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ギターフレットってどこ?種類やメンテナンス方法も徹底解説

ギターを学んでいると「フレット」という言葉をよく耳にするでしょう。
フレットは正確な音を出すために重要な部分で、ギターの上達に大きく関わっています。

今回は、ギターフレットの種類やメンテナンス方法を解説します。

ギターフレットの基本

ギター用語としてよく登場する「フレット」。
まずはギターフレットの基本から学んでいきましょう。

ギターフレットの役割と位置

ギターフレットは、ネックの指板上に打ち込まれている棒状の金属。
弦に対して垂直なギターフレットは、演奏するときに音階を視覚的に確認する役割があります。

ギターのヘッドに近いフレットから順に、1フレット・2フレット・・・と数えます。
ギターの演奏は指で弦を押さえ、フレットと弦が接触することで音が鳴る仕組みです。

ギターフレットの数

ギターによってその数は前後しますが、おおよそ1本のギターに22のフレットが設けられています。

視覚的にフレットを見分けやすいように、ギターの指板には、ポジションマークと呼ばれる印が付いています。
マークの形はドットが一般的で、奇数のフレット(1フレット、3フレット・・・)など規則に則ってポジションマークが付いていることが多いです。

また、フレットの間隔はヘッド側からボディ側に向けてだんだん狭くなっていくことをご存知でしょうか?
フレットの幅で音の高さが変わるため、計算のもとにフレットが打ち込まれているのです。
フレットの幅が狭くなると言うことは、振動する弦が短く、音が高くなるのです。

ギターフレットと音階の関係

ギターフレットと音階の関係を詳しく解説していきます。

ギターフレットの押さえ方

ギターで正確な音を出すためには、フレットの押さえ方が大きなポイントです。簡単な3つのコツを紹介します。

■フレットの近くを押さえる
フレットギリギリのところの弦を押さえるイメージです。
フレットを真上から押さえても、指がフレットから離れすぎてもいい音が鳴りません。

■指を立てる
指が寝た状態だと隣の弦にも当たりやすいため、指を立ててフレットを押さえましょう。

■指の爪は短く切る
爪が長いと、指を立てていても弦を押さえられません。
ギターを弾くときは、爪を短く切りましょう。

ギターフレットは「1フレット=半音」

ギターにおいて、1フレットは半音です。
半音とは、1オクターブ(12フレット)を12等分にした一つ。
半音上げると#(シャープ)で、下げると♭(フラット)です。
フレットが2つで全音にあたり、半音や全音は音階を表すギタースケールと密接に関係しています。

スケール(音階)は半音と全音の並びで、主にメジャースケールとマイナースケールがあります。
詳しくは、「ギタースケールを覚えられない人集合!覚え方のコツや種類を解説」を読んでみてくださいね。

ギタースケールやコードを覚えるためには、フレットにシールを貼るのもおすすめ。
色分けされたデザインでわかりやすく、押さえる位置を早く覚えられます。
インターネットで買うことができるので、是非お試しを。

フレットの種類と特徴

ギター本体や各パーツそれぞれに種類があるように、ギターフレットも高さや幅で種類が分けられます。

フレットのサイズと高さ

ギターフレットは高さと幅がそれぞれ3つ、組み合わせで9種類ほどあります。

まずは、高さ。

■低い:約1.0mm
■中間:約1.2mm
■高い:約1.4mm

ギターフレットが高いと弦とフレットの距離が近く、軽い力で押さえられます。
一方でフレットが低いと弦とのすき間が広く、押さえるのに力が必要です。

次に幅。

■細い:約2.0mm
■中間:約2.4mm
■太い:約2.8mm

細いフレットのギターはフレットと弦の接する面積が少ないため、音が伸びる特徴があります。
太いフレットのギターは、フレットと弦の当たる面積が大きく、低音でパワフルなサウンドと言えるでしょう。

フレットが低くて細いものはスモールフレット、高くて太いフレットをはジャンボフレットと呼ばれたりもします。

フレットによる演奏の違い

フレットの高さや幅は、ギターを弾くときの演奏性に影響します。

フレットが高いと弦を押さえやすいのがメリット。
速弾きをしたい方や女性におすすめです。

フレットが低いと弦が指板に当たりやすく、指板の材質が音に活きるのが特徴。
弦を押し上げたり引き下げたりして音程を変えるチョーキングのときには、多少の引っかかりを感じるでしょう。

また、細いフレットはサスティーン(音の伸び)があり、音の生感を残せます。
太いフレットは音を滑らせるスライドやグリッサンドなど、テクニカルな演奏に適しています。

ギターフレットは定期的なメンテナンスを

数ミリ単位の違いでギターの音を変えるのが、フレットの魅力。
しかし、ギターフレットは消耗品です。

ギターを弾くときに弦とフレットが当たり、フレットが削れてしまいます。
フレットのメンテナンスも、忘れずに行いたいものです。

ギターフレット磨きの方法

ギターフレットは、定期的にメンテナンスをしなくてはいけません。
メンテナンスの方法をいくつかご紹介しましょう。

■すり合わせ
ギターを使っていると、フレットの高さにムラが出たり浮きが生じたりします。
それぞれのフレットの高さを確認して、フレットの凹凸を解消するためにヤスリで削る作業がすり合わせです。

すり合わせは、最も擦れているフレットにあわせて全体を均一の高さに揃えるケースや、摩耗箇所を中心にしてアーチ状に整えるケースもあります。
削りすぎないように、適した粗さのヤスリを使いましょう。

■サビ取り
ギターフレットは金属製が多く、湿気や手汗などで錆びる場合も。
フレットのサビを取るときは、ネックの木材部分にマスキングテープを貼ってから、目の細いスチールウールで磨きます。

サビを取ったら、コンパウンドでフレットを磨き上げましょう。
スチールウールやコンパウンドは、ホームセンターで入手できます。

■バリ取り
梅雨や夏などにサビが発生するのに対して、冬はバリが生じる時期。
乾燥して木材のネックが縮み、金属製が多いフレットはネックからはみ出ます。

フレットのバリは鉄ヤスリで削り、指板用のオイルで保湿するのがおすすめ。
粘度が低いオイルでネックを磨くと、ギターにとって快適な状態を保てるでしょう。

ギターフレット交換のタイミング

フレットは消耗品であるため、メンテナンスをしていても交換のときが訪れます。

サビやバリ、凹凸などが激しい場合には、フレットを交換するのがおすすめ。
判断基準は人によって違うものの、弦を押さえて弦が指板に触れてしまうような場合は、替え時と言っていいでしょう。

フレットや使用具合によりますが、交換のタイミング目安は5年から8年。
正しい音でギターを演奏するために、フレットには常に意識を向けましょう。
今どんな状態なのか、目視や音の雰囲気、弾き心地などで交換を見極めるといいですね。

まとめ

ギターフレットは指板上に打ち込まれている金属で、正確な音を出すために欠かせないパーツ。
高さや幅のわずかな違いで、ギターの音を変える大きな役割があります。

定期的なメンテナンスや交換を行い、適切なフレットでギターの演奏を楽しみましょう。

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