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<ライブレポート>14年が詰まった1日!君がそうなら僕はこう「一般人の大挑戦」

6月1日、君がそうなら僕はこう結成14周年ワンマンライブ「一般人の大挑戦」が大阪・BIGCATにて行われた。

昨年秋頃『恋するあなたは美しい』が大きなバズを生み、一躍SNSやメディアを賑わすバンドとなった通称・君僕。13年間売れなかったバンドが脚光を浴びたことは、同じ関西インディーズ界隈で長く活躍しているバンドやアーティストの星となり、今もなお影響を感じる。

そんな君僕が8ヶ月間の準備・告知を経て、迎えた当日。同志の関西バンドの会場BGMが流れるBIGCATに多くの人が集まった。そして始まったライブの様子をレポートする。

文:遊津場

写真:オクムラサチ

開演時間となり、暗転するとまずはオープニングムービーが始まり、この日のライブを決めた時から今日までの軌跡が流される。そこで早速目標としていた500枚以上のチケット販売を達成したことを発表すると大きな歓声と拍手。そして「一般人の大挑戦が今幕を開ける!」という文言でムービーが終わると、ステージに君僕をいつも支えてきたサポートメンバーのぺい(Sup.Dr)、ノリタソ(Sup.Ba)、アーサー(Sup.Gt)、そしてサイツアキノリ(Vo/Gt)が登場。

4人が中央で気合を入れて、ピンスポットに当てられたサイツが1曲目『マッチングアプリ始めました』を一節弾き語り終えると、ここまでを労うように止まらない歓声と拍手。サイツは「一旦静かにしてくれ。泣いてしまう」「…堪えたよ!」と早くも感動。そしてまた歌い始め、ボルテージを上げていくと、そのまま「ワンツー!」を合図にカラフルな照明も似合う軽快なサウンドを鳴らしていく。アーサーもノリタソもお立ち台に登って気持ち良さそうに演奏。本来の曲の意図とは違うかもしれないが、この日は今までの“出会い”に感謝しているようにも聴こえ、<それでも君を想う気持ちに嘘はない>という歌詞は、そこに古参も新参も関係なく真っ直ぐな感謝の気持ちを感じた。

「我々君がそうなら僕はこう、ここBIGCATであなた方と音楽しに参りました!」とサイツが告げて曲を終えると、そのまま「皆さんの人生が少しでも楽しいものや素敵なものになりますように」と話し『人生行進曲』へ。演奏隊が近付いてグルーヴを上げていく感じに、サイツがこだわり続けたバンドならではの強さを見た気がした。ただでさえバイブスが上がっていくのに「なんと今日の集客は550を超えております!」と言ったもんだから盛り上がりは加速。続く『解散までにしたい10のこと』でも“解散コール”、“ONEMANコール(綴りを気にしながら)”、“サイツコール”で盛り上げ、フロアも両手を開いて10にしたハンズアップで楽しんでいた。

MCに入り、サイツが「君がそうなら僕はこうです。よろー!」と、いつもの挨拶をし、14周年を迎えたことを報告する。そこで君僕のバンドのライブに初めて来た人を尋ねると後方を中心に多くの手が上がる(予想の28倍らしい)。「見定めに来た⁉︎」と言いつつ、平日に時間を割いて来てくれたことに「嬉しい。今日来てくれた皆様のことを褒めてもよろしいですか⁉︎」と伝えて『ほめてくれる人のそばにいたい症候群』へ。ハンズアップやクラップはより全体に広がり、<君を一人にはさせないよ>の歌詞通りの空間に。サイツもノリノリで、ギターヒーロー・アーサーのギターソロ中はサイドステップ。間奏では母親とのエピソードでも笑いを取った。幸せで美しい空気を作った後は、ヘビーめなロックイントロから『集客ヤバイ節』。曲に加え、赤の照明の光具合が「ヤバい」という焦燥を表し、ノリタソのベースプレイでも沸かす。ただ最後は<BIGCATは集客ヤバない!>と力強く歌い、今度は『満員御LADY』へ。振り付けのレクチャーもあったが、前方の“べっぴんさん”のお客さん達の気合もやはりすごく、それに合わせて初見の人も楽しくノっていたように見えた。本当にこの日のために、ずっと一緒に君僕とライブを作り上げてきたとまで感じた。前半戦最後はレトロチックな歌謡曲『ヒミツの女』。ノリタソの音もミステリアスで、ぺいの世界観に没入して叩く姿も印象的だった。

2度目のMC。お客さんを気遣いつつ、最近嬉しかったことを話す。ライブでもない日に街を歩いていたら、カップルに声をかけられたとのこと。ただし「TikTokerですか?」と。ただそういった認知でも今は嬉しいとしつつ「14年もやっているとバンドでできた友達ももうやっていない。ただ悪いことじゃなくて、それぞれ次のステージに行っている。あの時の仲間と進む道はバラバラになっているけど、それでも今でも連絡をくれる人もいる。バラバラの道になっても、またいつか会えたらいいよね、という曲を」と話し『俺達グラフティ』へ。ここから『僕にできること』『ユース』の3曲の流れは、今もステージに立てていることを大切に、そしてあの時の仲間の夢を君僕なりに背負って、そして「どうかあなたも青春になれるようなことを続けられるように!」と情熱が込められていて、芯のある青春ロックが真っ直ぐ1人1人に届く時間になっていた。サイツはサンボマスターが好きとのことだが、そのイズムは確かにあった。

「皆様のおかげでちょっと押してます」とサイツが笑いを取った後、次なる目標として秋に初東名阪ワンマンツアーの開催を発表。ツアーファイナルの場所はこの日の制作にも関わっていて、長年お世話になっているスタッフがいる心斎橋JANUSというのも君僕らしい。

サイツは「ライブを14年もやっていると、あの時のお客さんいなくなったなとかあります。でもまたライブハウスにフラッと来た時に「君僕がまだバンドやってるわ」ということで、また会えるんじゃないかと思ってやっています。そういう「いつハコに帰ってきても大丈夫だぜ」という曲を聴いてください」と『君がハコにいなくても』を演奏。哀愁と優しさの混じった約束の歌が響く。オレンジ色の照明が夕焼けのようで、この同じ空の下にいれば、またいつかきっと会えると本気で思える時間だった。

少しノスタルジーな空気が会場に広がったが、ここでやや不穏だがワクワクしてしまうベースのイントロが。「皆様、我々のワンマンライブに来て、無事に帰れるとお思いですか!」とサイツが煽り、ピンクナンバー『1回ヤラせてくれないか』へ。全員で1本の人差し指を掲げ、<くれないか!>と大合唱して曲が進むと、もう羞恥心はどこへやら。クラップも掛け声もハイテンションで響くと、お馴染み間奏でのコールアンドレスポンスへ。まず全員で、その後「ここが本番!」の女性だけで、そして今日だけ特別のけたたましい男性verも!ものすごい迫力の<1回ヤラせてくれないか>に大盛り上がり。全員が共犯者になって、より絆が深まった。そして最後の曲は、君僕を新たな世界に導いた楽曲『恋するあなたは美しい』。話題のフレーズのシーンもカッコよくキマり、かっぱえびせんはまさかの背面パス。そして何よりステージからは曲で、お客さんからはクラップや声で最後まで愛を作っていく。終盤のサイツのアカペラ×ドラムキック×お客さんのクラップと合唱は、スマホの中だけでは測れないライブハウスならではの美しい愛の大きさだった。東京ドーム550個以上は余裕くらいの。「ありがとう!君がそうなら僕はこうでした!」と堂々と伝え、大団円でライブは終了した。

アンコールが求められる中、再度ムービーへ。ここまでしてきたSNS告知投稿の画角でパーマカケノリによる物販紹介の後、漫談コーナーへ。さすが漫談のみライブもやるだけあって、「眉毛サロン」というテーマでしっかり笑いを取った。

その後、この日は14年でお世話になった照明や音響の人達に直接声をかけて作ったことを伝え、サポートメンバー3人も改めて紹介する。「今日はこの3人とスタッフ、そしてあなた達の力を借りてワンマンライブをさせていただきました。ありがとう!」と伝えて記念撮影をし、『大大大大好きな君を愛愛愛愛してる』へ。サイツはストレートに愛を右に左に動きながら歌って伝えていた。そして「何回でも言うわ!本当にありがとう!」と正真正銘のラストナンバーは『配信WORLD』。この日は特に日々埋もれないように、ライブハウスで君のために戦うアーティストの気持ちが乗り移っていた。その最後をシンガロングで終えるところに、いつまでも青春をあなたとしていきたい気持ちが伝わった。「また必ずライブハウスで会いましょう!」とサイツは叫び、大挑戦は大成功で幕を閉じた。

【セットリスト】

1.マッチングアプリ始めました

2.人生行進曲

3.解散までにしたい10のこと

4.ほめてくれる人のそばにいたい症候群

5.集客ヤバイ節

6.満員御LADY

7.ヒミツの女

8.俺達グラフティ

9.僕にできること

10.ユース

11.君がハコにいなくても

12.1回ヤラせてくれないか

13.恋するあなたは美しい

En1.大大大大好きな君を愛愛愛愛してる

En2.配信WORLD

告知

三代都市ワンマンツアー

『よろー!君僕のおしゃべりライブハウス』

10月2日(金) @名古屋

10月19日 (月) @東京

11月6日(金) @大阪

料金:チケット3500円+1D

チケット:https://kimiboku.theshop.jp/items/145933627

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