1人でセッションできるルーパーエフェクター。
オーバードライブやコーラスのように、メジャーではないエフェクターなので、「どんなエフェクターか分からない」という人もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ルーパーエフェクターの役割や使い方について解説します。
ルーパーエフェクターとは
まずは、ルーパーエフェクターのおもな役割や、具体的な使い方について解説していきます。
ルーパーエフェクターの役割
ルーパーエフェクターの役割は、多重録音や録音した音の再生です。
通常、多重録音するにはPCやDAW(Digital Audio Workstation)など、録音機材が別途必要です。
しかし、ルーパーがあれば接続する楽器とルーパー本体だけで、多重録音が完結するのです。
ルーパーエフェクターの使い方
ルーパーエフェクターのおもな使い方は、以下の通りです。
ワンフレーズのみの録音から、録音したフレーズにさらに別のフレーズを重ねる多重録音まで、スイッチを踏むだけで簡単に行えます。
また、重ねた音に満足できなかった場合は、一つ前の状態に戻す「アンドゥ」や、消してしまった一つ前のフレーズを呼び戻す「リドゥ」機能も備わっています。
■1人でセッション
録音したフレーズを再生しながら、自分で演奏する使い方です。
バッキングパートを録音して再生し、リードギターを合わせたり、バッキングパートとリズムパートを再生してソロパートを考えたりと、セッションが楽しめます。
■ライブでの使用
複数パートの再生ができるので、バッキングパートを再生しながら自分はソロパートを演奏するなど、ライブでも使えます。
複数の人がいないとできないパフォーマンスも、1人で行えるのがルーパーエフェクターの魅力です。
ルーパーエフェクターの接続順
ルーパーエフェクターにも、効果をしっかり出すための接続位置があります。
セオリーは「最後」
複数のエフェクターを接続する場合、ルーパーエフェクターの接続位置は、エフェクターの最後(アンプの手前)がセオリーです。
ギターエフェクターは、後に接続すればするほどエフェクト効果が強く残ります。
そのため、エフェクターの効果を乗せた音を録音するには、エフェクターの後にルーパーエフェクターを接続します。
逆に、ルーパーに録音した音をほかのエフェクターに送りたい場合は、ギターに近い位置にルーパーエフェクターを接続するのが基本です。
おすすめのルーパーエフェクター5選
おすすめのルーパーエフェクターを、定番からハイエンドモデルまで5つ紹介していきます。
Loop Station RC-1/BOSS
BOSSの「Loop Station RC-1」は、ギター初心者や初めてルーパーを使う人でも操作がしやすいシンプルな設計です。
ノブはLEVELのみで、大きく表示されるインジケーターでループの状況が一目で分かります。
BOSSならではの大きなスイッチで操作もしやすく、ルーパーエフェクターとしては珍しく乾電池でも駆動もできるので、屋外での使用も可能。
最大ループ時間は12分で、電源が落ちてもループが保持されたままになる自動メモリ機能も内蔵されています。
■駆動方法:ACアダプター(BOSS PSA-100推奨)、006P型9V乾電池
(画像引用元:Roland Online Store)
DITTO LOOPER/TC Electronic
BOSSのルーパーエフェクターと並ぶ定番が、「DITTO LOOPER」です。
ノブは「Loop Level」のみのシンプルな設計で、原音がアナログのまま出力されるため、音質変化や音の遅延も起こりません。
ループ時間は最大5分で、アンドゥやリドゥに回数無制限のオーバーダビングにも対応。
電源が落ちても最後に録音したフレーズを保持する、ループメモリー機能も付いています。
■駆動方法:DC 9Vアダプター
(画像引用元:エレクトリ)
Loop Station RC-500/BOSS
ハイエンドモデルのルーパーエフェクターが、BOSS「Loop Station RC-500」です。
それぞれのトラックに録音できるほか、16種類のドラムや2つのバリエーションを持つ、57パターンのリズムも収録されています。
録音用トラックが2つ備わっており、2つのトラックは同時に再生したり交互に再生したりできるため、より幅広い表現や演出が可能。
録音時間は最大3時間で、ステレオ入出力端子やファンタム電源を備えたマイク端子、ミニプラグのMIDI端子まで備えています。
■駆動方法:ACアダプター、単3形 アルカリ乾電池 4本
(画像引用元:Roland Online Store)
Groove Loop/Mooer
Mooerの「Groove Loop」は、エフェクター最小サイズのルーパーエフェクターです。
1万円台で買える安価なモデルながら最大で20分の録音が可能で、さらに16種類のリズムパターンも内蔵と、本格的な仕様になっています。
モードはループだけ使う「LOOPモード」と、TAPでテンポ設定ができる「DRUMモード」、LOOPとDRUMを同時に使える「L+Dモード」の3種類です。
■駆動方法:DC 9Vアダプター
(画像引用元:MOOER)
Loop Station RC-5/BOSS
BOSSの「RC-5」は32bitの高音質な音が特徴で、ステレオにも対応しています。
最大13時間の録音ができ、99のフレーズ・メモリーができるので、フレーズのアイデアを余すことなく保存可能です。
57種類のプリセット・リズムと、7種類のドラム・キットも内蔵、好みや曲に合ったリズムが再生できます。
録音・再生、オーバーダビングなど、ループの状態が一目で分かる視認性の良いディスプレイ付きです。
■駆動方法:ACアダプター(BOSS PSA-100推奨)、006P型アルカリ9V乾電池
(画像引用元:Roland Online Store)
安い・手軽に!ルーパーエフェクター
ルーパーエフェクターは、新品や中古で購入できるほかに、シェアリングサービスを利用すれば自分の環境で試せます。
中古のルーパーエフェクターならシェアリングサービス
エフェクターを安く試したい人におすすめなのが、エフェクターのシェアリングサービスです。
シェアリングサービスは、エフェクターの貸し借りを個人間で行えるサービスで、週当たり1,000円台からレンタルできます。
近くに楽器店がなくてエフェクターが試せない場合や、通販でエフェクターを購入する前に試してみたい人におすすめのサービスです。
購入前にシェアリングサービスを利用すれば「エフェクターを購入したけれど、思っていた音と違う」というズレもなくなります。
定番モデルからレアなモデルまで、さまざまなエフェクターが出品されているので、試してみたかったエフェクターが見つかる可能性も高いです。
シェアリングサービスは「TryOut」で
エフェクターのシェアリングサービスのおすすめは、2023年にサービス開始した「TryOut」です。
週当たりおおむね1,000円台からレンタルでき、出品されている商品の中には、試してみて気に入ったらそのまま購入できる商品もあります。
取引は専用のアプリで行われ、エフェクターを貸したい人はアプリで出品し、借りたい人は出品商品の中から好きなエフェクターを選ぶだけです。
家に眠っているエフェクターがある場合は、出品すればお小遣い稼ぎになる可能性があります。
試してみたいエフェクターがある人や、購入を検討しているエフェクターがある人は、ぜひレンタルをして自分の演奏環境で試してみてください。
エフェクターを貸したい人はアプリ上で商品を出品し、借りたい人は出品された商品の中からお好きな商品を借りることができます。ユーザー間のレンタル予約やメッセージのやりとり、発送連絡は全てアプリ内で完結します。 エフェクターシェアリングサービス『TryOut』 - TryOut |
まとめ
ルーパーエフェクターについて、役割や基本的な使い方について解説しました。
録音と再生ができるルーパーエフェクターを、あなたのアイデアで活用してみてくださいね。