2006年に結成し、今年活動20周年を迎える4人組ロックバンド「a flood of circle(読み:ア・フラッド・オブ・サークル)」
2025年11月にリリースされた14枚目のフルアルバム『夜空に架かる虹』は、「なぜバンドをやっているのか」「ロックンロールとは何なのか」という問いに向き合いながら、佐々木亮介(Vo/Gt)が追い続ける“幻”を形にした渾身の一作となっている。
現在彼らは、アルバムを携えて2026年1月から全国ツアーを敢行しており、結成20周年の節目となる2026年5月6日(水祝)には「a flood of circle 20周年記念公演 “LIVE AT 日本武道館”」の開催も決定している。
本インタビューでは、『夜空に架かる虹』に込めた思想から、メンバーにも事前相談なく決断したという武道館公演への率直な心境、さらには佐々木の現在地までを余すことなく語ってもらった。
2025年11月12(水)リリース 14th Full Album『夜空に架かる虹』
ーー14th Full Album『夜空に架かる虹』はどんなコンセプトで制作されたアルバムですか?
「昨日までの自分よりも面白いことがしたい」という想いで制作したアルバムになります。
前作の『WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース』を制作していた時は、いつも通りスタジオで録るだけじゃつまんないと思ったので、何もない山でレコーディングをしたんですけど、今作はその反動で家で制作する時間長かったです(笑)
ーータイトルにある『夜空に架かる虹』という言葉にはどんなイメージを込めていますか?
そもそも武道館公演を決めた理由が、ドラムのなべちゃんに「この調子ならバンド辞めたい」と言われた時に「何か今までと違う目標を掲げないといけないな」と思ったことがきっかけだったんですよね。
20年もバンドをやっているのに今だに「なんでバンドをやっているんだっけ?」「ロックンロールってなんだろう?」と考えることも多くて、このアルバムではそういう幻を追いかけています。
ーーこのアルバムで“壊して再構築する”というテーマが掲げられていますが、それは具体的にどういった部分を指しますか?
今までバンドでやってきた常識を1度壊しまくっていて、生っぽさではなく、敢えて編集的なアルバムになっていると思います。
ーーアルバム全体のサウンド面で一番意識したことは何ですか?
なるべく変なアルバムにしたくて…(笑)
バンドをやっている人からすると「バンドサウンドっぽくないな」と感じると思うし、日頃ネットやPCで制作している人は「こんなDirtyな音にならないな」という絶妙なバランスを攻めました。一歩間違えると失敗してしまうけど、成功すると唯一無二になると思ったので懸けにでましたね。
ーー今作と前作『WILD BUNNY BLUES / 野うさぎのブルース』の違いがあれば教えてください。
1番分かりやすいのは前作は山で録ったことですね。
今作が編集的なアルバムだったことを考えると、逆に生っぽさが伝わる作品だったと思います。
逆に共通しているのは「自分が面白いと感じているものができれば良い」という想いで、そこに向けたアプローチの方法が真逆でしたね。
ーー制作中、メンバー間で議論になったポイントはありましたか?
最初に“壊して再構築する”と宣言したので、メンバーはプレイをめちゃくちゃにされた気分になって嫌だっただろうなと思います。
ただ、今の僕が考えつく限りMAXに面白いことがしたかったし、メンバーに気を遣って音楽をするのも違うと思っているので最初に謝っておきました(笑)
ーー『ルカの思い出』はストーリー性が強いと思いますが、モデルはいたのでしょうか?
ちょうど選挙が行われている期間に作った楽曲だったということもあって「本当は何を言っても良いんだよ」というメッセージを込めました。
政治で話題になっている国や性別や宗教で人が分類されることに違和感を感じていて「実は辿っていけば人間は同じ祖先なんじゃないだろうか」と想いを馳せた時に、“ルカ”というのが、概念上の存在として地球上にいる全ての生物の普遍的共通祖先だということを知ったので「良い言葉だな」と思って曲に落とし込みました。
ーー最後の『全治』は完結感を感じさせますが、どんな締めを意図しましたか?
今回のアルバムは幻だと思っているので「最後に嘘をつこう」と思って『全治』をトリに持ってきました。
怪我や病気もどこかに残っちゃうし、この世界で本当の意味で全治という言葉は、あり得ないと思うんですよね。
ーー今作を通してリスナーに一番伝えたいことは何ですか?
その時の自分の思いに素直に従って作ったアルバムなので皆にも「自由に生きて良いんだ」と感じて欲しいですね。
「20周年記念ツアー日本武道館への道」
ーー2026年1月11日(日)に新代田 FEVERから始まったツアーですが、このツアーはニューアルバム『夜空に架かる虹』とどうリンクしていますか?
もちろんツアーの中で今回のアルバムに収録されている楽曲も披露していくんですけど、とにかく武道館に向けてバタバタと段取りが進んでいったので、実はアルバムとツアーはそんなにリンクしていないんですよね。
ーー今回のツアーでは多数のゲストバンドが参加しますが、各ゲストバンドとの共演で楽しみにしていることはありますか?
名古屋で共演する9mm Parabellum Bulletはドラムのメンバーが辞めたばっかりなので、今だからこそ出せるエネルギーみたいなものがきっとあるんじゃないのかな、と思っています。
『夜空に架かる虹』も“壊して再構築する”を意識して制作したものなので、彼らがどんなパフォーマンスをするのかすごく楽しみです。
ーー全国各地を巡る中で、楽しみにしていることがあれば教えてください。
なるべく楽屋に居座りたくないタイプなので、いつも近くの美術館に行ったりぶらぶらしていることが多いです。
あとは、今回のツアーは初めましての方も多いので、対バン相手の方ともタイミングが合えば話したいですね。
2026年5月6日(水祝)開催「a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館」
ーー結成20周年というタイミングで初めて武道館公演が決まった時の心情を教えてください。
まずは「借金になったら嫌だなぁ。でも、それはそれで面白いか!」というのがありました。
その次に、武道館の予約枠を抑える回答をその場でしなきゃいけなくて、メンバーに相談せずに決めたので「ごめん」という想いがありました。
最後は、楽曲制作に行き詰まったタイミングで「武道館公演を曲にしちゃおう」ってことで1曲出来たので良いネタになったな、という感じでした。
ーー佐々木さん個人として、武道館公演はどんな意味を持っていますか?
なべちゃんにメンバーとして続けるか続けないかを聞く運命の日って感じですね。
ステージで聞くか終わってから聞くか迷ってます。
ーーファンと一緒に武道館の空間をどう創りたいですか?
ファンの人には「いつもありがとう」という想いがありますし、やっぱり皆が武道館を特別な空間にしてくれていると思っているので「この世にa flood of circleがあったな」とハッキリ確かめられる日にしたいです。
ーーこの公演に臨む心構えを一言で表すと?
「赤字回避!物販頑張るぞ!」という意気込みです。
プライベートについて
ーー音楽以外で長く続いている趣味やハマっていることはありますか?
音楽が趣味なんですよね。
他には趣味というレベルでは無いですけど読書や映画鑑賞は好きですね。
あとは、10代の頃から自炊しているので、料理もよくしています。
ーー忙しいときや気持ちを切り替えたいとき、よく行く落ち着く場所はありますか?
切り替えが下手でずっとウジウジしちゃうんですよね。
でも、ライブをやると余計なことを考えなくて済むので気分が晴れます。
料理している時間も「俺、今生きるためにご飯を作ってまともな人間だ。社会的に意味のある行動だぞ」と安心しますね。
ーー年齢を重ねて、音楽との向き合い方で変わった部分はありますか?
どんどん変わっていますね。
昔はコジコジくらいフワフワしていたので、今やっとちびまる子ちゃんくらいに成長しました(笑)
デビューした年にメンバーが失踪したり、自分で会社を立ち上げたりしてきたので、年々音楽への向き合い方が真剣になっていきましたね。
でも、本気で何かをやるということは、自分と向き合うことにもなると思うので、その密度や濃度が濃くなって、それが辛い時もありました。
落ち込むくらいやり切ることが増えましたし、それで良いと思っています。
ーー今行ってみたい場所や会ってみたい人はいますか?
去年、飲みの場でアメリカ・ロサンゼル出身のILA君という友達が出来て、普段は3Dアニメーション制作をしている子だったので『D E K O T O R A』のMVを作ってくれたんですよね。
出身はアメリカなんですけど、彼のルーツがエチオピアだったので一緒にエチオピア料理も食べに行ったりしていて、自分の知らないカルチャーにすごく衝撃を受けて「エチオピアすごい!」と思うようになったので、今すごくエチオピアが気になってますね。とはいえ、まず行くならLAかな。
あとは、tsubi clubというアーティストが好きで、僕がラジオに出演した時に時々選曲してたんですけど、ネット経由で「曲をかけてくれてありがとう!僕もa flood of circle好きだよ!」とコメントくれたのもあってLAに行きたいです。
今後の目標について
ーー2026年には武道館公演という大きな目標があるかと思いますが、成し遂げたいことや抱負を教えてください。
まずは…武道館公演の黒字ですね!
あと「明日、最高に俺がすごい曲書いちゃうかもしれない」というのが、常に音楽をやる上でのモチベーションとしてあります。
2026年の抱負は、武道館の日に皆をハッピーにすることです。
ーー最後にファンの方にメッセージをお願いします。
この世にようこそ!居てくれて良かったです!
僕のファンであることはスペシャルなことだし、ファンの皆のおかげで僕はスペシャルな存在になれていますし、こうやって音楽活動が出来ています。今後もよろしくお願いします!
告知
“a flood of circle 20周年記念ツアー 日本武道館への道”
2026年
1月11日(日)新代田FEVER
1月23日(金)名古屋CLUB QUATTRO
2月5日(木)水戸LIGHT HOUSE
2月14日(土)盛岡CLUB CHANGE WAVE
2月15日(日)郡山HIPSHOT JAPAN
2月19日(木)宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2
2月26日(木)千葉LOOK
2月28日(土)横浜ベイホール
3月1日(日)京都磔磔
3月7日(土)長野CLUB JUNK BOX
3月8日(日)新潟LOTS
3月13日(金)心斎橋BIGCAT
3月14日(土)金沢エイトホール
3月20日(金祝)広島CLUB QUATTRO
3月27日(金)岐阜ants
4月3日(金)札幌cube garden
4月5日(日)仙台darwin
4月15日(水)名古屋DIAMOND HALL
4月17日(金)福岡BEAT STATION
4月28日(火)Zepp DiverCity TOKYO
※全箇所ゲストあり
チケット:https://w.pia.jp/t/afloodofcircle-20thtour/
“a flood of circle 20周年記念公演 LIVE AT 日本武道館”
日程:2026年5月6日(水・祝)
会場:日本武道館
開場/開演: 15:00開場 / 16:00開演
チケット :https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2564183
各種リンク
公式HP:
http://www.afloodofcircle.com/
X :
https://twitter.com/afoc_official
Instagram :
https://www.instagram.com/a_flood_of_circle_official
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