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<インタビュー>ポップに弾ける「Mr.マングース」──活動5周年とこれから

2020年から東京を拠点に活動をしている3人組ひねくれポップロックバンド「Mr.マングース」

皮肉っぽくも人間味あふれる歌詞で日常のモヤモヤや違和感をポップに昇華するその楽曲は、聴く人それぞれのリアルに寄り添いながらも、どこか希望を感じさせ、着実にファンの心を掴んでいる。

ポップの甘さとロックの粗さ、その境界を軽やかに飛び越えるサウンドは、一度聴けば耳から離れない中毒性を持ち、ファンの公募からMVを作成したり、ライブのスペシャルチケットでは鶴田が作曲した楽曲をプレゼントする等、今ファンとの距離が最も近いバンドとしても話題を集めている。

今回DigOut編集部は、活動5周年を迎える節目の彼らに楽曲制作でのこだわりや、ライブへの想い、11月13日(木)開催される周年記念ライブの『ハブとも語らいたい』の開催に向けて意気込みを伺った。

「Mr.マングース」の始まり

L→R かずし(Gt)、鶴田拓海(Vo/Gt)、ミヤタヶスヶ(Ba)

ーー結成のきっかけを教えてください。

鶴田拓海(Vo/Gt):

ベースのミヤタは高校の頃同じバンドをやっていたんですよね。その時のバンドは解散してお互い別々の道を歩んでたんですけど、また新しくバンドをやるとなった時に誘いました。

ーーバンド名にもなっている「Mr.マングース」に至った経緯、意味がありましたら教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

動物の名前を入れたくて検索してたんですよ。そこで『のだめカンタービレ』という漫画に出てくるマングースのキャラクターが好きだったので「マングース」を入れて、Mrs. GREEN APPLEやMr.Childrenのように頭に敬称があるバンドって売れてるイメージだったので最終的に「Mr.マングース」になりました。

鶴田拓海(Vo/Gt):

あとは、マングースは見た目は可愛いんですけど結構凶暴な一面も持っている生物なので、聴きなじみのあるポップスの中に尖った部分も出していこうというコンセプトもバンド名には込められています。

ーー出会った当時のお互いの第一印象で印象に残っているエピソードはありますか?

鶴田拓海(Vo/Gt):

ミヤタに出会ったのは幼稚園なのであまり覚えてないですね…(笑)

かずしさんと出会ったのは3年くらい前で、最初SNS上でやり取りしていた時は「大人の会話が出来る方だな」という印象でした。その後「軽くお酒でも飲みながら一緒に話しましょうか」となった時に、お酒弱いと聞いてたのにめちゃくちゃ大酒飲みだったのでギャップがすごかったです(笑)

かずし(Gt):

プロフィールにも“ビールを飲んだ時に「世界一うまい」というのが口癖。”と書いてます(笑)

ーー至高のメロと少し捻くれ感の漂う”ひねくれポップロックバンド”について、このバンドコンセプトになった経緯や理由について教えてください。

鶴田拓海(Vo/Gt):

元々、僕がバンドを組む前に弾き語りで活動していた時に”ひねくれポップロック”というコンセプトで活動していたんですよね。そのコンセプトに行き着いたのは、弾き語りで活動していた頃に対バンしていた方から「曲がひねくれポップだね」と言われたことがきっかけでした。

楽曲制作について

ーー楽曲制作でこだわっている点や、一貫している点を教えてください。


鶴田拓海(Vo/Gt):

一癖あるようなコード進行にしたり、一般的なコード進行の中にスパイスを入れるようにしています。歌詞においては、マジョリティーの中での生きづらさのようなものを吐き出す曲が多いです。

ーー曲作りはどの様な流れで行なっていますか?また、どうやって意見をまとめることが多いですか?

鶴田拓海(Vo/Gt):

僕がDTMでバンドサウンドまで作成したワンコーラスをメンバーに投げて、そこからそれぞれのパートを肉付けしていくかたちです。

ーー普段どういったところからインスピレーションを受けていますか?

鶴田拓海(Vo/Gt):

曲によってはアニメや映画から影響を受けていることがあります。例えば『ニケは光る』という楽曲は『左ききのエレン』に出てくるさゆりという漫画のキャラクターにスポットを当てて作った楽曲になります。

ーーメンバーそれぞれの「Mr.マングース」で思い入れのある楽曲を教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

ヤマアラシのジレンマ』という曲が1番思い入れ深いです。高校生の頃に組んでいたバンドの時から弾いていた曲なので、恐らく人生で最も多く演奏した曲でもあるんですよね。

かずし(Gt):

僕は『シナリオライター』です。「Mr.マングース」に加入した一発目の楽曲で制作にも携わったので、今聴くと「今のマングース・自分だったらもっとこういう感じで弾くかな」と思うところはあるんですけど、荒削りな感じのところも含めて好きな楽曲です。

鶴田拓海(Vo/Gt):

僕は『サンライズトーキョー』ですね。等身大の歌詞になっていて、ボーカルのレコーディングをしている時にAメロ歌いながら思いが込み上げて泣いちゃったくらい改めて自分にとって大事な曲なんだなと感じました。

最新MV曲『サンライズトーキョー』について

ーー繊細な歌詞に反して、MVでは明るさであったり暖かさが映し出されている印象でしたがこだわったところを教えてください。

鶴田拓海(Vo/Gt):

歌詞は悲しい印象の曲なんですけど、MVではそこに温かさを加えたいなと思っていました。

ーーMV制作はどのように行ったのでしょうか?

ミヤタヶスヶ(Ba):

MVで使用している写真は、ファンの方からの公募で決めたので、皆で仕上げた作品になっています。

ーー現在、未来(フィルムカメラを手に街を歩く鶴田さん)と、過去の回想(過去に撮った写真)が混ざり合っていて心地よい余韻を感じられるMVだったのですがどうでしょう?

かずし(Gt):

どの曲にも一貫して言えることなんですけど、一方的に意図をぶつけることはしたくなくて、受け取った方の解釈に委ねています。ただ、時系列で考えてくださったのはすごく面白いなと思います。

11月13日開催5周年企画『ハブとも語らいたい』

ーーU18無料や、スペシャルチケットの販売など、ファンに寄り添った企画のように感じたのですが、企画に込めた想いを教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

高校生を無料にしたのは、僕が学生の頃、お小遣い制でお金もなかったので無料で行けるライブがあれば嬉しかったという経験から提案しました。

鶴田拓海(Vo/Gt):

ワクワクしたいが原点にあって、お客さんが喜ぶことを考えた時にU18無料や、スペシャルチケット(=弾き語りで1曲作る券)の販売などに辿り着きました。

ーー『ハブとも語らいたい』というタイトルはどういった意図で命名されましたか?

かずし(Gt):

5周年は一つの区切りにもなると思うし、ゲストで呼んでいるバンドもこれまでの活動の中で繋がりがあった方たちで「これからも一緒に切磋琢磨して頑張っていこうぜ」という想いを込めてブッキングしました。なので、タイトルの意図は“寄り添って語らいたい”ですかね。

鶴田拓海(Vo/Gt):

そもそも“ハブ”ってマングースと敵対しているライバル同士の動物なんですよね。最初の自主企画の時からライブの企画名には“ハブ”を入れているんですが、今回はライバルであるバンド仲間達とも語らいたいという意味も込めてタイトルを付けています。

ーーどんな日にしたいか、意気込みを教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

5年間頑張ってバンドを続けてきたので、同窓会のように仲間と語り合って振り返って、お客さんにこれからも応援しようと思ってもらえる1日にしたいです。

ーー“マングースと縁のある仲間”とXでおっしゃってましたが、当日、対バン相手の方に伝えたいこと、すでにお伝えしてることがあれば教えてください。

かずし(Gt):

「これからも頑張っていこう」と思えるイベントになり、僕らにとっても皆にとっても大事な1日になると良いなと思っています。

ライブについて

ーーライブ前のルーティンがあれば教えてください。

かずし(Gt):

いつもライブ後にお酒を飲むので、ライブ前にはヘパリーゼを飲むことが結果的にルーティンになっています(笑)

ミヤタヶスヶ(Ba):

手汗がすごくて本番のミスに繋がってしまうので、直前までトイレで腕から先を洗うようにしています。大体ステージ上がると照明が熱いので汗かくんですけどね…(笑)

鶴田拓海(Vo/Gt):

ファミチキを食べることと、歯磨きをすることですね。ファミチキは喉を潤す為に食べてます。

ーーセトリは誰が決めていますか?また、決めるときに意識していることがあれば教えてください。

鶴田拓海(Vo/Gt):

イベントの趣旨とか、誰が主催したイベントなのかとか、対バン相手の好きな曲や推してる音楽等も考えますし、単純に持ち時間だったり、サポートメンバーが得意な曲を考慮したり、チューニングのしやすい曲順等色々意識しています。

かずし(Gt):

特にイベントの趣旨はセトリを決める上で大事にしていますね。

ーー今までのライブで忘れられない出来事があれば教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

今年の4月に近松でしたライブで盛大に転びました(笑)めちゃくちゃケツ痛かったです(笑)

かずし(Gt):

新宿LOFTのバーステージに出た時にギターソロがまだあるタイミングで15年近いギター人生で初めてライブ中に弦切っちゃって、対処どうしようか色々頭いっぱいになったんですけど、フロアに降りて演奏したのは思い出深いですね。瞬時の判断で魅せる方に考えをシフトしました。

鶴田拓海(Vo/Gt):

2年前の下北沢レッグでやったライブがすごく記憶に残っています。それまではパフォーマンスも含めてまだまだ出しきれてないと納得できてない部分があったんですけど、そのライブで気づいたらギターを投げ捨ててマイク1つで無我夢中で歌っていて、殻を破って新たな境地に達したと感じたライブでした。

プライベートな一面について

ーー音楽以外で現在ハマっていることや趣味はありますか?

ミヤタヶスヶ(Ba):

最近、レトルトカレーを食べるのにハマっています。スーパーとか無印のものとか多種多様に食べて自分でランキングまで付けちゃったりしてます(笑)

鶴田拓海(Vo/Gt):

1つ目は、沖縄のハーフニッキーという方の動画で、あんまり良くないことを肯定的に言ってくれるので救われています(笑)

2つ目は、エクセル関数を組むのにハマっています。IF関数とか汎用性がすごいし上手くいった時は気持ち良いです。

かずし(Gt):

猫のお世話が好きで好きでしょうがないですね。人生の30%くらい猫に捧げていると思います。トイレとかすごく臭いくせに猫吸いするとお日様の匂いがするんですよね。猫は、人生に深みを与えてくれます。

(提供:かずし)

ーーリラックスの方法を教えてください。

かずし(Gt):

猫を吸います(キリッ)

鶴田拓海(Vo/Gt):

甘党なので甘いものを食べるようにしています。

ミヤタヶスヶ(Ba):

僕は、ウマ娘をやります。ボイスを聞くと落ち着きますね。

ーー子どもの頃の将来の夢を教えてください!

鶴田拓海(Vo/Gt)・かずし(Gt):

野球選手です。

ミヤタヶスヶ(Ba):

自分では覚えてなかったんですけど、友達には子供の頃「海賊王になりたい」とか言ってたみたいですね(笑)

ーー愛用しているアイテムや持ち歩くお守りとかあったりしますか?

かずし(Gt):

初詣の時に神社で買った御守りを持ち歩くようにしています。宗教を信じているとかではないけど、年明けには必ず初詣に行くようにしていて、自分自身に「1年間頑張ろう」と願をかけて、その思いを持って帰ってくるという意味で御守りは常に身につけていますね。

ミヤタヶスヶ(Ba):

僕は、大学の卒業祝いで買った腕時計ですね。ライブ中も家にいる時も着けてます。

鶴田拓海(Vo/Gt):

全然無いですけど、強いて言うならマスドレ(MASS OF THE FERMENTING DREGS)のピックは常に持ち歩いてます。

ーー旅行で行ってみたい場所や夢の旅先は?

かずし(Gt):

人生で1度で良いから北極圏に行ってオーロラを見てみたいです。南極は島で北極は氷の塊なんですけど、島じゃないところも地に足がついてない感じがして好きです。

鶴田拓海(Vo/Gt):

僕は、フィンランドとかスウェーデンとか北欧に行って白夜を体験してみたいです。

ミヤタヶスヶ(Ba):

沖ノ鳥島に行ってみたいです。日本の最南端の島なんですけど、絶海の孤島で、一般人は立ち入れないんですよ。

目標について

ーー2025年もあと少しですが直近で成し遂げたい目標はありますか?

かずし(Gt):

まずは、5周年イベントをソールドでバシッと決めたいです。以前、ワンマンライブでは同じ箱でソールドは出してるんですけど、今回も達成させたいですね。他にも解禁してない情報が山盛りあるので着実に歩んでいきたいな、と思います。

ーー長期的な「Mr.マングース」としての目標も教えてください。

鶴田拓海(Vo/Gt):

人とか音楽シーンに深い影響を与える存在になっていきたいです。大スターになるんだ、とか、でっかいフェスに出演したい、というよりは、深く自分たちに寄り添って大事にしてくれるファンの方を大切にできる存在でありたいと思っています。

あとは、掘れば掘るほど面白みが出るスルメみたいなバンドになっていきたいです。「〇〇と言えばMr.マングースだよね」と言ってもらえるようになりたいです。

他にも、アニメやスポーツ番組や絵を描くアーティストの方など、別の分野で表現をされている方とのタイアップをしてみたいな、と思います。

ーー音楽のことでもプライベートなことでも良いのですが、個人の目標を教えてください。

ミヤタヶスヶ(Ba):

二郎系ラーメンを全店舗制覇してみたいですね。既に半分くらいは行ってるので、後は残り半分ですね(笑)

鶴田拓海(Vo/Gt):

長いものに巻かれないようにしたいです。他の人の意見に左右されたりしちゃうこともあるので、自分の意見を大切にしていきたいです。

かずし(Gt):

深みのある人生にしたいので新しいことにチャレンジしたいなと思っています。その為にも、時間の使い方が上手くなることが目標です。

ーー最後にファンの方に一言メッセージをお願いします。

鶴田拓海(Vo/Gt):

いつも応援ありがとうございます。

先日もカラオケ配信チャレンジという新しい企画を行ったのですが、『サンライズトーキョー』のMVもファンの方に支えられて出来上がった作品なので、これからも僕たちの音楽でファンの方を後押しできるように頑張ります!

かずし(Gt):

ここ最近の活動は、ファンの方に支えられながら活動しているということを強く感じることが多いので、今観てくれている方・聴いてくれている方のことを大事にしていきます!

ミヤタヶスヶ(Ba):

ライブで一緒に歌いたいです!シンガロングパートで皆で歌っている時が1番楽しいので是非ライブに来てください!

告知

2025.11.13(木) 

@新宿SAMURAI

Mr.マングース5周年企画

『ハブとも語らいたい』

OPEN 18:00 / START 18:30

一般 2,000円 / U18 無料(要身分証)+1D

【Guest Band】

WEDDIN’Girl

FLAMYNGS

うわばきロケット

Homesick Humming

🎫:https://mr-mongoose.com/contact/?kind=reservation

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