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YouTube100万回再生超え!情景描写が魅力のロックバンド「Organic Call」

「強い信念を持ち、明日への微かな希望を唄う」をコンセプトに歌う東京発のオルタナティヴ・ロックバンド「Organic Call(オーガニック・コール)」

都内を中心に数多くのライブを行い、先日主催企画の「東京日輪音楽祭」を成功させるなど精力的な活動を続けている。

その中でYouTubeで現在119万回再生を記録する「朝焼けに染まった街へ」など数多くの楽曲をリリースしている。

今回はメンバーに、結成から今後のビジョン、使用機材のインタビューを行った。

7年続いているOrganic Call 出会い方は奇跡

左からGt.カワカミトモキ、Vo.Gt.平田真也、Ba.タカハシシモン。

現在はドラムにサポートメンバーを迎え、正規メンバー3人という編成で活動している。

ーーOrganic Callを結成した経緯は?

(カワカミ)「僕は別のバンドで上京したのですが、そのバンドが解散した時に『やっぱまだバンドやりたい」』と思って、ボーカルを探していました。そこでバンドメンバー募集サイトというやつを利用して、平田と出会いました」

ーーインターネットで知り合ったんですね

(カワカミ)「そうなんですよ。だからそれまでは(平田は)全く知らない人なんですよね。結構異質だと思いますよ」

(タカハシ)「掲示板でバンド組んで成功してるのってレアじゃない?」

(平田)「俺らの周りでまだ一度も出会ったことないですね」

(平田)「俺も地元が青森なので、上京して友達がいなかったから掲示板を見ていて。最初はほぼ期待してなかったんですけど、7年バンドが続いてるのは奇跡が起こったという」

(カワカミ)「平田と連絡取るようになって。弾き語りでオリジナル曲を送ってもらって。それを聴いて『めっちゃやりたいな』って思いました。そこから一緒にスタジオ入って、結構すぐ『一緒にやろう』ってなりました。その時に平田が送ってくれたのが『さよならユートピア』って曲なんですよね」

(平田)「1回目のスタジオで、めっちゃ自然に曲作りやってました」

メンバーの結婚など、メンバーチェンジを経て、現在のBa.タカハシシモンさんが2023年の秋に正式加入。現在のメンバー構成で活動している。

(タカハシ)「自分も元々群馬出身で、地元でバンドやっていて。共通の友達から『同い年のバンドマンがいるよ』みたいな話を聞いてました。対バンした時に、仲良くなって、Organic Callがツアーで群馬とかよく来てたんですけど、その時に対バンしたり、遊びに誘ったりしていて。たまたま自分のバンドも活動休止するタイミングでOrganic Callに誘われて加入した流れですね」

浮かばせる景色 「強い信念を持ち、明日への微かな希望を唄う」をコンセプトに

ーーOrganic Callのコンセプトはありますか?

(平田)「一応コンセプトの1ワードみたいなのあったよね?」

(カワカミ)「『強い信念を持ち、明日への微かな希望を唄う』ってやつ?」

(平田)「そうそう。それを一応テーマとしてやってます。でもいつ付けたかわかんないな」

(カワカミ)「結構前だね。それこそオーディションとかを出し始めている時に、必要になって決めたみたいなのもあって」

(平田)「よく今でも使われているよね」

(カワカミ)「何か情景が浮かびやすいとかを意識しますね。その曲を聴いて、景色があって浮かんだり」

(平田)「これからはまたちょっと変わってくるかな」

(カワカミ)「何かまた原点回帰したいなっという気持ちもありながらね」

活動を進めていくにつれて「作曲観」も変わっていった

ーー作詞作曲は誰が担当しているのでしょうか?

(平田)「自分が担当してますね」

ーー作詞作曲はどういった形で制作しているのでしょうか?

(平田)「最初は自然に『こういう曲を書こう』と考えて作ってたんですけど、最近はその逆で。自然とできるというよりは、『こういう曲にしたいね』というのがバンドでまず最初にあって。それから作っていくのが増えたという感じです」

作詞作曲は全曲Vo.Gt.の平田さんが担当しており、平田さんの描く世界観がOrganic Callの楽曲の核となっているようだ。

(平田)「楽曲を長い間作っていると、どんどん自分の中から自然に出る手札も少なくなっていっている気がして。それで、考え方を変えてまた別の手札を出していくみたいな感じなので、ここ1、2年ぐらいで作曲観みたいなのもかなり変わりましたね。昔だったら『朝焼けに染まった町』」とかは情景が浮かんで、かつ『綺麗な音』みたいなのを意識していて。中期ぐらいは『生活感』ですね。最近の曲はまず曲としての『キャッチーさ』だったりとか『リズム感』だったりとか、時代の変化にも合わせてそれを意識して作っている感じです」

現代的でエコな楽曲制作

ーー楽曲はいい意味でリスナーを裏切ってくれる印象なんですが、楽曲のアレンジはどうやっているんですか?

(平田)「結成した当初はスタジオで曲を合わせて作っていることが多かったんですね。コロナが流行した時にスタジオに入れない環境が続いた時に、メンバーみんなでパソコンとか録音機材を揃えてDTMで楽曲を作り始めました。そこからアレンジはデータ上のやり取りが普通になって、逆にスタジオで曲を作ることはほぼなくなりましたね。家でアレンジを考える時間が多くなったことで、遊び心を入れられるようになって。家だからこそ生まれるアレンジもあるのなのかなと思ったりはしてます。」

ーーすごい現代的ですね

(平田)「エコだしね」

(タカハシ)「スタジオ代も払わなくていいし(笑)。スタジオ入って何も産まれなかった時の悲しさとかもないし(笑)」

(平田)「もちろん楽曲を0から1にする時はやっぱりずっとつきものなので、僕は家で1日中パソコンと向き合って、何も産まれなかった時の悲しさは今でもあるんですけど。逆にそれをメンバーにさせなくてもいいなっていうのは俺的にはいいかなと」

平田さんはデモ音源の中に各パートの簡単なイメージをレコーディングしたうえで、各メンバーにアレンジを委ねている。基本は全てパソコン、WEB上で完結できるような曲作りを行なっているようだ。

ーーOrganic Callはすごい効率的な活動の仕方ですよね。会社みたいな仕組みだなと。

(平田)「俺は『できるだけスタジオに入りたくない』と言ってます(笑) 無駄な時間がめっちゃ嫌いで。週1は入ってるんですけど、週2でスタジオ入っても練習してこないでなんか無駄な時間があったりするなら、家で個々でで練習して週1のスタジオで合わせるがいいですね」

(カワカミ)「バンドによると思うんですよね。確かにスタジオで合わせてたくさん産まれるバンドも絶対いると思うし。その場での何かでどんどん出てくるじゃないですか。それの良さというのはあると思うんですけど」

各メンバーの機材紹介

●Vo.Gt.平田真也

「ギターはTOKAIのテレキャスターを使ってます。20歳くらいに買ってから使ってますね」

「足元はFREE THE TONE のプログラムスイッチャーで、エフェクターたちを制御しています。メインのクランチの音はFULLTONEのOCDで今は廃盤になってます。あとPAUL COCHRANEのTimmyというオーバードライブ。クリーンとクランチとオーバードライブで基本的にこの3種類ですね」

「リバーブはstrymonのBigSkyというもので曲によって浮遊感を出したい時とかに使ってます。ディレイはBOSSのDD-500で超定番機です。曲によってプリセットを登録して使ってますね」

「ZOOMのMS-100BTマルチストンプ。ファズとかトレモロとか特殊な音を出したい時に使ってます」

●Gt.カワカミトモキ

「ギターはYAMAHAのセミアコを使ってます。YAHAMAのセミアコを使っていると驚かれることが多いですね」

「機材は1995FXという札幌のエフェクターブランドのSandy Driveでクランチ用に使ってます。メインの歪みはOvaltoneの34-Xtremeというディストーションを使ってます」

「IbanezのTS9をモデファイしているものをブースターとして使ってます」

「ギターシンセはBOSSのSY-1を使っていて、曲で変わった音を出したい時に使ってます」

「マルチエフェクターのLINE6 HX STOMPは結構大活躍してて、空間系ディレイ、リバーブ以外の空間を使ったり、新しい歪みをこいつで作ったりっていうめちゃくちゃ使ってるやつです。これはもう本当に重宝します」

「次はディレイ。BOSSのDD-500です。これもめちゃくちゃ使いやすいですね」

「リバーブにstrymonのBigSky。リバーブって僕はずっと今まで使ってこなくて、あまり必要じゃないと思ってたんです。ただ使ってみるとその曲、それこそバラードの時とかにしっかり奥行きを出してくれたりとか。これはボーカルと同じ機材です。」

「ZVEXのFuzz Factoryはリフとかでパンチがある音を出したい時に使ってます。これは平田から借りてます。あとは、スイッチャーのFree The Toon arc-4でこの機材たちを制御してますね」

●Ba.タカハシシモン

「ベースはFenderUSAの5弦タイプのジャズベースを使ってます」

「足元のスイッチャーはOne Control Crocodile Tail Loop。MXRのM133 Microampを前の方にセッティングするとベースのコシみたいなものが出てくる気がしていい音になります」

「次がEBSのMultiComp Blue Label。モードが3種類選べるのでそれのチューブモードを使ってます。サンズアンプのプリアンプV2です。最初はあまり使ってなかったんですけど、やっぱりいい音しているなと。今はメインでかけてますね。旧型のサンズアンプも入れてるんですけど、こっちは歪み用として使ってます。MXRのプリアンプも基本は歪みとブースターとして使ってますね。次がIbanezのPD7という結構攻撃的ないい音が出て、めっちゃいい歪みです。最後がZOOMのB1 FOURです。コーラスとか飛び道具系の音色を入れてます」

やっと解禁されたワンマンライブ ここからさらに大きくなっていく

ーーOrganic Callの今後のビジョンや目標はありますか?

(カワカミ)「たくさん人が呼べるようになって、どんどんライブハウスを大きくしていきたいですね」

(平田)「初ワンマンを2022年に渋谷WWWというところでコロナ禍の中でやったんですけど、それ以降ワンマンライブはやれてなくて。つい最近、代官山ユニットで企画やったんですけど、それで3rdEPの発売。ツアーで久々のワンマンライブを解禁したので、まずは目先のツアーを超えてしっかり成功させたいですね。数年以内にクワトロとか、大きなライブハウスでワンマンライブとやりたいよね」

(カワカミ)「うん。これからも楽曲リリースもしっかりやっていきたいです」 

Organic Callの楽曲の特徴の1つがGt.Vo.平田さんのローミドルな特徴的な歌声だ。

その声が歌の情景をわかりやすく伝えてくれる。

メンバー個々のアレンジのアイディアと平田さんの世界観が全楽曲を通して我々リスナーを裏切ってくるアレンジが魅力的だ。その全てが相まって、Organic Callの迫力あるライブが音楽リスナーの心を掴んでいるのだろう。

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