ギターの音を補正する役割のイコライザー(EQ)。イコライザーエフェクターがあれば、ギターの音をより自分好みに調整できます。
今回は、イコライザーエフェクターの役割や接続の仕方、おすすめモデルを紹介します。
イコライザーエフェクターはいる?いらない?
エフェクターの中で、必要かそうでないのか迷いがちなのがイコライザーです。
結論から言えば、それほど必要性は高くありません。
しかし、使い方次第ではより自分好みの音が作れたり、バンドの中で音が埋もれたりするのを解消してくれたりします。
イコライザーは音を補正するエフェクター
特定の周波数を盛り上げたり、逆に削ったりして、音の補正や調整を行うイコライザーエフェクター。
次のような種類があります。
可聴音域(人が聴き取れる音域)をいくつかに分割し、分割された周波数域ごとに音の調整ができる
■パラメトリック・イコライザー
調整したい周波数域を選択し、細かく音の調整できるイコライザー。
グラフィック・EQよりもより細かな調整ができる。
イコライザーがあると幅が広がる
イコライザーエフェクターはなくても音作りは成立しますが、あればより自分好みの音が作れます。
ペダルを踏んでON/OFFできるモデルなら、伴奏とソロで切り替えて音域を変えることができ、より表現の幅も広がるでしょう。
ただし、音作りの幅が生まれる反面、複数のエフェクターをつなげばつなぐほど、ノイズや音痩せが発生しやすいです。
イコライザーエフェクターの使い方と順番
イコライザーエフェクターがどの音域調整を行うのか、各周波数域の役割を抑えておくことで、より音作りがしやすくなります。
ギターとイコライザーの設定例
イコライザーエフェクターの使い方は主に以下の通りです。
100Hz、200Hz:低音域、6弦、5弦あたりの音域を調整
400Hz、800Hz:中音域、3弦あたりの音域で音の太さを調整
1,600Hz(1.6kHz)、3,200Hz(3.2kHz):高音域、アタック感や音抜けを調整
各周波数域を参考に、好みの音になるようコントロールを上下させて調整していきます。
■ブースターとしての使用も可能
ギターにもよりますが、イコライザーで中音域を強めにして抜けを良くしたり、高音域をより強調しトレブルブースターの様に使ったりもできます。
イコライザーエフェクターをつなぐ位置
イコライザーエフェクターは接続する位置により、効果の大きさも変化します。
歪みの質感やボリュームを調節できる
■歪み系エフェクターの後ろに接続する場合
歪んだ音色そのものを変えられる
ギターから出た電気信号は、エフェクターの接続順に効果が上乗せされ、アンプへと送られる仕組み。
接続位置によって、効果がより大きく出たり小さく出たりと出方も変わりますし、音色に変化が生まれるのです。
イコライザーエフェクターのおすすめ5選
イコライザーエフェクターのおすすめを5つご紹介。
人気の定番モデルから多機能なモデル、費用が安いモデルまで見ていきましょう。
GE-7 / BOSS
世界中に数多くのユーザーを持つBOSS製品の中で、トップクラスの売上を誇るモデル。
100Hzから6.4kHzまでの間の7バンドで調整できる、定番のイコライザーエフェクターです。
7バンドのコントロールのほか、最終的な出力を決める「マスターコントロール」も付いています。
イコライザーとしてのみならず、中音域を増やしブースターとして使用する人も多くいます。
■サイズ(横 × 縦 × 高さ):75 × 125 × 55mm
(画像引用元:BOSS 公式サイト)
M108S 10-Band Graphic-EQ / MXR
音の変化がとても分かりやすく、触っているだけで楽しいイコライザーです。
調整できる周波数域は、31.25Hzから16KHzまで。コントロールフェーダー(スライダー)は10バンドあります。
また出力(OUTPUT)が2系統あるので、2つの違うルートを設定OK。
ノイズに強い設計であるほか、コントロールフェーダーが光り、暗い場所での視認性も高められています。
■サイズ(横 × 縦 × 高さ):124 × 92 × 57mm
(画像引用元:モリダイラ楽器 公式サイト)
Choco Cornet EQ / Effects Bakery
コンパクトなサイズで場所を取らず、求めやすい価格で手軽に使えるグラフィックイコライザーエフェクターです。
調整幅は100Hzから4kHzまでの5バンド。
フェーダーにはすべてセンター位置が分かるクリックが付いています。
音量調整を行うボリュームがあるので、エフェクトのオン・オフによる音量差をなくすことも可能。
5,000円台と求めやすい価格ながら、5バンドのEQとマスター、ボリュームまで付いた本格的な1台です。
■サイズ(横 × 縦 × 高さ):47 × 97 × 49mm
(画像引用元:Effects Bakery 公式サイト)
GT EQ / ROWIN
2024年4月現在、4,000円以下で買えるコンパクトサイズの激安イコライザー。
調整幅は100Hzから4kHzまでの5バンドで、フェーダーの0の位置にクリックが付いています。
LEDが内蔵されたボリュームも付いており、ブースターとしての使用もできるほか、オン・オフ切り替えでバッキングとソロの使い分けも可能。
エフェクターボードにも組み込みやすいサイズなのがうれしいポイントです。
■サイズ(横 × 縦 × 高さ): 45 × 90 × 53mm
(画像引用元:ROWIN MUSIC 公式サイト)
EQ-200Graphic Equalizer / BOSS
視認性の良いLCDディスプレイを搭載した、BOSSの高機能イコライザーエフェクターです。
30Hzから12.8kHzまでの10バンドのイコライザーを2基搭載し、それぞれ独立しての使用や、連結させての使用が可能。
例えば、リード用とバッキング用に使い分けたり、エフェクターの前後に接続したりと、さまざまな使い方ができる多機能さが特徴です。
作成したセッティングは最大で4つまで保存可能、呼び出しも簡単操作でできます。
■サイズ(横 × 縦 × 高さ):101 × 138 × 62(ゴム足含む)mm
(画像引用元:BOSS 公式サイト)
安い・手軽に!イコライザーエフェクター
イコライザーエフェクターは新品だけでなく中古で購入するという選択肢も。
また、最近はシェアリングサービスを利用するという方法もあります。
中古のイコライザーエフェクターならシェアリングサービス
エフェクターの購入にあたって、「自分の演奏環境で試してみたい」「お目当てのエフェクターが楽器店に置いていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時に便利なのが、エフェクターを個人間で貸し借りできるシェアリングサービスです。
シェアリングサービスは「TryOut」で
エフェクターのシェアリングサービスで、おすすめなのが「TryOut」です。
2023年にスタートしたサービスで、週当たりおおむね1,000円台からエフェクターのレンタルができます。
サービスはエフェクターを貸したい人・借りたい人の双方が利用可能です。
貸したい人はアプリ上に商品を出品し、借りたい人は出品された商品の中からお目当てのエフェクターを選んで借ります。
「試奏したいけれど、楽器店では恥ずかしい」という方も、周りの目を気にすることなく自宅でとことん試せます。
シェアリングサービスを利用し、自分の演奏環境で試した後で購入するかどうかを決めれば、「買ったけれど思っていたのと違う」というズレも解消できるでしょう。
エフェクターを貸したい人はアプリ上で商品を出品し、借りたい人は出品された商品の中からお好きな商品を借りることができます。ユーザー間のレンタル予約やメッセージのやりとり、発送連絡は全てアプリ内で完結します。 エフェクターシェアリングサービス『TryOut』 - TryOut |
まとめ
ギターの音色を調整してくれるイコライザーエフェクター。
接続する位置によっても効果が異なり、目的にあった使い方をすれば、より心強い音作りの味方となるでしょう。
(画像はイメージです)