メンバー全員が社会人として働きながらも数々の楽曲をリリースし、MVやライブアルバムなど精力的に活動をしているバンド「少年キッズボウイ」。
10月には、ライブをそのままアルバムにパッケージした『少年キッズボウイのお楽しみ会 夏休み編 -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-』をリリース。
MVで公開されている『ダイムバッグ・ヒーロー』や『最終兵器ディスコ』も収録されている。
来年2月に渋谷7thFLOORで行われるワンマンライブはチケット販売直後に即ソールドアウトとなる人気ぶりだ。
今回は音楽に留まらず、あらゆるカルチャーを提供している彼らの魅力を深掘りした。
一発当てるためにバンドを結成した
左から こーしくん(Vo) アキラ(Vo) 山岸(Gt)
ーー「少年キッズボウイ」の結成の経緯は?
こーしくん(Vo):社会人になった時に手取りが少ないので副業を始めようと思って、最初はバイトをしていたんですけど、一発当てたくてバンドを結成しました。
アキラ(Vo):そうなんだ(笑)
山岸(Gt):元々GB(Dr)と、こーしさん(Vo)が別のバンドを組んでいて、解散したタイミングで新しいバンドを結成することになって、僕やきもす(Tp)が誘われて加入した形です。最初に所属していた女性ヴォーカルが脱退した時に、大学の同級生のアキラ(Vo)を誘って、今に近い形のメンバー構成になりました。
ーー皆さんも元々バンド活動をしていた?
こーしくん(Vo):僕は遊びでやっていましたね。その時からオリジナル曲を作っていました。
山岸(Gt):大半のメンバーは「少年キッズボウイ」 が初めてのバンドですね。アキラも自分も初めてでした。
パート「名誉顧問」というメンバーがいる?
ーーメンバーは7名ですか?
山岸(Gt):正式には8名ですね。前のベースが教員をやっていて、中々時間が取れなくなってしまったので脱退しようとしていたんですけど「辞めるのを辞めよう」と説得して、今は「名誉顧問」として所属しています。
こーしくん(Vo):CDのクレジットにはパート「フレンド」と記載しています(笑)
アキラ(Vo):「仕事が理由で辞めるなんて、寂しいじゃん」って言ってね。
ーー7名集まってスタジオ練習するのも大変そうな印象です。
山岸(Gt):一応毎週定期的に練習はしているんですけど、最悪ベースとドラムがいればなんとかなるので、メンバーが欠けていても毎週練習していますね。
結成当初から「わんぱく」を大切にしている
ーー「少年キッズボウイ」のコンセプトはありますか?
こーしくん(Vo):コンセプトは「わんぱくとノスタルジー」です。キャッチコピーを何度か変えているんですけど「わんぱく」というワードはずっと大事にしています。
山岸(Gt):いい意味でカッコつけなくていいバンドなので、活動していて楽しいですね。
失恋した会社の部下からアイディアをもらう
ーー楽曲を制作する時のこだわりはありますか?
こーしくん:音楽は色々なジャンルが好きなんですけど、作った曲が好きな曲と同じエキスを感じた時に、一気に曲が書けますね。
歌詞に関しては、漫画や映画とかで見たものに影響されますね。最近できた新曲は失恋した会社の部下のエピソードを貰って歌詞にしました。
ーー楽曲によってジャンルが変わる印象があります
こーしくん:うちのバンドメンバーは自分が好きな音楽のジャンルが半分被っている人たちを集めているんです。山岸(Gt)はシティーポップが好きだったり、GB(Dr)はパンク以外の話をすると怒るくらいパンクロックが好きだったりして、その両方ともコミュニケーションが取れている感覚はありますね。
漫画から影響された「多幸感」を楽曲へ
ーー「少年キッズボウイ」では様々なカルチャーがミックスされてると思うのですが、漫画からの影響は大きいですか?
こーしくん(Vo):漫画が多いですね。好きな漫画家は『古谷実』で、ギャグ漫画の『行け!稲中卓球部』連載の後に、シリアスな『Himizu』という漫画を連載したと思えば『サルチネス』という登場人物のバックボーンや展開は暗い中でもどこかほんわかしている漫画なんですよね。そういった「多幸感」が曲に影響されていると思います。
「少年キッズボウイ」をプラットフォームにしたい
ーーホームページに楽曲をテーマにした漫画を掲載しているのが面白いと思ったのですが、イラストを描けるメンバーがいるのでしょうか?
こーしくん(Vo):漫画は自分がストーリーを考えて、イラストは自分の妻が描いてくれています。漫画を読んでいて自分も描いてみたいと思ったんですけど、絵が描けなかったので、バンドを始めた理由と一緒ですね。やってみたい気持ちがあったので。
山岸(Gt):音楽以外でも映画が好きなメンバーやファッションが好きなメンバーもいるので、自分たちの好きなコンテンツに挑戦していきたい気持ちはずっとあります。
メンバーを固定しないフレキシブルな活動
ーー音楽以外のコンテンツの熱量も高いように感じました
こーしくん(Vo):「少年キッズボウイ」ではバンドじゃなくてプラットフォームというかメディアを作りたいと思っているんです。
「少年キッズボウイ」のホームページにアクセスすることで音楽や漫画、ドラマに映画も見れる様な面白いクリエイター集団になりたいと思っていて、今後も音楽や漫画以外にも徐々に増やしていけたらいいですね。
アキラ(Vo):ラジオとかもやりたいね。
山岸(Gt):全員社会人なのもあって、みんなとも「メンバーを固定しなくてもいいよね」と話していて。入れ替わり立ち替わりで担当を分けて、メンバーの人数を固定しないでフレキシブルな活動ができたらいいなと思っています。
「好き」と「こだわり」を詰めた使用機材
使用ギター:FenderUSA Telecaster
山岸(Gt):木目調の見た目が好きで、持っている3本のギターは全て木目調ですね。
山岸(Gt):昔からテレキャスの音が好きで、今年の夏に買ってからはメインで使っています。ある意味1番スタンダードな音が出るんじゃないかなと個人的に思ってます。
使用機材:
① ZOOM / G3n
② DIGITECH / POLARA
③ Effects Bakery / Sandwich Fuzz
④ BOSS / DD-6 Digital Delay
⑤ PROCO / RAT2
⑥ Line 6 / DL4
⑦ STRYMON / SUNSET
⑧ BOSS / BD-2 Blues Driver
⑨ JIM DUNLOP / CRYBABY
山岸(Gt):CRYBABY はワウペダルで『最終兵器ディスコ』という曲で使っています。色々試したんですけど、音の感じが好きなのでこれを使っています。Blues Driverはクリーン気味のクランチで使っています。
山岸(Gt):STRYMONのSUNSETはオーバードライブで、曲によってずっと歪んでいる曲があったり、クリーンの音をブーストしたい時があるので、2つ音が出せるので便利ですね。可愛い見た目のEffects BakeryはFUZZなんですけど、RATで歪んでいる状態でさらに歪ませたい時に踏んでます。
山岸(Gt):上のLINE6のDL4とBOSSのDigital DelayとPOLARAは3つセットで使っているイメージです。曲によって音色を変えています。G3nは飛び道具的な使い方をしていますね。
「お客さんと楽しみたい」を大事にするライブ
ーーライブはどのくらいの頻度でやられているんでしょうか?
山岸(Gt):直近だと月に2−3回やれるようになってきていますね。メンバーのスケジュールが合わなくてもサポートメンバーを入れてライブをするよう話し合って定期的にできるようにしています。
ーーライブへのこだわりだったり伝えたいメッセージはありますか?
山岸(Gt):MCでは「共に楽しみましょう!」と意識的に言っています。「僕たちは僕たちで楽しむから、一緒に楽しもうよ」というような意味で伝えています。
自分たちの楽しい思い出をお裾分けしたい
ーーライブアルバム『少年キッズボウイのお楽しみ会 夏休み編 -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-』をリリースしたきっかけは?
山岸(Gt):2024年の夏に自主企画のライブを開催 したんですけど「少年キッズボウイのライブは楽しい」という感想を持ってくれるお客さんがたくさんいたので、ライブを音源としてパッケージして、まだライブに来たことがない人たちに自分たちのライブの楽しさを味わってもらうために制作しました。
こーしくん(Vo):自分たちでも楽しかったライブを振り返るためでもあるので、思い出をパッケージした本当の意味でのアルバムですね。楽しすぎてライブ中のMCで「これをアルバムにします!」って言っちゃたし(笑)
初のワンマンライブは1時間でソールドアウト
ーー2025年2月24日のワンマンライブがソールドアウトしたのは想定していましたか?
山岸(Gt):正直ソールドすると思っていなかったので驚きましたね。しかも1時間くらいでソールドしたみたいで。
山岸(Gt):ライブでも毎回「少年キッズボウイを聴いてくれるお客さんがこんなにいるんだ」って思いますね。お客さんが楽しんでもらうようにライブをやっているつもりではあるんですけど、結局自分たちが楽しんでいるので、その姿を見に来てくれているのかなと思います。
ーー次のワンマンライブの予定はありますか?
山岸(Gt):まだ詳細は決まってないのですが、来年中にワンマンライブをやろうと思っています。
社会人だからこそ共感してくれることが嬉しい
ーー「少年キッズボウイ」の曲をどんな人たちに聴いてもらいたいですか?
山岸(Gt):音楽好きな人にはもちろん聴いて欲しいんですけど、音楽をあまり聴かない人も楽しんで聴いてもらえるようなバンドだと思って活動しています。
アキラ(Vo):自分たちも社会人なのもあって「曲を聴いて元気出た」とか「仕事頑張れる」と言ってもらえることがすごく増えたので、明るい歌詞じゃない曲も共感してもらえてることが凄く嬉しいですね。
終わらない青春をずっと続けていきたい
ーー今後のビジョンや目標はありますか
アキラ(Vo):映画の主題歌をやりたいのとフジロックに出演したいです。
アキラ(Vo):後はずっとバンド活動を続けていきたいですね。みんなといたら私はどこでも楽しいので、続けていくことが目標になっています。
ーー貴方にとって「少年キッズボウイ」を一言で教えてください
こーしくん(Vo):庭ですね。遊び場です。
アキラ(Vo):生活のなかの一部になっていて、やりがいや生きがいになっています。
山岸(Gt):終わるはずだった青春がまだ続いていると思っています。
様々なカルチャーが混ざり合うバンド「少年キッズボウイ」
ーー最後に告知をお願いします
山岸(Gt):ライブアルバム「少年キッズボウイのお楽しみ会 夏休み編 -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-」が絶賛リリース中です。あとライブアルバムとは別に、約1年前に発売されたCD「少年キッズボウイ 1」で収録していた「この街のすべて」をリテイクしたシングル「この街のすべて(reprise)」もリリースしているので、ぜひ聴いてください。共に楽しみましょう。
01.スラムドッグ・サリー -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
02.ダイムバッグ・ヒーロー -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
03.海を見に行く -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
04.なんてったっけタイトル -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
05.イン・ザ・シティ -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
06.君が生きる理由 -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
07.最終兵器ディスコ -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
08.告別式では泣かない -Live at Shibuya Milkyway 2024.07.28-
01. この街のすべて(reprise)
山岸(Gt):後は、音楽以外にも漫画だったり、YouTubeで「少年キッズボウイのLove music」という僕たちが好きなアーティストを紹介する動画だったり、GB(Dr)がアパレル店員なんですけど服紹介のTikTokをやっていたりするので、ぜひ各メンバーのSNSをチェックしてみてください!
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