナ(Vo/Gt):
もちろん全部大切なんですけど『最上級バカンス』ですね。ファンの方に「この曲が1番好きです」と言われた時はめっちゃ泣きました。それくらい嬉しかったし、バンドをやる中でずっとずっと続けたいなと思える1曲です。
祥吾(Gt):
僕は『センチメンタリスト』ですかね。1番ギターがカッコ良く出来た曲かもしれないです。
吉野冴紀(Ba):
『Fermi』かな。僕が初めて編曲をガッツリこだわった曲なので思い入れがありますね。
木村海映(Dr):
僕も思い入れがあるといったら『最上級バカンス』です。この4人でイチから初めてちゃんと作った楽曲ですし、歌詞も気持ちが入りやすい曲です。
ーー楽曲を通してファンの人に伝えたい思いや気持ちって何でしょうか…?
小林カナ(Vo/Gt):
音楽を聴く時って基本的に1人じゃないですか。でも「プルスタンス」の音楽に出会ってくれた人には「絶対に1人にはさせないぞ」という想いが楽曲を通して伝われば良いなと思います。寂しくなったら「プルスタンス」を聴いて欲しいです。
祥吾(Gt):
下ばっかり向いてないで前向いて生きていこうぜ、って感じです。
僕たちのファンは、学校のテストとか、部活とか、仕事とか、人生とか、彼氏彼女とかいつも頑張ってる人が非常に多いので、相談もすごく沢山くるんですよね。なので僕たちの曲を聴いて「明日から頑張ろう」と思ってもらえたら嬉しいし、努力が実った話を聞けるとすごく嬉しいです。
木村海映(Dr):
“Take it easy”ですね。
こんな馬鹿がいるんだから気楽にいこうぜ!って感じです。
ーー今後こんな曲を作っていきたいなというイメージはありますか?
木村海映(Dr):
個人的には、バラードに挑戦したいなと思っています。当たり前だと思っていた日常を失った時にその時の幸せに気づいたり、小さな幸せを歌ってるような歌詞を書いて欲しいです。
吉野冴紀(Ba):
オーケストラとかストリングスを入れた楽曲に入れてみたいです。盛り上げる系の曲だとトランペットとかを入れた曲に挑戦してみたいです。
祥吾(Gt):
メンバーから永久にお蔵入りをくらった曲があって、それを絶対に形にしたいです(笑)敵性勢力に対する曲なんですけど、どこかのタイミングで出したいし、絶対に入れます。
小林カナ(Vo/Gt):
聴く人の喜怒哀楽の全てに寄り添う曲を作りたくて、海映が言ってくれたように小さな幸せや恋心を歌う楽曲も作ってみたいですし、冴紀が言ったようなオーケストラも入れてみたいです。僕だけの意見だと同じ方向の道しか歩けないし同じ人にしか刺さらないと思うんで、今みたいにメンバーから出た小さな意見をまとめて4人で噛み砕いた1曲を作っていきたいし、出来るのがすごく楽しみです。
ーー今年(2025年)の1月にリリースした1st EP『crumble!!』(読み:クランブル)について“崩れる”という意味がある言葉だと思うのですが、どのような想いで作られましたか?
木村海映(Dr):
“crumble”って簡単に言うと粉々って意味なんですよね。
要は激しめだったり、逆にちょっとポップだったり、僕らの出せる色んな要素をこの6曲に散りばめたいなという気持ちから『crumble!!』というタイトルにしました。
ーー2023年11月にシングルでリリースされた『恋するロックンローラー』に関して『crumble!!』に(砕けろ!ver.︎)が挿入されてましたがどういう想いで制作されましたか?
小林カナ(Vo/Gt):
『恋するロックンローラー』は元々ライブでも人気の曲なんですけど、楽曲と楽曲の間の繋ぎを足したのが(砕けろ!ver.)になります。歌詞に“砕けろ”を追加したり、声も撮り直したりしていて、よりバンド感の強い楽曲になったので是非聴き比べして欲しいです。
ーー『crumble!!』はどんなコンセプトで制作されたEPですか?
小林カナ(Vo/Gt):
僕が曲を作ると、1曲1曲に伝えたいことや考えていることをギュッと詰め込めすぎる癖があるんですけど、『crumble!!』は初めてのEPの制作だったので、いつも以上に6曲に詰め込んでるかもしれないです(笑)
木村海映(Dr):
全曲通して恋にしても夢にしても、聴いている人の背中を押したり奮い立たせるようなメッセージ性がある楽曲が多いのかなと思います。
小林カナ(Vo/Gt):
そもそも僕ら自身が「熱血!やるぞ!」みたいなタイプの性格ではなくて、メンタルが弱かったり人間らしい部分が垣間見える部分があるので、そういったメンバーの「ついてこい!」という心の底からの寄り添ったメッセージを届けているコンセプトになっているかなと思います。
ーー8月12日(火)に下北沢 MOSAiCで行われるプルスタンスpresent「PUL!PUL!PUL! vol.1」はどんな自主企画にしたいですか?
木村海映(Dr):
vol.1とタイトルにもあるので、プルスタンスといったら毎年この企画してるよね、と言われるような何年も続けていく企画にしていきたいです。
小林カナ(Vo/Gt):
死ぬまで続けたいよね。
吉野冴紀(Ba):
続ける為に、毎回コンセプトでタイトル変えるんじゃなくて『PUL!PUL!PUL! 』ってタイトルにしたよね。
ーーvol.2以降、企画が続いていった時に対バンしたいバンドはいますか?
小林カナ(Vo/Gt):
Gum-9かなぁ。ずっと呼びたいって言ってるよね。
吉野冴紀(Ba):
かたこととかね。
木村海映(Dr):
猫背のネイビーセゾンも一緒にやりたいですね。
小林カナ(Vo/Gt):
僕たち、一緒にやりたいバンドがたくさんいるんですよね。
ーーライブ前のルーティンがあれば教えてください。
小林カナ(Vo/Gt):
僕は、1日通して結構ルーティンがあるんですけど、まず朝起きたら湯船に浸かって喉のマッサージをしてます。会場についてからは身体を柔らかくする為のマッサージをした後にライブ本番前に暗転して「プルスタンスです、よろしくどうぞ」と挨拶する前は深呼吸して心臓止まるかってくらい強めに胸をどんって叩いています。
祥吾(Gt):
煙草吸って気持ちを和らげた後に、コーラを持ってステージに上がっています。自分で買う時もあるしファンの方から差し入れでいただくこともあります。ペプシじゃなくて、コカ・コーラが大好きなんですよね。なので、この記事を読んだ子は是非次のライブでコカ・コーラか、キャスターホワイトの5ミリをボックスソフト問わないので差し入れしてくれると嬉しいです、よろしくお願いします(笑)
吉野冴紀(Ba):
前までルーティンとか無いなと思ってたんですけど、本番前はベースの弦にコーティング塗りたくって磨いてますね。ステージあがる前にはテンションをあげる為に大きめのジャンプをしています。あと、僕はグミが好きなので差し入れはグミでお願いします(笑)
木村海映(Dr):
気分を上げたい時は、ApplMusicのプレイリストに入れてるめちゃくちゃ気分をあげる厳選した5曲を爆音で聴いて、緊張ほぐすために蛙飛びしたり、身体を伸ばしたり、少しでも力みがでないようにしてステージに上がるようにしています。
吉野冴紀(Ba):
バンド全体でやるルーティンは、本番始まる直前にドラムの周りにメンバー全員集まって「PUL!PUL!PUL! 」って円陣を組んで言うようにしています。
ーーこれから初めて「プルスタンス」のライブに行く方に、この曲知って来てくれたらもっとライブが楽しめるよ、と言う曲を教えてください。
小林カナ(Vo/Gt):
『crumble!!』に入ってる曲は全曲聴いてライブに来てもらえると嬉しいです!
ーーライブのときに意識していることや、大切にしてる感情はありますか?
小林カナ(Vo/Gt):
ステージ上では嘘はつかないし、お客さんの1人1人の目をみて歌うようにしています。
ーーライブ中の印象に残ってる出来事があれば教えてください。
木村海映(Dr):
結構、ボーカル転びがちだよね?(笑)
小林カナ(Vo/Gt):
ベースとギターが前に出る時に僕だけ前に出れないのが嫌だったので「マイクスタンドの前に出てやろう」と思って前に出たら、自分の足元のスピーカーに躓いて思いっきり転びました。
ーー2025年のうちに成し遂げたい目標はありますか?
小林カナ(Vo/Gt):
まずは、8月12日(火)の「PUL!PUL!PUL! vol.1」を大成功でソールドアウトにして最高の1日にすることですね。まだまだ今年楽しいことをたくさん考えているので楽しみに待っていて欲しいです!
ーー長期的な目標も教えてください。
吉野冴紀(Ba):
Zeppツアーは絶対やりたいです。
小林カナ(Vo/Gt):
Zeppも通過点と思っているのでゴールは果てしないですね。
吉野冴紀(Ba):
ドームツアーができたら最高ですね。
ーー個人的な目標も教えてください!
木村海映(Dr):
ONE OK ROCKと緑黄色社会と対バンすることです。
吉野冴紀(Ba):
アイドルの編曲とかもいつかやってみたいです。
祥吾(Gt):
ファンを1000人覚えるという目標があります。既に200人は顔と名前とやってることとか覚えてるんですよ。LIQUIDROOMを埋めた時とかにフロアにいる人のことが全員分かったら絶対楽しいんで覚えておきたいです。
小林カナ(Vo/Gt):
一人暮らししたいです(笑)今は埼玉県に住んでいるんですけど東京に住みたいです(笑)
ーー最後にファンの方へメッセージをお願いします。
小林カナ(Vo/Gt):
いつも応援してくださってありがとうございます。僕たちは音楽が大好きですし、音楽と出会ったあなたにも僕たちの音楽に出会って欲しいです。
どれだけ辛い時間があったとしても「プルスタンス」の音楽を聴いたら元気になれるようにするし支えていくので、これからも温かく見守っていたいただけると嬉しいです。
吉野冴紀(Ba):
横で「プルスタンス」が見守っているので一緒に大きくなりましょう!
「PUL!PUL!PUL! vol.1」
出演者:プルスタンス☼夕方と猫 ☼ORCALAND ☼PURPLE BUBBLE
日 程 :2025/8/12(火)
開場日時 17:30 開演日時 18:00
会 場 :下北沢MOSAiC (東京都)
チケット:https://t.livepocket.jp/e/pulpulpul
1stEP『crumble!!』
1.タイトルコール
2.恋するロックンローラー(砕けろ!!ver)
3.センチメンタリスト
4.Fermi
5.追いかけがいのある人生を
6.Hyperbole
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