ギターを保管するにあたり、ギタースタンドがあれば便利です。
今回は、「ギタースタンドは必要なの?」「どんな基準でギタースタンドを選べばいいのか知りたい」という方に向け、ギタースタンドの基本や選び方を解説します。
ギタースタンドの基本
ギタースタンドは、ギタリストにとって必須のアイテムです。
ギターの転倒を防いでくれるほか、ネックへの負担も減らし部屋のインテリアにもなります。
壁にギターを立てかけておくと軽く触れただけでもギターが転倒し、ギターに傷が入るなどダメージを与えることがあります。
ギターの転倒を防ぐためにも、ギタースタンドを使用するのがおすすめです。
また、ギタースタンドはネックへの負担も減らしてくれるので、ギターのコンディションを保つ効果もあります。
まだギタースタンドを使用していない方は、ぜひ導入を検討してみてください。
ギタースタンドの種類と選び方
ギタースタンドにはさまざまなタイプのものがあります。
設置方法で選ぶ
■立てかけタイプ
最も安価なギタースタンドが欲しい方におすすめなのが、「立てかけタイプ」です。
ヨーク(受け)にギターを乗せ、ネックのやや上あたりを支えるシンプルな作りのギタースタンドです。
千円程度から購入ができ、初心者用ギターセットに付属しているのも、多くが立てかけタイプになっています。
注意点として、ギターのボディーがヨークに直接触れるため、ラッカー塗装されたギターで使う場合はラッカー塗装対応か確認をしましょう。
■吊り下げタイプ
吊り下げタイプは、立てかけタイプよりもネックへの負担が少ないギタースタンドです。
ギターヘッドをフックに引っ掛けてギターを吊り下げ、ギターのボディー底部をギタースタンドの脚の部分で支えます。
ギターの自重で常にネックが伸びた状態となるので、ネックへの負担が少ないギタースタンドです。
■壁掛けタイプ
ギターヘッドの出っ張りを引っ掛ける、ハンガータイプのギタースタンドです。
吊り下げタイプと同じように、ギターの自重で常にネックが引っ張られるため、ネックの変形を抑える効果があります。
壁に掛けるので省スペースとなるほか、楽器店で展示されているギターのように見栄えもするでしょう。
壁掛けタイプの固定方法には、ネジ穴を開けて固定するものと、フックを引っ掛けて固定するものとがあります。
本数で選ぶ
ギタースタンドを使うギターの本数によっても、選ぶギタースタンドが変わってきます。
■1本用
ギター1本だけでギタースタンドを使用する場合は、「立てかけタイプ」か「吊り下げタイプ」がおすすめです。
立てかけタイプは、ネックとボディーを支えるシンプルな構造で価格も安価ですが、フライングVなど特殊形状のギターは使用できないので注意しましょう。
吊り下げタイプはヘッド付近を支点にギターを支えるため、特殊形状のギターでも使用できます。
ネックへの負担が少ないため、ギターのコンディションにこだわる方は吊り下げタイプがおすすめです。
■複数本用
2本以上のギターで使用する場合やギターを増やす予定がある方は、複数本用のギタースタンドがおすすめです。
1本ずつギタースタンドを設置するよりも場所を取らないため、省スペースで保管できます。
複数用ギタースタンドのほかにも、ケースにして持ち運べるスタンドケースもあります。
内張りがベロア生地のスタンドケースも多いため、ラッカー塗装のギターを使っている方にもおすすめです。
用途で選ぶ
ギターを外出先で弾きたい方におすすめなのが、折りたたみタイプのギタースタンドです。
軽量でコンパクトに折りたためるので、ギターと一緒に持ち運んでも負担になりにくいです。
ただし、軽量なギタースタンドは、ギターを置いたときに滑りやすく、不安定になります。
脚に滑り止めのゴムが付いていれば、ギタースタンドが滑るのを防げます。
ギタースタンドのおすすめ4選
ギタースタンドのおすすめを4商品紹介します。
気になったギタースタンドがあれば、ぜひチェックしてみてください。
Adjustable Guitar Stand/Fender
Fender「Adjustable Guitar Stand」は、スタンダードな立てかけタイプのギタースタンドを探している方におすすめです。
ギターだけでなくベースにも使用可能で、ネックヨーク(受け)を調整すれば楽器の最適な高さにできます。
素材は丈夫な金属で、コンパクトに折りたためるので持ち運びにも便利です。
ネックヨークやボディーヨーク部にはクッション性の高い素材が用いられているので、ギターを傷から保護してくれます。
(画像引用元:フェンダーミュージック株式会社)
GS415B PLUS/HERCULES STANDS
HERCULES STANDS「GS415B PLUS」は、ギター設置時の安定感が高い吊り下げタイプのギタースタンドです。
ギターをかけるとギターの重みによってアームが自動でネックをつかむように動き、ロックがかかります。
全長も簡単に調整でき、ギタースタンド中央付近にあるグリップを握るだけで高さ調整が可能です。
ギターが触れる部分には、ギターに傷が付かないようクッション性の高いゴムが使用されています。
ギターだけでなく、ベースやバンジョーなどさまざまな弦楽器にも使えるギタースタンドです。
(画像引用元:モリダイラ楽器)
17670 Memphis Pro/K&M
「17670 Memphis Pro」は、安定性の高い吊り下げ式のギタースタンドです。
フックがギターのヘッドを挟み込んで固定し、脚の部分でギターのボディーを支えます。
フックは左右が独立して動き、ギターのヘッド形状に合わせて調整できるので、ヘッドの大小を問わず使えて便利です。
ロックレバー操作で高さ調整も簡単に行え、ギターのみならずベースやバンジョーなどの弦楽器にも使用できます。
(画像引用元:サウンドハウス)
GSC150/6/KC(KYORITSU)
「GSC150/6」は、最大6本までギターを立てかけられる、ハードケースタイプのギタースタンドです。
ギターの間仕切りは可動式で、ギターの本数に合わせて調整ができます。
同じ本数が立てかけられる、フレーム形状のギタースタンドよりもコンパクトで場所を取りません。
内部にはベロア生地が敷き詰められているので、デリケートなラッカー塗装のギターでも使用が可能です。
■立てかけ可能本数:6本
(画像引用元:キョーリツコーポレーション)
長期保管にはギターケースを
ギターを長期保管しておく場合は、ギターケースを使うのがおすすめです。
ギターケースはギターを埃から守ってくれるほか、湿度や衝撃からも守ってくれます。
ギターは湿度管理が命
ギターは木材と金属製のパーツでできているため、湿度の影響を受けやすい傾向があります。
そのため、ギターを最適な状態に保つには、湿度の管理が重要です。
ギターにとって最適な湿度は40~50%と言われており、湿度が高すぎても低すぎてもギターのコンディションに影響が出ます。
湿度が高いと木材は膨張し、弦や金属パーツにサビが出やすくなるので注意が必要です。
逆に低いと木材は乾燥して収縮し、ネックの反りやボディーに浮きが出やすくなります。
加湿器やエアコンを適切に使用し、湿度を調整する方法がありますが、ほかにも湿度管理にハードケースを使う方法もありますので、状況に合わせて対策をしましょう。
ハードケースやセミハードケースがおすすめ
ギターを湿度や衝撃から守りたい場合は、ハードケースがおすすめです。
ハードケースは、木材や樹脂などで作られた丈夫なギターケースで、湿度の管理にも向いています。
ハードケースの中に湿度調整剤を入れておけば、ギターに適した湿度を保ってくれるため、ギターのコンディションが維持できます。
ハードケースのデメリットは、重量があるので持ち運びが少々困難になる点です。
セミハードケースは、ハードケースほど衝撃に強くありませんが、重量が軽いため持ち運びしやすく、埃からもギターを守ってくれます。
まとめ
今回は、ギタースタンドについて解説してきました。
ギターのネックが反れるのを防ぎ、部屋のインテリアにもなるので、ギタースタンドを活用してギターライフを楽しんでください。