ロックを基盤にしながらも、ジャズやポップスなど幅広いジャンルの香りを漂わし、人間らしい言い回しと情熱的な表現で注目を集めるシンガーソングライター「木村ケンシン」
ソロ名義での作品発表に加え、シンガーとのコラボレーションや、バンドセットでのライブパフォーマンス、路上ライブなども積極的に行い、音楽シーンに彼ならではの存在感を示し続けている。
そんな彼は、10月11日(土)に下北沢シャングリラで20代最後の大きな挑戦と語る、単独ライブ 『PROVE』の開催を予定している。
今回のインタビューでは、音楽への情熱と、ライブへの意気込み、これからのビジョンについて本音を語ってもらった。
音楽との出会い
ーー音楽を始めたきっかけを教えてください。
音楽にしっかり触れ始めたのは小学生の頃のオーケストラ部だと思います。小学3年生の頃からトロンボーンをやっていました。今やっているギターとかとは全然違うジャンルですけど、今に通じているところはあるのかなと思います。
歌を始めようと思ったのは中学生の時に、友達と一緒に初めてカラオケに行くようになって「あれ?もしかして俺歌上手いんじゃね?」と気づいた頃からですね。
ーーシンガーソングライターでいこうと決めた時のきっかけはありますか?
最初ライブを始めた頃は自分で曲を書くとかは全くしてなかったんですけど、単純に自分で曲を書いてみたいという想いがあったんですよね。普段は人に対して素直に想いを伝えるのが苦手だったりするんですけど、音楽だったら気にせずに言えることが嬉しくて…。
ーーバンド編成でライブをすることがあると思いますがバンドの選択肢はありますか?
昔はバンドも組んでみたかったですね。でも、ドラムとか楽器をやっている同年代の人との出会いがたまたまなかったので、今でも1人でやってる感じです。
ーー影響を受けたアーティストまたは人物がいましたら教えていただきたいです。
1番最初に頭に浮かぶのは元andymoriの小山田壮平ですね。言わずもがな大好きです。あとは、斉藤和義とか銀杏BOYZも好きです。洋楽だと、The Beatles、Oasisにも影響を受けました。特に小山田さんの曲は救われまくったし、歌詞の言葉遣いも側に寄り添っているような感じがしてすごく好きです。
楽曲/制作について
ーー制作は1人でされていますか?それともエンジニアなどを交えて制作されてますか?
これは完全に1人です。作詞作曲も自分でギター使ってやっています。最近はピアノにも挑戦しているので、ピアノを使った曲作りもやれたら良いなと思っています。
もちろんレコーディングはエンジニアさんと一緒にやりますし、バンド編成のメンバーにもどんなアレンジにするかを会話したりしています。
ーー楽曲制作をする上で大切にしていることを教えてください。
自分を偽らず素直になることですね。最初の頃は物語をフィクションで考えて詞に落とし込むこともあったんですけど、やっぱりリアルなことの方が(聴いている人に)気持ちが伝わるのかなと思っています。
ーー苦労したことはありますか?
曲作りは今でも苦労することが多いんですけど、自分の心の奥の奥をエグって出しているので、しんどくなる時もありますね…
ーー楽曲制作をするにあたり、どういったところからインスパイアを受けていますか?
基本的に自分の実体験から作ることが多いですね。
曲だと好きなメロディの曲を見つけたらコード進行を漁ってみて、自分だったらどんなアレンジで作るだろうとか。
ーーご自身の中で思い入れのある楽曲はありますか?
思い入れは全部あるけど『ヨイドレ』が特に思い入れがあります。
ーーご自身の楽曲をファンの方が聴く際におすすめのシュチュエーションがあれば教えてください。
『風の中』とか『Walk Your Way』は割と爽やかな曲だから昼に聴いて『ヨイドレ』とか『何者』はダークな曲調なので夜聴くと良いかもしれないです。でも基本的にはいつでも好きな時に聴いて欲しいですね。
ライブ/路上ライブについて
ーーライブ前のルーティンがあれば教えてください。
ライブ前のルーティンは決めてないです。出来なかった時に焦っちゃいそうで、敢えて決めてないです。楽屋とかでタバコ吸うくらいですね。
ーーセトリを決めるときに意識していることがあれば教えてください。
意外とその時の気分で決めちゃんですけど、要所要所アップダウンの波を作りたいなというのはイメージしながら組んでいます。
ーーたくさん経験された過去のライブ(路上も含め)の中で忘れられない出来事があれば教えてください。
僕が大学2年生の頃、高校の時の友達がワーホリでロンドンにいたので、キャリーケースとギターを持って遊びに行った時の路上ライブですかね。
美術館の近くの人通りが多いところとか川沿いでライブをしてたんですけど、夜パブで美味しいビールを呑めるくらいには投げ銭もらえて、初めての土地で日本語も通じない中、こんな経験が出来たのはすごく良かったな、と思いました。
ーー今までどのくらい路上ライブを行ってきましたか?また普段はどこら辺で路上ライブを行っていますか?
数えきれないくらいやってますね。今は週2.3くらいで錦糸町でやっています。
ーーライブ/路上ライブを通してファンの人に一番伝えたい思いは何ですか?
いつも応援してくれている皆さんには本当に感謝の気持ちしかないです。「ありがとう」という気持ちを込めて歌っていますし、これからの自分にも期待していて欲しいなと思います。路上ライブではファンじゃない人も多いから「聴いてくれ!1フレーズでも良いから!」と念を込めながら歌っています(笑)
新曲『ヨイドレ』 MVについて
ーー先日公開されたMV『ヨイドレ』は楽曲を発表してから約1年越しの公開となりましたが、公開時期について理由はありますか?
撮りたいっていう話は前からしてたんですけど、監督してくれた鉄手鉄青さんと色々相談していて、編集段階であーだこーだ揉んでたらこのタイミングになりました。
ーー歌詞も映像内での木村さんもすでに満身創痍な感じが受け取れましたが楽曲に込めた想いを聞かせてください。
この曲を書いた時、女の子と2人で呑んでて気づいたら僕の方が先に酔っちゃってベロベロだったんですよね(笑)途中記憶が消えてるんですけど、気づいたら一緒に呑んでいた女の子は居なくなってて、知らないバーにいて帰りながら「こんな世の中やってらんねーな」って惨めに思えてきちゃって…その時に携帯のメモに殴り書きした内容を歌詞に落とし込みました。
ーーMV内での演出、制作についてこだわった点を教えてください。
内容とか演出は鉄手さんにお任せして、言われた通り僕は演じただけなので、あんまりやったことがなかった演技をやったことですかね。
ーーMVに関してどんな方に観てもらいたい、聴いてもらいたいですか?
急に自分が惨めになっちゃって何もかもやってらんねーわって追い込まれた時にできた曲なので「もうどうにでもなれ」と思っている人に聴いてもらえたら共感がもらえたりするのかな、と思います。でも、日々生きていたら誰だってしんどいことはあるので、酔っ払った時とか辛い時に聴いてもらって刺さったら嬉しいなと思います。
2025年10月11日(土)下北沢シャングリラ 単独ライブ『PROVE』について
ーー『PROVE (プルーヴ)』=“証明する”といった意味がありますが、このタイトルに込めた思いを教えてください。
30歳を手前に何かデカいことをやりたいなという想いがあったのと、もうアラサーですけど「俺まだまだやれんぞ」ということを皆に証明出来たら良いなと思って『PROVE』というライブタイトルにしました。
ーーどんなライブにしたいですか?
「出来るぞ」というところを見せたいですし、自分の中のミュージシャンとしてのステップを1つ2つ上に持っていけるきっかけになるライブに出来たら良いなと思います。
ーーフライヤー(アートワーク)に関して少しバイオレンスな印象を感じたのですが、なにか意図はありますか?
あれはたまたまブレた写真なんですよね。これも鉄手さんに撮ってもらいました。下北沢にトロワ・シャンブルという喫茶店があるんですけど、そこでふらっと撮った写真がすごく良かったので使いました。
ーーライブ構成で工夫した点を教えていただきたいです。
セットリストはある程度は考えています。でも、もっとこんな曲があったら良いなと自分の中で考えているものがあるので、それを形にして組み込めたら最高かなとは思います。
ーー『PROVE (プルーヴ)』で特に注目して欲しいポイントがあれば教えてください。
全部ですね。余すところなく全部観て欲しいです。僕も今ある自分を全て出し切るライブに必ずするので見逃さないでいただきたいです。
ーー『PROVE (プルーヴ)』に向けて意気込みを教えてください。
500人動員という数字は自分にとっては大きいですし、今でも目標には遠いし苦しい状況は続いてますけど、全力で臨むこと以外ないのでどんな状況であれ、皆さんに受け取っていただきたいです。
プライベートについて
ーー人生において音楽以外で熱中したものはありますか?
小学校の頃からオーケストラやっていて中学校の頃も吹奏楽部に入ってトロンボーンをやってたんですけど、それはちゃんと頑張ってましたね。
ーー趣味があれば教えてください。
最近はYouTubeを観るくらいですかね..。あとはジムに通い出したので週に2,3日は筋トレしています。
ーーオフの日はどのように過ごすことが多いですか?
何もない日はめっちゃ寝るか、家で映画を観るか、ジムに行ってます。
ーーカレーが大好きとお伺いしました!オススメするカレーベスト3を教えてください。
八王子にある『これく亭』は合掛けなので2種類楽しめるところが好きですね。あとはJR総武線の平井駅にある『𝑄𝑈𝐸𝐸𝑁 𝐺𝐴𝑅𝐷𝐸𝑁』っていうお店のナンに付けて食べるバターチキンカレーは好きでしょっちゅう行ってました。あとは、僕のお母さんのカレーですね!挽肉が入っているカレーで、この間久しぶりに食べた時はグッと来ました。
ーー「木村ケンシン」を形成しているものを3つ教えてください。
1つ目は、“恋”ですかね。これがなかなかうまくいかないもので…(笑)感情を作曲にぶつけて自分を落ち着かせるみたいなことはよくあります(笑)
2つ目は、隣の芝は青いとかいう言葉もありますけど、自分と他人を比較してしまうところがあるので“嫉妬”かな…。1番大きい存在は自分の周りの“人”ですね、出会う人には本当に恵まれていると思っていますし、感謝しています。
今後について
ーー1〜2年のうちに成し遂げたい目標はありますか?
普段お世話になっているギタリストのカトウトシキさんという方が仲の良いミュージシャンを集めて、普段やってない楽器に挑戦しようという企画で『アラサーたちの学園祭』というイベントを開催したんですけど、僕はピアノとかベースとかドラムとかに挑戦してみたんですよ。この歳になって新しいことに挑戦する一歩目って重たかったりするけど、良いきっかけをもらえたのでギター以外の楽器も上達していけたらいいなと思います。
ーー長期的な目標も教えてください。
いくつになっても音楽は好きでいたいなと思います。時々、思うように曲が作れなかったりすると音楽と向き合うことが嫌になることがあるんですよね。そういうのを何度も乗り越えて、やっぱり音楽をやってきて良かったと思えるところまで辿り着きたいです。
ーープライベートなことでも構わないので個人的な目標を教えてください。
お世話になっている人が多すぎるので、売れて恩返しがしたいです。その人たちのために売れたいと言っても過言ではないくらいなので…!
ーー最後にファンの方に一言メッセージをお願いします。
いつもありがとうございます。応援してくれている人たちは、きっと僕と同じくらい10月のライブのことを考えてくれているのかなと思うし、僕と共に身も心も削ってくれているのを感じるので、感謝しています。
10月11日(土)は良いライブにするし、カッコ良い姿をお見せするので楽しみにしていてください。まだ、僕を知らない方たちは僕の音楽に出会って、ライブに足を運んでくれたら嬉しいです。
ライブ告知
木村ケンシン 単独ライブ 『PROVE』
2025.10.11📍下北沢シャングリラ
🎫一般紙チケット
https://kenshin-song.stores.jp/items/67d038dad37d8547ca9f942a
🎫Livepoket
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