DigOut連載とはー?
数多くの若手アーティストをサポートしてきたDigOutが、今知ってほしいと思う若手アーティストやイベントなどを、全国各地から見つけて紹介していきます!
Curated by 遊津場
(Eggs公式キュレーター、AWA公式ユーザー、音楽ライター。若手邦ロックの分野に強く、RADIO CRAZYのANTENNA STAGE、閃光ライオット、十代白書などの公式レポを担当)
海風邪
このEP良すぎる。あ、先に感想が出てしまいました。東京は高円寺より、2025年9月に始動した5人組バンド・海風邪の1st EP『私の夢を見ていてね』のことです。サブスクで聴いているので、CDのみに収録されている『信仰』が聴けていないのが悔しい!
オルタナティブ、シューゲイズ、ドリームポップと、このバンドを括ろうとするなら流行りのそういう言葉になるのかもしれませんが、正直そういうカテゴライズが不格好になってしまうというか、当てはめるのが無粋になる。それが本当のオルタナティブだよねと思わせたのは、最近増えてきたバンドの中でも海風邪と僅か数組くらいなんですよね。どちらかと言えばギターロックやポップ畑の私は冷静にそう思います(そもそもジャンルのカテゴライズ重視しない派ですが)。
めちゃくちゃ聴きやすいです。玄人受けする歪みやざらついた部分もありながら、あえて冗長的に伸ばしたり、キラキラを過剰に詰め込んだりせず、風景と調和する自然体と作品性をちょうど良く感じる尺や照度に加え、男女ツインボーカルのバランスや不意に来る繊細なスピードの変化で彩っています。
そしてEPで聴くと、曲間が繋がっていたりして、リアルな数ですが『あの日の速度』で2回、『避難信号』で2回、『雪解け』で1回、『北極星』で1回、「ずるいな〜!」と歓喜しました。そこは梅サワ(Vo/Gt)で力強くいくんだー!みたいな。
ゆえにライブで見せられる幅や引き出しには、かなりワクワクするんだろうなと想像力を掻き立てられます。ライブは現在、月1〜2回くらいのペースでしょうか。
EPの曲ではないですが、初MV作となった『上京』にも触れます。
1人暮らしを始めたばかりの人でなく、長くなって疎遠な関係が増えてきた人にも聴いてほしいです。「これなんよ」ってなると思います。サウンドが疾走感あるのは都会のスピードなのかもしれませんが、ゆえにブレない大切が何かも分かります。その後にもう1度『北極星』聴いてみても、効果抜群になります。
下北や高円寺の知る人ぞ知る宝物のような音楽でも美しいのですが、私は普通にタワレコでヨルシカの隣に海風邪のCDを置いておいてほしいです。いや、まぁ置かれるでしょう。そういうバンドです。
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